収益マンションの物件選びでは、新築か中古かで悩む方も多いのではないしょうか。
新築マンションは価格が高くなりますが、担保価値も高いため、ローンを組みやすいのが特徴です。一方、中古マンションの価格は安く、利回りは高めですが、維持費がかかりやすいなどのデメリットがあります。
そこでこの記事では、マンション投資の特徴や、新築マンションと中古マンションのメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。マンション投資を検討中の方はご参考ください。
目次
- マンション投資とは
- 新築マンションのメリット
2-1.入居者を見つけやすい
2-2.不動産投資ローンの融資審査に通りやすい
2-3.設備が新しく修繕の発生頻度が低い - 中古マンションのメリット
3-1.マンション価格が安い
3-2.表面利回りが高い
3-3.リノベーションという選択肢も検討できる - 新築マンションのデメリット
4-1.中古マンションと比較して価格が高く利回りが低い
4-2.フルローンで購入した場合、返済負担が大きい - 中古マンションのデメリット
5-1.外観や設備で新築マンションに劣る
5-2.修繕などの維持費が高額になる
5-3.空室率が高い物件もある - まとめ
1.マンション投資とは
マンション投資とは、マンションを購入し、住まいを探す人に貸し出して、家賃収入を得ながら投資資金を回収していく投資手法です。
マンションは鉄筋コンクリート造(RC造物件)となるため、木造の戸建てやアパートよりも建物部の価格が高くなるものの、防音性や断熱性、耐震性などの居住性能に優れているのが特徴です。
設備面も充実しており、ほとんどのマンションにはエレベーターが設置されていますが、維持費用もかかりやすい側面もあります。
また、マンションはアパート等の木造物件よりも法定耐用年数が長く設定されています。例えば、木造物件は22年、重量鉄骨造物件は34年、そしてRC造物件は47年となります。
法定耐用年数を過ぎると建物が使えなくなるわけではありませんが、金融機関の担保評価では法定耐用年数の残りの年数が重視される傾向にあり、建物の資産価値を試算する目安として使われることもあります。
2.新築マンションのメリット
それでは、投資対象として新築マンションと中古マンションを比較していきます。まずは新築マンションのメリットから確認してみましょう。
2-1.入居者を見つけやすい
マンション投資では、空室リスクをどのように低減させるが課題となります。
新築マンションは新しく建てられたばかりのマンションなので、外観もキレイで設備も最新のものが揃っています。そのため、築年数が経過したマンションよりも賃貸需要が多く、入居率を維持しやすいのが新築の強みです。
2-2.不動産投資ローンの融資審査に通りやすい
新築マンションは金融機関から担保価値を高く評価してもらえることから、不動産投資ローンの融資審査に通りやすいメリットがあります。
また、入居率を維持しやすく、中古マンションと比較して返済が滞るリスクも低いことから、利用者の属性によってはフルローンで組める場合もあります。
2-3.設備が新しく修繕の発生頻度が低い
新築マンションは建てられたばかりなので躯体や外観、設備が新しく、築後10年程度までは修繕費用もそれほど発生しません。
また、新築物件には10年間の瑕疵担保責任が設定されるので、問題があったとしてもオーナー側で修理費用を支払う必要がありません(※国土交通省「住宅瑕疵担保履行について」を参照)。このように中古物件と比べて物件維持のためのコストが安いのも新築マンションの大きなメリットです。
3.中古マンションのメリット
次は、中古マンションのメリットを見ていきましょう。
3-1.マンション価格が安い
築年数が経過した中古マンションは建物が古くなり、価格は相場に沿って決められます。売主の希望価格にもよりますが、規模や立地条件が同程度の新築マンションと比較して、中古マンションの価格は下落する傾向にあります。
3-2.表面利回りが高い
中古マンションは、新築マンションよりも価格が安いため、表面利回りは高めとなります。都心の新築マンションにおける利回りは平均3〜5%程度ですが、中古マンションの場合、6%以上の利回りを期待できる物件も見られます。
3-3.リノベーションという選択肢も検討できる
中古マンションは経年劣化により外観や内装の劣化が進んでいることがあります。また、デザインや設備も古いため、入居需要にも少なからず影響してきます。
しかし、リフォームやリノベーションを行うことで、入居率の維持を図れることがあります。費用はかかるものの、中古マンションでも新築マンションに劣らない美観や設備を備えることができれば、入居需要や家賃を維持できる可能性があります。
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4.新築マンションのデメリット
新築か中古かのマンション選びでは、デメリットもしっかりと把握しておくことが大切です。以下、それぞれ確認していきましょう。
4-1.中古マンションと比較して価格が高く利回りが低い
新築マンションの販売価格は建築会社の利益分も反映されているため高めです。例えば、ワンループタイプの中古マンションでは数百万円で購入でき物件もみられますが、新築の場合、少なくとも2,000〜3,000万円程度はかかります。
金融機関の融資が利用できずまとまった資金を用意できない人にとっては、新築マンションを購入するという選択肢自体が最初から外れることもあります。
4-2.フルローンで購入した場合、返済負担が大きい
新築マンションではフルローンが検討できる点はメリットとなりますが、毎月の返済負担が大きくなる点には注意が必要です。
例えば、2,500万円のマンションを35年間、金利2%のフルローンで融資を受けたとしてシミュレーションすると、毎月の返済額は82,815円となります(ボーナス返済・繰上返済なし)。
新築のうちは家賃が10万円ほどあり、空室や修繕が発生しなければキャッシュフローを確保することができますが、賃料は築年数の経過で徐々に下落する傾向にあります。そのうえマンション経営での管理費や修繕費などの経費や空室率も年々悪化していくことになります。
そのため、仮に35年ローンの融資を受けたとしても、返済負担が大きいと毎月の家賃収入よりもローン返済金額のほうが大きくなる「持ち出し」が発生するリスクが高まります。マンション投資は長期の運用になるため、返済計画は慎重に立てることが大切です。
5.中古マンションのデメリット
中古マンションは維持管理費や空室リスクがおもなデメリットになってきます。詳しく見ていきましょう。
5-1.外観や設備で新築マンションに劣る
中古マンションは、新築マンションと違って築10年や20年など一定の期間が経過したマンションです。新築マンションと比べた場合、性能面で劣ってしまう面もあります。
最新設備が整った物件に住みたい、キレイでおしゃれなマンションに住みたいという入居希望者の需要を獲得できず、購入前に想定していた入居率を保てない可能性があります。
5-2.修繕などの維持費が高額になる
中古マンションの設備は古いため頻繁なメンテナンスが必要となり、新築よりも高額になる傾向にあります。
マンションは基本的に10年や15年など一定の期間を経過するごとに、大規模修繕を行います。その積立費や修繕費は年々増加していく傾向にあるため、積立修繕費の金額が大きくなっていくことを念頭において、ローン返済計画を立てる必要があります。
5-3.空室率が高い物件もある
価格が相場よりも安いマンションの中には、空室率が高く、管理が行き届いていない物件も見られます。
中古マンションを購入する時には、価格面だけではなく全体的な入居率、管理組合の稼働状態、積立修繕費の集まり方までしっかりとチェックしておく必要があります。
まとめ
中古マンションにはおもに価格や利回り面でのメリット、新築マンションには入居需要や維持管理費面でのメリットがあります。なお、中古マンションでもリノベーションを施せば、新築マンションを購入するよりも安く最新のデザインや設備を盛り込むことも可能です。
新築か中古かの物件選びでは、それぞれのメリットを知り、自分の予算と相談しながらどちらを購入するのかを検討することが大切です。
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