障がい者支援団体へ寄付する方法は?支援の手順や主な寄付先も

「障がい者を支援したいけどどうやって寄付先を選べば良いのか分からない」「寄付の手順が知りたい」という方は多いのではないでしょうか。一口に「障がい者支援」といっても就労支援やスポーツへの参加、障がいを持つ児童の親への支援など様々なサポートがあります。

そこで本記事では障がい者支援とは、主な支援団体、寄付の手順について解説していきます。

目次

  1. 障がい者支援とは
  2. 障がい者支援団体へ寄付を行う手順
    2-1.寄付先・金額などを検討する
    2-2.寄付を行う
    2-3.寄付金控除を受ける場合は確定申告
  3. 主な障がい者支援団体3つ
    3-1.日本財団の障がい者支援
    3-2.公益財団法人日本パラスポーツ協会
    3-3.認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ
  4. まとめ

1.障がい者支援とは

障がいには精神障がいや身体障がい・知的障がい・発達障がいなどがあり、人によって日常生活への影響度や障がいの特性が異なるため、支援内容が多岐に渡ります。

例えば、重度の方は障がい年金の受給といった公的支援の案内や申請のお手伝い、日常生活をサポートする支援が中心となりますが、中程度の方は就労を目指している方も存在する事から、就活・資格取得の支援サポートなども支援活動となってきます。

その他、子供・学生への支援には教育に関する支援や居場所づくりなどがあります。人によっては家から出られないケースや、学生の場合学校になじめない事もありますので引きこもり・不登校のサポートを行う団体もあります。

寄付を検討するのであれば、まずは「障がいを持つ方のどのような悩みに支援を行いたいのか」を検討し、希望する支援内容や団体から寄付先を選んでみると良いでしょう。

2.障がい者支援団体へ寄付を行う手順

  • 寄付先・寄付額などを検討する
  • 寄付を行う
  • 寄付金控除を受ける場合は確定申告

2-1.寄付先・金額などを検討する

まずは寄付先の団体と寄付の金額を決定します。寄付先の団体は、団体のホームページで理念や活動報告書、寄付金の使い道などをチェックし信頼できるか、自身の希望に沿った寄付が出来るかを考慮しながら決定しましょう。

寄付額は自身にとって負担にならない金額で決めていきます。

2-2.寄付を行う

寄付先の団体が受け付けている方法で寄付を行います。多くの場合、オンライン又は銀行振り込みによる寄付となります。ホームページを確認し案内されている方法で寄付を行いましょう。

寄付先が自治体や認定NPO法人・公益財団法人などの団体である際は、寄付金控除が可能です。

【関連記事】寄付金控除となる対象団体は?金額の上限や申請手順も解説

2-3.寄付金控除を受ける場合は確定申告

寄付金控除を受けるためには確定申告を行う必要があります。寄付金控除が受けられる一定の団体に行った寄付は「特定寄付金」と呼ばれ、以下の方法で控除額を決定します。

  1. 寄付した年に支出した特定寄付金の額の合計額
  2. 寄付した年の総所得金額等の40パーセント相当額

1・2のうち低い金額-2000円=寄付金控除額

確定申告書に寄付金の領収書又は受領証と、団体の証明書や認定書の写しなどを必要に応じて添付し、管轄の税務署に提出します。郵送やオンライン(e-Tax)でも申告可能です。寄付金がどのように使われたのか気になる方は、団体の活動報告やレポートをチェックしましょう。

【関連記事】寄付をすると住民税・所得税は安くなる?寄附金控除の仕組みや手順を解説

3.主な障がい者支援団体3つ

  • 日本財団の障がい者支援
  • 公益財団法人日本パラスポーツ協会
  • 認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ

3-1.日本財団の障がい者支援

日本財団の障がい者支援日本財団はボートレースの収益金の一部を非営利組織への活動資金に充てる助成事業や災害復興支援、子供の教育支援など幅広い社会貢献を行う公益財団法人です。

障がい者支援として小中学生の学習・生活支援、就労支援、バリアフリー地図アプリの開発や手話の普及活動などを行っています。

海外でもベトナムの聴覚障がい者に対する中高等教育の提供、アジア・太平洋7ヵ国への視覚障がい者への学習・就労支援などの活動の幅を広げており、障がい者就労に関する情報を提供する「就労支援フォーラムNIPPON」を開催しています。

2022年4月時点、障がい者関連の寄付は「子ども第三の居場所プロジェクト」で受け付けています。寄付金は障がい者の働く場の提供・障がい児へのデイサービスなどを実施する「社会福祉法人玉医会」不登校や引きこもり、障がい、貧困などの困難を抱えながら自立を目指す若者を支援する「NPO法人さいたまユースサポートネット」などの活動費用に充てられます。

寄付は銀行振り込み、クレジットカード決済、電子マネー・キャリア決済、コンビニエンスストアでの支払いが可能で1,000円もしくは指定した金額から受け付けており、所定の手続きを行う事で寄付金控除を受けられます。

3-2.公益財団法人日本パラスポーツ協会

公益財団法人日本パラスポーツ協会公益財団法人日本パラスポーツ協会は、障がい者スポーツ大会の開催、指導者の育成、障がい者スポーツに関する調査研究や広報などを行う団体で、内部組織に日本パラリンピック委員会があります。

日本パラリンピック委員会は1999年に発足し、日本で初めて開催した冬季パラリンピック「長野パラリンピック冬季競技大会」に携わりました。

全国障がい者スポーツ大会の開催や障がい者のスポーツの普及拡大を目指し、地域の障がい者スポーツ協会の支援や人材養成、関係団体との連携構築、広報活動などを行っています。寄付はホームページに掲載している銀行口座に振り込み、寄付金申込書を送付する流れで行えます。なお、その後に領収書が発行され、寄付金控除を受けることができます。

3-3.認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ

認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷ認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷは、岡山県にある障がい児の保護者を支援する団体です。

障がい者・障がい児向けの支援団体は数多いですが、障がい児の親に対するサポート環境が整っていない事から発足しました。

法人の中心メンバー9人は全員、障がい児・障がい者の保護者で、保護者同士の交流を目的とした「保護者の居場所うさぎカフェ」の運営や「子育てハンドブックひとりじゃないよ」の発行、講演活動などを行っています。

寄付金はうさぎカフェの運営費用、学校にメンバーが出張し障がい児の親の交流の場を設ける「出前茶話会」の実施、ハンドブック出版などに活用されます。

寄付は毎月一定額で支援する賛助会員又はスポットで受け付けています。決済方法はクレジットカード決済又は銀行振り込みで、氏名や住所の入力は任意のため匿名でも寄付が可能です。寄付金は税控除の対象となります。

まとめ

障がい者への支援は、自身が就労支援や障がい者スポーツへの支援などどのようなサポートを行いたいかを明確にしておくことが重要です。

障がい児・障がい者だけではなく、親へのサポートを行う団体もありますので支援対象者についても検討されてみると良いでしょう。

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田中 あさみ

経済学部在学中に2級FP技能士(AFP)の資格を取得。ライターとして不動産投資を含む投資や年金・保険・税金等の記事を執筆しています。医療系の勤務経験がありますので、医療×金融・投資も強みです。HEDGE GUIDEでは不動産投資を始め、投資分野等を分かりやすくお伝えできるよう日々努めてまいります。