大阪市24区のマンション売却相場は?間取り・エリア別の売出価格ランキング

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大阪市の中古マンション市場と言っても、地域ごとに特徴が異なるものです。そのため売却や購入を検討している地域の事情が把握しづらいと感じている方もいるでしょう。

今回のコラムでは、「三井のリハウス」がウェブサイトで公開している大阪市24区別のデータ(2022年10月10日時点)をもとに、平均価格や間取り別などのランキングを紹介していきます。

三井のリハウス

三井のリハウスの不動産査定・売却三井のリハウスは、三井グループの不動産会社「三井不動産リアルティ」が展開する不動産コンサルティング事業の名称です。大手不動産会社ならではのネットワークと豊富な取引実績を持ち、東京だけではなく大阪など全国エリアに店舗展開している点を強みに不動産総合サービスを提供しています。豊富な取引実績は数字にも表れており、1986年度~2021年度の36年連続で全国仲介取扱件数No.1となっています。

不動産売却に関する相談も可能で、不動産売買のプロによる査定を依頼することができます。売却するかどうかの判断は査定後に決められるため、「まずは価格を知りたい」「売却するか活用するか悩んでいる」という方にも利用しやすいサービスです。

目次

  1. 大阪市24区別のマンション売却相場・平均価格
    1-1.平均価格ランキング
    1-2.販売物件数のランキング
    1-3.購入検討者数のランキング
  2. 大阪市24区で販売されている中古マンションの間取り別ランキング
    2-1.ワンルームマンションのランキング
    2-2.1LDKマンションのランキング
    2-3.2LDKマンションのランキング
    2-4.3LDK以上のマンションのランキング
  3. まとめ

1 大阪市24区別のマンション売却相場・平均価格

三井のリハウスの「大阪府のマンション売却・査定」では、大阪市24区で販売している中古マンションの物件数や平均価格などのデータが提供されています。

下記の表は、2022年10月10日時点の各区の情報をもとに、販売中の物件数と平均価格をまとめたものです。

大阪市24区で販売されている中古マンションの数と平均価格

売り出し中の物件数 平均価格
都島区 50件 3,040万円
福島区 69件 3,832万円
此花区 26件 2,582万円
西区 121件 3,877万円
港区 41件 2,683万円
大正区 3件 2,056万円
天王寺区 48件 3,913万円
浪速区 20件 2,135万円
西淀川区 24件 1,827万円
東淀川区 38件 1,550万円
東成区 9件 2,100万円
生野区 3件 1,397万円
旭区 16件 2,473万円
城東区 32件 2,768万円
阿倍野区 34件 4,799万円
住吉区 17件 2,273万円
東住吉区 12件 2,366万円
西成区 3件 2,446万円
淀川区 108件 2,312万円
鶴見区 11件 3,137万円
住之江区 30件 1,936万円
平野区 7件 2,354万円
北区 116件 5,043万円
中央区 104件 4,997万円

次の項目から、「平均価格のランキング」、「販売物件数のランキング」、「購入検討者数のランキング」の3つのランキングを上位5位までと下位5位までに分けて紹介していきます。

1-1 平均価格のランキング

上記のデータをもとに、各区の中古マンションの平均価格を上位5位までと下位5位までをまとめたのが下記の2つの表です。

平均価格の上位5位までのランキング

順位 平均価格 物件数
1位 北区 5,043万円 116
2位 中央区 4,997万円 104
3位 阿倍野区 4,799万円 34
4位 天王寺区 3,913万円 48
5位 西区 3,877万円 121

大阪市24区の中で最も平均価格が高いのが5,043万円の北区です。5,000万円を超えている行政区は唯一となっています。4,000万円台は中央区、阿倍野区の2区となっています。

次は平均価格の低いランキングです。1位から5位までは下記のようになっています。

平均価格の下位5位までのランキング

順位 平均価格 物件数
1位 生野区 1,397万円 3
2位 東淀川区 1,550万円 38
3位 西淀川区 1,827万円 24
4位 住之江区 1,936万円 30
5位 大正区 2,056万円 3

1,000万円台は、生野区と東淀川区、西淀川区の3区のみです。ただし、生野区・大正区は売り出し中の物件数が3件と少ないため、データが低価格物件に偏っている可能性があります。2,000万円台は24区のうち全部で12区あり、半数を占めています。大阪市24区で最も多い価格帯となっています。

