アパート経営の勉強、何から始めればいい?初心者向けの学習の仕方や注意点も

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アパート経営では、不動産や経理、建築などに関わる幅広い知識が必要です。アパート経営に興味を持ち始めた方の中には、何から勉強を始めたら良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。

今回のコラムでは、アパート経営の第一歩として何を勉強するべきか、紹介していきます。また、初心者向けの勉強の仕方や注意点についても解説していきます。

目次

  1. アパート経営の初心者が最初に勉強する3つのポイント
    1-1 アパート経営のビジネスモデル
    1-2 新築アパートと中古アパートの違い
    1-3 初心者に向いているアパートの条件
  2. アパート経営初心者の学習の仕方
    2-1.不動産のウェブメディアで情報を集める
    2-2.書籍や専門書を読んで知識をつける
    2-3.アパートメーカーの資料でより具体化する
    2-4.アパートメーカーのセミナーで実践的な情報を得る
    2-5.アパートメーカーの相談窓口で不安を解消する
    2-6.完成内覧会や見学会で経営開始後をイメージする
  3. アパート経営について勉強する際の注意点
  4. 初心者向けのアパート経営セミナーを実施しているアパート経営会社
    4-1 株式会社シノケンプロデュース
    4-2 株式会社アイケンジャパン
  5. まとめ

1 アパート経営の初心者が注目したい3つのポイント

アパート経営には、物件の選び方や管理の仕方、リスク対策、必要経費の種類、確定申告の仕方など幅広い知識が必要です。専門知識も多いため、これまで不動産になじみの薄い方であれば、初めのうちは戸惑ってしまう方も多いでしょう。

一方、アパート経営であっても他のビジネスと同じく大枠の仕組みは変わりません。どのような流れでアパート経営の利益が出るのかという基本的な知識を勉強することが第一歩となるでしょう。

そこで、まずはアパート経営の仕組みを勉強していきましょう。何を学ぶと良いのか、簡単に解説していきます。

1-1 アパート経営のビジネスモデル

アパート経営のような不動産投資の方法は「賃貸経営」と言われます。基本的に賃貸経営は所有している不動産を人に貸し出し、代わりに賃料を受け取ることで収益を得る仕組みです。アパート経営の場合は、アパートを所有して、各部屋を住人に貸して賃料を受け取ることで利益を上げていきます。

アパート経営の中でも、物件のタイプによって利益の大きさや潜んでいるリスクも異なります。どのようなアパートを所有すると利益を上げやすいのか、反対にどのようなリスクがあるのかを学習するようにしましょう。

1-2 新築アパートと中古アパートの違い

アパートを購入する際は、「新築物件」と「中古物件」の2つにタイプを分けることができます。それぞれに特徴があるため、自分にはどちらが相応しいのか見極めが必要です。

新築物件と中古物件について、相場や目安をまとめたのが下記の表です。

項目 新築物件 中古物件
費用 5,000万円〜1億円以上 1,000万円〜1億円
利回り 4%〜8%未満 8%〜10%以上
保証 10年間 最長1年間
設備・仕様 新しい 築年数に応じて古い
修繕費 築後しばらく大きな修繕費はかからない 築年数を重ねるごとにかかる
リスク おおむね低い 空室や家賃下落、資産価値下落リスクなど
融資 好条件で得られる可能性がある 物件の状態による

中古物件を選ぶ理由は「すでに入居者がいる(実績がある)」「購入価格が割安」「管理業者の引き継ぎができる」などで、新築物件の場合は「アパートメーカーからの適切なサポートが受けられる」「融資が得やすい」「修繕費やメンテナンスなどの心配が少ない」などが選ばれる理由になります。

新築か中古かという点についてはオーナーによって事情が異なるため、単純な優劣はありません。どちらが自分の投資目的に適しているのか適切に見極められるよう、それぞれのメリットやデメリットを学ぶようにしましょう。

1-3 初心者に向いているアパートの条件

新築物件でも中古物件でも、初心者の方に向いているアパートの条件は主に下記になります。

  • 交通アクセスがいい
  • 周辺環境が充実している
  • 大学の近くなど賃貸需要が豊富なエリアにある
  • 入居者ニーズに合った設備が揃っている、など

初心者でもアパート経営が始めやすく、失敗しにくいのは、これらの条件を満たしている物件を購入し、管理を適切に行うことです。

2 アパート経営初心者の学習の仕方

アパート経営について勉強するには、段階を踏んで一つずつステップアップしていくことが大切です。覚えることが多い上に、初心者向けの基礎知識、より実践的な知識といったように知識のレベルが異なるからです。

