最近話題のリノベーション投資。知っておきたい5つのポイント

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投資用不動産の購入を検討している方の中には、新築物件の価格が高すぎると感じている方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが中古不動産をリノベーションすることで新築以上に魅力のある物件にして高収益を目指す「リノベーション投資」です。

今回はリノベーション投資を始める前に把握しておきたいポイントを紹介します。リノベーションとリフォームとの違いから、物件選び、目指すべきデザイン性などをわかりやすく解説します。リノベーション投資を検討している方はぜひご参考ください。

目次

  1. リノベーション投資とは
    1-1.リフォームとリノベーションとの違い
    1-2.リノベーション投資をするメリット
  2. ターゲット層に適した物件選び
    2-1.立地条件
    2-2.購入価格と築年数
  3. リノベーションが可能な範囲の確認
    3-1.マンションの場合
    3-2.戸建の場合
  4. 時代のニーズに沿ったリノベーションが必要
  5. リノベーション後の採算性の確認
  6. リノベーション投資で実績が豊富な不動産会社は?
  7. まとめ

リノベーション投資とは

古民家や空き家の利活用など、古い建物をきれいに改修して付加価値を生み出す手法が近年注目されています。まずは一般的に勘違いされやすい「リノベーション」と「リフォーム」の違いから見ていきましょう。

リフォームとリノベーションとの違い

リフォームとは、建物が時間の経過とともに老朽化し破損や汚損したり、機能が低下したりした場合などに元に近い状態にする改修行為を指します。具体的には床のフローリングや畳のほか、壁紙やふすまの張り替え、バスやキッチンの設備の入れ換え、屋根のふき替えや壁の塗り直しといった改修です。

一方、リノベーションとは、元の状態に戻すのではなく、今までとは異なる価値を新たに加える改修工事のことを指します。最新の入居者のニーズに基づき、「一部の壁を取り除き間取りを広げる」「天井を高くする」「壁をコンクリートのむき出し状態にする」ことなどで、古い物件を新しく作り変えて付加価値を生み出します。

リノベーション投資で成功するためには、まずこのような定義を踏まえておく必要があります。

リノベーション投資をするメリット

不動産投資は「新築物件投資」と「中古物件投資」に分かれますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。

新築投資は初期費用が高額になりやすく、まとまった資金を必要とするため、不動産投資の初心者には手が出しにくいといったデメリットがあります。また家賃収入では中古物件よりも高いのですが、築年数とともに下落するのが一般的です。

家賃の下落率は物件により異なりますが、例えば東京23区の新築マンションの場合、築2~3年での下落はまだ少ないものの、築10年後には新築時の10%程度、築20年後には20%近く下落するというのが、三井住友トラスト基礎研究所による2013年1月の調査で明らかになっています。

一方、中古物件は元手が少ない投資家でも投資しやすいのがメリットですが、建物自体が経年劣化しており大掛かりな修繕が必要になる、といったリスクもあります。

しかし、リノベーションを行うことにより、内容次第では家賃相場より5~10%程度高い家賃で入居者を付けることも可能になったり、家賃の下落を抑制したりする効果も期待できます。築15年の中古物件でも「建物や部屋に古さを感じない」「従来にない機能がある」「他にはないこだわりがある」物件では、新築物件にも劣らない需要を生み出すことが可能です。

リノベーション投資は、新築に比べて投資しやすい価格帯の中古物件を活用し、リノベーションにより相場以上の家賃収入を期待できる物件に変身させる投資のため、高利回りを狙えるのが大きなメリットになるわけです。

ターゲット層に適した物件選び

もちろん、中古で手頃な物件であれば何でもいいというわけではありません。リノベーション投資に適した物件を選ぶためのポイントをこれからご紹介します。

立地条件

不動産投資を成功させるためには入居希望者にマッチした立地条件を満たすことが重要です。ただし、「交通の便がよい」「眺望が良い」「コンビニ等が近い」などの利便性だけで決めるのではなく、ターゲットとなる入居者が求める条件を正確に掴まなければなりません。