1-2 販売物件数のランキング

この項目では、売り出し中の物件数を区別に見てみましょう。多い順と少ない順に分けて、上位5番目までを表にまとめています。

販売物件数の上位5位までのランキング

順位 売り出し中物件数
1位 西区 121件
2位 北区 116件
3位 淀川区 108件
4位 中央区 104件
5位 福島区 69件

100件以上を超えているのが、西区、北区、淀川区、中央区の4区です。このうち最も売り出し中の物件数が多いのは西区の121件となっています。6位以降は、都島区の50件、天王寺区の48件、港区の41件と続きます。

次に売り出し中物件の数が少ない区を見ていきましょう。

販売物件数の下位5位までのランキング

順位 売り出し中物件数
1位 生野区 3件
1位 大正区 3件
1位 西成区 3件
4位 平野区 7件
5位 東成区 9件

最も少ないのは3件の、生野区、大正区、西成区です。10件以下は表にある5区のみで、10〜19件は4区、20〜29件は3区となっています。

1-3 購入検討者数のランキング

三井のリハウスでは、各区において中古マンションの購入検討者として登録されている人数を表記しています。物件を売却しようと検討している方にすると、興味を示してくれそうな方がどれくらいいるのか推測しやすくなりますので、ぜひ参考にしてください。

まずは購入検討者数が多い上位5位までを表にしています。

購入検討者数の上位5位までのランキング

順位 購入検討者数
1位 北区 1,377人
2位 中央区 994人
3位 都島区 558人
4位 阿倍野区 533人
5位 天王寺区 299人

中古マンションの購入を検討している人が区別で最も多いのは、1,377人の北区です。1,000人以上を超えているのは北区のみで、2番目に多いのが中央区の994人です。6番目以降は、西区の193人、淀川区の85人と続きます。北区、中央区、都島区、阿倍野区の物件を購入したいと検討されている方が、他区に比べて多い傾向があります。

反対に購入検討者が少ない順に5番目までを見ていきましょう。

購入検討者数の下位5位までのランキング

順位 購入検討者数
1位 大正区 16人
1位 平野区 16人
3位 生野区 18人
3位 西成区 18人
5位 鶴見区 23人

10人台が、大正区、平野区、生野区、西成区の4区です。6番目以降は、旭区の25人、住吉区の29人、東淀川区と西淀川区の30人と続きます。

2 大阪市24区で販売されている中古マンションの間取り別ランキング

平均販売価格のランキングを紹介しましたが、部屋の広さや築年数、間取りなどで傾向は異なるものです。

そこでこの項目では、間取りごとに異なる傾向を確認するため、ワンルーム、1LDK、2LDK、3LDK以上といったようにそれぞれの間取り別に、物件数および総数に占める割合についてランキングにしています。

2-1 ワンルームマンションのランキング

ワンルームタイプのマンションは、主に学生やサラリーマン、OLなどの一人暮らしがターゲットです。2022年10月10日時点で、大阪市24区で販売されているワンルームタイプの中古マンションは73件です。

下記の表は、各区で販売されているワンルームマンションの数の多い順と、割合の多い順を上位5位まで表したものです。

ワンルームマンションの販売数と割合の上位5位までのランキング

順位 区(件数) 区(割合)
1位 東淀川区(14件)
淀川区(14件)
生野区(66.7%)
2位 西区(13件) 東淀川区(36.8%)
3位 中央区(11件) 西淀川区(16.7%)
4位 福島区(7件) 淀川区(13.0%)
5位 西淀川区(4件) 西区(10.7%)

大阪市24区のうち、ワンルームタイプの中古マンションが販売されているのは12区で半数となっています。そのうち、最も多いのが東淀川区と淀川区の14件です。

割合で見ると、生野区は販売中の3件のうち2件がワンルームタイプとなっており、66.7%と高い割合となっています。また東淀川区は、販売中の物件数38のうち14件がワンルームタイプです。販売している件数で1位、割合で2位となっており、どちらも高い水準となっています。