アパート経営の勉強方法は下記の6つが代表的ですが、手軽にできるインターネットでの情報収集から始め、次第に難度を上げていくと良いでしょう。

  1. 不動産のウェブメディアで情報を集める
  2. 書籍や専門書を読んで知識をつける
  3. アパートメーカーの資料でより具体化する
  4. アパートメーカーのセミナーで実践的な情報を得る
  5. アパートメーカーの相談窓口で不安を解消する
  6. 完成内覧会や見学会で経営開始後をイメージする

次の項目から、それぞれにどのような情報が学べるか、どのように学ぶべきか、解説していきます。

2-1 不動産のウェブメディアで情報を集める

何かを知りたいと思ったときに、手軽に利用できるのがウェブメディアです。不動産投資やアパート経営についてのウェブメディアもネット上に存在しており、「アパート経営」といったキーワードで検索すると、不動産のウェブメディアがいくつもヒットします。

よりピンポイントの情報を知りたい場合は、「アパート経営 仕組み」「アパート経営 メリット」などで検索すると、自分の知りたい情報にスピーディに辿り着けるはずです。

不動産のウェブメディアで学べること

ウェブメディアでは幅広い情報を発信しており、初心者向けの知識から上級者向けの知識を網羅しています。以下が、初心者が最初に身につけておきたい代表的な知識です。

  • 不動産投資の基本
  • アパート経営の仕組み
  • 不動産投資と株式投資の違い
  • マンション投資とアパート経営の違い
  • アパート経営の始め方
  • アパート経営のメリットとデメリット
  • アパート経営の成功事例・失敗事例
  • アパート経営のリスクと対策法、など

ウェブメディアで勉強するメリットは、通勤や休憩などのすき間時間に手軽に勉強ができることです。またスマートフォンやタブレットなどを開くとすぐに見られるので、持ち運びの不便などもありません。

2-2 書籍や専門書を読んで知識をつける

書籍や専門書のメリットは、常に手元に置けて何度でも繰り返し読めることです。アパートを購入する際の流れ、購入時に必要な書類、税金や経理業務に関する知識などは何度も確認することがあるため、手元に置いておける書籍や専門書の方が勉強しやすいと考えられます。

ウェブメディアは主に基礎的な情報が紹介されているのに対して、書籍や専門書は特定の情報に特化した専門家が執筆していたり、筆者の実体験を基に制作されていることがあります。実体験では成功例や失敗例についても書かれており、アパート経営がより身近に感じられます。

ただし、不動産市場は常に変動しているほか、税制度が改正されていることもあります。そのため、情報が古くなっていることもあり、最新の情報を得ておくことも重要です。

書籍や専門書で学べること

書籍や専門書の中には、イラストや写真、表などを多用し、初心者がわかりやすく書かれているものも多くあります。

  • アパート経営の仕組み
  • アパート経営の始め方
  • アパート経営のメリットとデメリット
  • アパートを購入する際の必要書類
  • アパート経営の成功事例・失敗事例
  • アパート経営における経理業務
  • アパート経営のリスクと対策法、など

具体的には上記のような内容を学ぶことができますが、書店やネットでは数多くの書籍や専門書が販売されています。内容だけではなく、イラストの多さ、見やすさ、本自体の大きさなどで選べるのもメリットの一つです。

2-3 アパートメーカーの資料でより具体化する

アパートを供給しているアパートメーカーでは、自社が提供するアパートだけではなく、アパート経営についても記載した資料を用意しています。気になるアパートメーカーがあった場合、この資料を取り寄せることでもアパート経営について学ぶことができます。

アパートメーカーによって資料の内容は様々です。幅広い情報を載せているものや、簡単な情報が載っているものなどあります。この資料を比較することで、アパートメーカーを選ぶ際にも役立ちます。

アパートメーカーの資料で学べること

資料には、アパート経営の仕組みなどのほか、自社のアパートの特徴などが記載されています。また実際にオーナーとしてアパートを経営されている方の体験談なども載っており、そのアパートメーカーでアパート経営を始めた場合のイメージがしやすくなります。