現在は入居者ニーズが多様化しています。子供のいるファミリー層は交通の便よりも学校・保育園や商業施設の近さや治安の良さが好み、一方、若い単身層は通勤・通学の便利さや繁華街へのアクセスの良さなどを優先する傾向があります。そのため、ファミリー層では郊外の物件でも一定の需要が期待できますが、単身層は都心の物件でないと入居者が集まりにくいといった特徴があります。

立地選定ではターゲット層が「どのような環境の街で」「どのような建物を望むか」という点を明確にすることから始めるのが良いでしょう。

購入価格と築年数

リノベーションに適した中古不動産は、ただ安ければいいというわけではありません。「耐震性や耐久性などで不安がある」「築年数が経過しすぎている」といった物件は慎重に検討する必要があります。

中古不動産の価格も様々ですが、一般的には築年数とともに下落する傾向があります。しかし法定の減価償却期間が迫る建物では耐震性や耐久性に問題を抱えていることが多くなります。築年数が経った物件ほど、大規模修繕や耐震補強などの想定外のコストを強いられる可能性が高くなるわけです。

購入直後に大規模修繕の時期が近づいている場合は、早い段階から出費がかさみ、年間収支が大きく圧迫されかねません。中古物件への投資では、購入直後に多額の費用を伴う修繕が発生しない物件を検討することが大切です。例えば、屋根の劣化や床のきしみ、雨漏りなどがないかは最低限確認しておきましょう。

リノベーションが可能な範囲の確認

リノベーションを行うことで、物件は元の状態から大きく変更されることになります。対象の物件によっては建築上変更できないケースがあったり、できても改修費用が高くなってしまう場合があるため、例えば天井の高さ、壁、配管(水回り)、間取りなどがどこまで変更可能なのかを事前にリノベーション会社に確認しなければなりません。

マンションと戸建の場合、リノベーションできる範囲は次のように異なります。

マンションの場合

マンションの場合、リノベーションできるのは専有部分のみとなります。

間取りの変更は、住居内の専有部分なら可能ですが、マンションの構造によって影響を受けます。例えばラーメン構造(梁と柱で建物を支える構造)が採用されている場合、部屋の間仕切りを取り除いた拡張がしやすいですが、壁式構造の場合は構造体となっている間仕切りを取り除くことができません。また、専有部分のキッチンやトイレなどの水回りの移動も、配管の位置で施工できる内容が左右されます。

住居内の専有部分では、壁材、天井材の張り替え、塗り替えなどは自由にできる部分が多く、室内の建具も変更できますが、共用部分となる窓サッシや玄関ドアは勝手に変えることができません(断熱用の内窓は除く)。

ほかにもマンションの管理規約でリノベーションが制限されている場合もあります。床音の問題から床をフローリングにできないなどのケースがあるため、購入前に管理規約をチェックすることも欠かせません。

戸建の場合

戸建のリノベーションでも、建物の構造のほか建築基準法や条例などの法規制により制限を受けることがあるため事前の確認が必要です。

例えば、2階建てを3階建てに増築する場合、建築基準法による建ぺい率や容積率によって制限されることがあります。また、建築確認申請の手続きも求められたり、防火地域などでは材料に不燃材の使用が必要となるケースもあったりするなど様々な法規制が適用され、改修費用が高くなる可能性があります。

間取りや窓の変更等は、建物の構造に大きく依存するため、木造軸組工法(在来工法)、プレハブ式、2×4工法(枠組壁工法)、鉄骨造やRC造などのタイプを確認しておく必要があります。

時代のニーズに沿ったリノベーションが必要

近年の不動産投資ブームも一段落しつつあり、今後の状況によっては賃貸物件同士の競争が厳しくなる恐れもあります。賃貸物件では入居者が変わる際にリフォームされることがありますが、キッチン等の水回りや壁紙の張替えなどを実施するのみで、他の物件との差別化を図るものではありません。

リノベーション投資を成功させるには、ターゲット層のニーズを捉えたデザインや機能が提供できるリノベーションを実施し、競合物件との差別化を図ることで、競争激化の中でも収益を上げていける戦略を組むことが必要です。

例えば、都心に働く20~30歳代の男性で、年収は平均以上と収入面にある程度余裕があり、眺望が良くておしゃれな生活空間を希望する層をターゲットに想定した場合、次のような物件とリノベーションの内容を検討する方法が考えられます。