2-2 1LDKマンションのランキング

1LDKタイプのマンションは、主に一人暮らしや若い夫婦などがターゲットです。大阪市24区内では、20区で257件の1LDKタイプの中古マンションが販売されています。

各区で販売されている件数の多い順、割合の高い順について見ていきましょう。

1LDKマンションの販売数と割合の上位5位までのランキング

順位 区(件数) 区(割合)
1位 西区(43件) 浪速区(70%)
2位 中央区(38件) 大正区(66.7%)
3位 北区(35件) 福島区(42.0%)
4位 福島区(29件) 中央区(36.5%)
5位 淀川区(22件) 西区(35.5%)

西区、北区、中央区は売り出し中の物件総数が多く、1LDKタイプでも上位3番目までを占めています。ただし割合で言うと、浪速区の70%が最も高い数値となっています。詳しく見てみると、浪速区は売り出し中の物件数が20件で、そのうち14件が1LDKタイプとなっています。

また福島区は販売中の69件のうち29件が1LDKタイプとなっており、販売している物件数が4位、占める割合が3位とどちらも高い水準になっています。

2-3 2LDKマンションのランキング

2LDKタイプのマンションは、若い夫婦やシニア世代など幅広いターゲットからニーズがあるのが特徴です。大阪市24区で売り出されている2LDKタイプの中古マンションは、2022年10月10日時点で261件となっています。

各区で販売されている件数の多い順、割合の高い順について見ていきましょう。

2LDKマンションの販売数と割合の上位5位までのランキング

順位 区(件数) 区(割合)
1位 北区(43件) 東成区(55.6%)
2位 中央区(38件) 城東区(40.6%)
3位 西区(37件) 北区(37.1%)
4位 淀川区(21件) 中央区(36.5%)
5位 天王寺区(16件) 鶴見区(36.4%)

2LDKタイプでは、売り出し中の物件総数が多い西区、北区、中央区、淀川区が上位4番目までを占めています。

割合で最も多い東成区は、売り出し中の物件数が9件で、そのうち5件が2LDKタイプです。また2番目の城東区は、売り出し中の物件数32件のうち13件が2LDKタイプとなっています。どちらも2LDKタイプが高い割合で占めていることが分かります。

2-4 3LDK以上マンションのランキング

3LDK以上のタイプは主にファミリー層がターゲットになります。大阪市24区では318件の3LDKマンション、33件の4LDKタイプ以上のマンションが販売されています。大阪市24区で販売されている中古マンションをタイプ別で見ると、3LDKタイプが最も販売数が多くなっています。

各区で販売されている件数の多い順、割合の高い順について見ていきましょう。

3LDK以上のマンションの販売数と割合の上位5位までのランキング

順位 区(件数) 区(割合)
1位 淀川区(51件) 西成区(100%)
2位 北区(35件) 平野区(85.7%)
3位 都島区(31件) 都島区(62.0%)
4位 西区(28件) 住之江区(60.0%)
5位 天王寺区(19件) 阿倍野区(58.8%)

3LDK以上の中古マンションが最も多く売り出されているのは、販売物件総数が3番目に多い淀川区の51件です。また割合を見ると、西成区が3件と販売数は少ないですが、そのすべてが3LDKタイプとなっています。

件数でも、割合でも3位に入っているのが都島区で、どちらも高い水準になっています。そのほか平野区や住之江区、阿倍野区などでファミリー層向けのタイプが数多く販売されていることが分かります。

まとめ

三井のリハウスが提供している大阪市24区のデータを用いて、販売されている中古マンションの価格帯や物件数、間取り別物件数などについて分析しました。

中古マンションの平均価格を見ると、最も高額なのが北区の5,043万円で、最も価格が低いのが生野区の1,397万円となっています。一方、売り出し中の物件数を見ると100件以上が4区なのに対して、10件以下が5区といったように幅が広いことも分かります。

また間取り別では、浪速区で1LDKタイプの割合が高い、都島区でファミリー向け物件の割合が高いといった傾向もあります。大阪市24区で中古マンションの売却や購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

ただし、今回ご紹介した売り出し価格のデータは全体的な傾向を示すものであり、実際のマンションの販売価格は物件の状態によって大きく異なってくると言えます。より詳細な価格を調査するのであれば、まずは無料の不動産査定を受けてみることも検討されると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。