  • アパート経営の仕組み
  • アパート経営のメリットとデメリット
  • アパートオーナーの体験談
  • 自社のアパートの特徴、など

セミナーや勉強会などへの出席を検討されている場合は、この資料を読んで内容を把握してから参加すると良いでしょう。

2-4 アパートメーカーのセミナーで実践的な情報を得る

アパートメーカーでは、アパート経営の専門家が講師を務めるセミナーや勉強会を定期的に開催しています。国内の経済や不動産事情から推測するアパート経営の将来性など、プロの目ならではのより実践的な話を聞けるのがメリットの一つです。

アパート経営について情報を知りたいという方がセミナーにたくさん出席しているため、刺激を受けたり、情報交換の場ができるといったメリットもあります。

ただし、中には集客を目的としてセミナーを開催しているアパートメーカーもあり、物件の購入を強引に進めてくる悪質なケースもあります。その場で物件を購入する意思を伝えることはしないで、複数のセミナーを受講して比較されると良いでしょう。

会場などで行うセミナーのほか、オンラインセミナーもあり、どちらも無料で開催されているのが通常です。セミナーのレベルには違いがありますが、主な内容は下記になっています。ウェブサイトや書籍よりも、より実践的な内容や不動産の最新動向、具体的な物件情報や融資などについて踏み込んだ内容を学ぶことができます。

  • アパート経営の仕組み
  • アパート経営のメリットとデメリット
  • アパート経営のリスクとリスク対策
  • 物件の選び方
  • 先輩アパート経営社の事例・体験談
  • 自社のアパートの特徴
  • アパートローン融資金利の動向
  • 数値シミュレーション
  • モデルルームの検索など

セミナーの後に個別相談会やモデルルームの見学会などが設けられているケースもあり、不安が解消したり、直にアドバイスがもらえる絶好の機会になります。

2-5 アパートメーカーの相談窓口で不安を解消する

個別相談を受け付ける窓口を設けているアパートメーカーもありますので、自分で勉強しただけではわからなかったことが知りたい時、より正確な情報が欲しい場合などに利用できます。

相談内容にもよりますが、予算や融資といった個別の事情に合わせた知識も得られます。

2-6 完成内覧会や見学会で経営開始後をイメージする

アパートメーカーでは、入居が開始される前の完成済みアパートを利用して内覧会や見学会を開催することがあり、物件の良し悪しを直に確認することができます。

外観だけではなく、部屋の中まで見学できるので、使いやすさや居心地の良さなど細かな部分についても把握することができます。そのため、自分がアパートを取得し、経営していくイメージがしやすくなります。

内覧会や見学会に参加するもう一つのメリットは、不明なことなどを担当者に聞けることです。建物についての理解をより深めることもでき、さらに主催するアパートメーカーや担当者の実力もわかります。

3 アパート経営について勉強する際の注意点

アパート経営をスムーズに行うには、下記のような専門的な知識が必要です。

項目 内容
経営に関する知識 アパートを購入する流れ
登記に関する知識
アパート経営のリスクおよびリスク対策の知識
出口戦略の知識、など
物件購入に関する知識 アパートメーカーの探し方
物件の探し方
物件概要やレントロールなどの資料に関する知識
頭金や仲介手数料、手付金などの初期費用に関する知識
ローンに関する知識
アパートの購入にかかる税金の知識
損害保険に関する知識
購入時に必要な書類に関する知識、など
管理に関する知識 管理会社の探し方
入居者を募集する方法や空室対策に関する知識
メンテナンスに関する知識
点検などに関する知識
修繕に関する知識
入居者トラブルに関する知識、など
経理に関する知識 記帳や必要経費に関する知識
確定申告に関する知識
固定資産税など毎年かかる税金の知識
資金管理に関する知識、など

ただし知識にはレベルがあるため、基礎知識が身についていない状態で内覧会などに参加しても必要な知識を得られないだけではなく、意味がわからず時間を無駄にしてしまうといったケースもあります。そのため自分の知識レベルを確認し、ステップアップしながら勉強するようにしましょう。

アパート経営といっても、サラリーマンをしながら副業として行う方もいれば、アパート経営だけで生計を立てたいと考えている方もいます。加えて、経理業務や確定申告といった専門的な業務は、税理士に外注することができます。そのため、すべてを学ぶのではなく、自身の事情やレベルに合わせて何を学ぶのか選択されるのも良いでしょう。