  • 湾岸エリアの眺望の良い30㎡以上のワンルーム
  • 壁はコンクリートのむき出しやアクセントクロスなどにより独特の雰囲気を演出する
  • 天井を高くし、天井板を取り除き配管もインテリアの一部として活用する
  • 照明はアンティーク調のものを採用するなど大人の雰囲気を漂わせる
  • バス、洗面台とトイレは別々のタイプにする
  • ウォークインクローゼット、キッチンカウンターを付け加える
  • Bluetoothのスピーカーなど設備面も充実させる

あくまで一例ですが、ターゲット層を明確化し、ニーズに応えた部屋にリノベーションすると効果的です。最新のターゲット層はどのような部屋に住みたいのか、どのような設備を望んでいるのかを入念に調査し、おしゃれや嗜好に訴える内容、希少性を提供することが求められます。

リノベーション後の採算性の確認

リノベーション投資では、物件購入価格は抑えられるものの、リノベーション費用が高額になることがあります。そのため物件価格とリノベーション費用を合わせた投資額と収支の関係から採算性を十分に検討することが大切です。

具体的には、ターゲット層が満足できるリノベーションの内容と家賃価格を想定し、投資回収期間、物件価格やリノベーション費用(予算)などを調整し、採算の取れる投資を検討します。例えば、築11年のワンルームマンション(1室2,000万円)で専有面積25㎡、家賃相場が9万円の部屋をリノベーションする場合の予算を考えてみます。

リノベーションにより家賃を10万円に上げられる計算で、10年で費用を回収したいと考える場合だと、1万円×12ヶ月×10年=120万円がリノベーション予算となります。なお上記のリノベーション予算では足りない場合、物件価格の値下げ交渉、あるいは別の物件の選定、リノベーションの内容の変更やコストダウンの再検討が必要になります。

たとえターゲット層のニーズに応えたリノベーションを実施しても、費用がかかり過ぎた結果、相場よりも家賃を高く設定すると入居者の確保が困難になります。家賃相場、ターゲット家賃、物件価格、回収期間と投資全体の収益性などから適切なリノベーション予算を組み、採算の合うリノベーション投資を実現することが大切です。

リノベーション投資で実績が豊富な不動産会社は?

築年数の経った中古マンション500⼾以上をリノベーション「リズム」


東京23区の中古ワンルームマンション投資やリノベーション投資などを手がける不動産投資会社『リズム』は、物件選定からリノベーションの実施、融資の相談まで対応を行っています。

1億件にのぼるマンションの情報データに基づき厳選されたリズムの物件は、その9割以上が2,800万円以下と始めやすい価格帯の中古マンションとなっています。また、購入後の入居率は99%とトップクラスの水準となっており、空室リスクを心配せずに投資を進めることが可能です。

また、中古物件を購入する前に考えなくてはならないインスペクション(物件の劣化や不具合がないかの調査)も請け負っており、その情報をもとに、より正確な収支プランの作成や融資の借り換えの提案も受けることができます。

リノベーション投資の分野では、コンセプトに基づいたデザインと素材にこだわった住環境だけでなく、ファッションやアート、インテリアを⽇々の⽣活に取り入れることで「⾃分なりのこだわりをインストールした⾃分らしい東京ライフ」を提案しています。

リズムのリノベーション物件の例


リズムのリノベーション物件リズムのリノベーション物件の入居イメージ

リズムでは不動産投資初心者向けに無料のマンション投資セミナーを定期的に開催しており、不動産投資の基本的な知識やリズムが手がけているリノベーション投資の詳細などを学ぶことができます。なお、リズムでは2021年5月現在、オンラインセミナーや個別相談を実施しているので気軽に話を聞くことが可能となっています。

まとめ

リノベーション投資は、ターゲット層のライフスタイルをより快適にし、住居に対する独自性やこだわりなどの新しい価値を与える改修を伴った中古不動産への投資です。リノベーション投資で成功するためにはターゲット層とニーズを明らかにして、リノベーションの内容を決めることが重要となります。

ただし物件によってはリノベーション内容に各種制限を受けるため、事前の確認が欠かせません。また、リノベーションをする前に投資額と収支の関係などから適切なリノベーション予算を組み、採算性のある投資になるかをチェックすることがとても大切です。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」