4 初心者向けのアパート経営セミナーを実施しているアパート経営会社

アパート経営セミナーではアパートのメリット・デメリットや、最新の不動産市場の動向を踏まえた投資戦略、アパートローンの傾向など、様々な観点から情報収集が行えます。セミナーテーマは様々ですが、中には体系的にアパート経営の基本について学べる初心者向けのアパートセミナーもあります。

ここでは初心者向けのアパートセミナーを実施しているアパート経営会社を2社ご紹介します。

4-1 株式会社シノケンプロデュース

シノケンの評判
会社名 株式会社シノケンプロデュース
本社所在地 東京都港区浜松町二丁目3番1号 日本生命浜松町クレアタワー
売上高 1,045億25百万円(2022年12月期) ※グループ全体
社員数 1,107名(2022年12月末現在) ※グループ全体
サービス理念など 土地がなくても、頭金が少なくてもアパート経営はできる
セミナー参加特典 不動産投資のノウハウブック・漫画プレゼント、非公開物件の紹介

シノケングループは、首都圏、福岡、大阪、名古屋、仙台など全国の主要都市でアパートを企画・開発している大手企業です。

シノケンプロデュースのセミナーは、「人生100年時代を支える資産づくり」をメインテーマに、不動産投資のリスクや回避方法、自己資金を抑える方法、満室経営のポイントなどがわかるアパート経営セミナーとなっています。

セミナーでは、「将来が不安だけど何から取り組んでいけばいいか分からない」という方や「不動産投資に興味はあるけど失敗するのが怖い」という方でも、実際の失敗事例や最新の業界情報に触れながら、資産形成や不動産投資をどのように始めればいいかのエッセンスを得ることができます。

老後までにいくら必要か、年金はいくらもらえるか、今後の日本はどう変わっていくのか、その状況に対して資産形成や資産運用にどう取り組んでいけばいいか、といったことなどについても改めて学ぶことの多いセミナーです。

参加特典として不動産投資のノウハウブックと漫画を無料でもらうことができます。また、東京以外にも名古屋・大阪・札幌など全国どこへでもセミナー講師が駆けつける無料の個別相談会も利用可能です。

4-2 株式会社アイケンジャパン

株式会社アイケンジャパン
会社名 株式会社アイケンジャパン
本社所在地 東京本社 東京都港区北青山3丁目2番4号 日新青山ビル3階
福岡本社 福岡県福岡市中央区天神2丁目7番21号 天神プライム12階
売上高 156億円(2024年6月期/見込み)
社員数 166名(2024年6月末時点)
サービス理念など 堅実が一番を、業界の常識としたプラットフォーム企業を目指します。
セミナー参加特典 PDF書籍無料プレゼント

アイケンジャパンは、「堅実なアパート経営」をコンセプトに掲げる不動産投資会社で、2006年の創立から1000棟以上の開発・引渡し実績があります。

アイケンジャパンのセミナーでは、アパート経営のメリットやデメリット、リスクを知りたい方や成功する土地や建物の選び方を知りたい方にとっても理解を深めることができるため、不動産投資初心者の方やマンション経営とアパート経営のどちらが良いか悩んでいる方、アパートの買い増しを検討中の方にメリットの大きい不動産投資セミナーとなっています。セミナーはリアル・オンラインどちらでも受講することが可能です。

アイケンジャパンでは、セミナー参加で同社のアパート経営ノウハウが詰まった詳細資料とアパート経営に関する書籍のPDFを無料プレゼントしてもらえますので、まずは情報収集からという方にもメリットがあります。

アイケンジャパンのアパート経営セミナーの内容例

  1. 新築木造アパートのメリット・デメリット
  2. 2割の「成功アパート」オーナーになる方法
  3. 成功アパート(=決め物物件)の必須条件
  4. 実績やシミュレーション

まとめ

アパート経営について、初心者向けの学習の仕方を6つの段階別に紹介しました。まずはアパート経営の仕組みをウェブメディアや専門書などで勉強し、物件の選び方、管理の仕方、経理業務の仕方といったより実践的な知識を学んでいくと良いでしょう。

ただし、不動産市場は常に変動しているため、一度身につけた知識だけでは足りなくなる可能性もあります。その都度、その状況に合わせた知識を得ることが、アパート経営では重要です。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。