アパート経営の修繕で費用を抑える工務店・リフォーム業者の探し方は?

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不動産投資家であればアパート経営で少しでも高い実質利回りを実現するために、修繕費用を抑えたいと考えている方も多いでしょう。しかし、修繕費用は誤った依頼方法で工務店やリフォーム業者に発注を行うと、過剰な修繕や設備導入に繋がり、高額な修繕費により大きく利回りを下げてしまうこともあります。

当コラムではそんなアパート経営で修繕費用を抑えるために知っておきたい、工務店やリフォーム業者の探し方について紹介していきます。

目次

  1. アパート経営で注意したい工務店・リフォーム業者の特徴
    1-1.過剰な看板広告・TV広告を積極的に行っている
    1-2.悪質な不動産管理会社から紹介された施工業者
    1-3.飛び込み・訪問営業を行う業者
  2. 費用を抑えるために知りたいリフォーム業者・工務店の探し方
    2-1.暮らしのマーケット
    2-2.ジモティ
    2-3.タウンページなどの地域情報誌
    2-4.副業を求めている知人
  3. 低価格でアパートの修繕を依頼できるリフォーム業者・工務店の探し方
    3-1.複数業者から相見積もりを取る
    3-2.独立したばかりの実績を求めている業者は安価に発注できるケースも
    3-3.簡単な修繕工事はDIYを行う
  4. まとめ

1.アパート経営で注意したい工務店・リフォーム業者の特徴

1-1.過剰な看板広告・TV広告を積極的に行っている

交通量の多い街中や駅中の巨大な看板広告や地域のTV広告を積極的に売っている工務店・リフォーム業者は、過去の実績なども分かりやすく一定の信頼性があるという面でメリットがあります。一方で、広告費用を回収するための料金が依頼料へ上乗せされているため、比較的料金が高くなりやすいという点には注意が必要です。

アパートの修繕は入居者の安全性を担保し快適な住環境を整えるためにも、依頼先の企業の信頼性も重視しておきたいポイントと言えますが、過剰な広告戦略を取っている施工業者の場合には注意しておきましょう。

1-2.悪質な不動産管理会社から紹介された施工業者

自主管理ではなく不動産管理会社へ自身の物件を任せている場合、不動産管理会社から取引実績のある施工業者を紹介してもらえることがあります。豊富な管理実績を持つ管理会社であれば、物件の特徴や修繕内容に合わせて適切な施工業者を紹介してもらるため、オーナー自身で業者を選定する手間を省けるメリットがあります。

一方、注意しておきたいのは悪質な不動産管理会社から紹介されるケースです。このような不動産管理会社では、管理による収益ではなく、紹介料によるバックマージンを主な収益源としている場合があります。相場より高額な料金価格で修繕費用が提示される恐れがあるため、信頼のおける不動産管理会社以外は、自身で施工業者を探すことも検討されることが大切です。

【関連記事】アパート経営で重要な管理会社の選び方は?7つのポイント解説

1-3.飛び込み・訪問営業を行う業者

屋根の瓦がズレているのを修理するついでに屋根裏の無料検査を行うといった、飛び込みの営業を行うリフォーム会社も注意しましょう。主な理由としては、料金価格を通常価格より不当に上乗せしている悪徳業者が多く用いる営業方法になるためです。

特に外壁塗装の塗料のグレードによる違いが分からないなどの専門的な知識を必要とする修繕については、悪徳業者であれば安価で低品質の塗料と入れ替えているケースも存在します。

リフォーム業者で働いていた筆者の体験談

実際に筆者がリフォーム業者で働いていた時にも、外壁や屋根リフォームを行いながら修理箇所を探り、施工中に営業を行うという業者が存在しました。

足場を設置する外装工事では、再度足場の設置により費用が増す可能性の高い屋根工事・防水塗装・外壁工事といった問題箇所がリフォーム中に次々と発覚する場合も珍しくありません。後に問題箇所を修繕する場合には再度高額な足場の設置費用が発生する恐れがあるため、強気の営業で薦められた結果として予想外の施工費用に繋がる場合もあります。

元請の工務店・リフォーム会社は、協力業者に仕事を割り当てることで中間マージンを抜くことで利益を上げることができるため、結果として修繕費用が相場より高くなる恐れがあります。営業が全て悪いわけではありませんが、修理の費用を抑えるためには不当な価格を上乗せされないような信頼できる施工業者を見つけなければいけません。

そのため悪徳業者が多く用いる訪問営業・飛び込み営業を行う施工業者は、修繕の施工費用を抑えるためにも不当な見積価格を請求されないか警戒が必要です。

2.低価格でアパートの修繕を依頼できるリフォーム業者・工務店の探し方

ここまで修繕費用が高額になりがちな施工業者の一例を紹介していきました。アパートの修繕を請け負う職人や施工業者は紹介で仕事を獲得しているケースが多いため、業界経験者のように繋がりがない投資家はどうしても模索に苦労してしまいます。

次に、アパート経営の修繕費用を抑えるために信頼できる施工業者を探すコツや、良心的な価格で作業を請け負ってくれる職人の特徴についても見ていきましょう。

2-1.くらしのマーケット

全国で一人親方や便利屋さんといった、各分野の専門業者を探すのに便利なサービスとして選択肢の1つとして取り上げたいのが「くらしのマーケット」です。暮らしのマーケットではレビューや五段階評価により実績が一目で分かるため、施工業者を簡単に探すことができます。

更に直接職人へ発注を行える都合上、工務店などの元請による中間マージンが発生しないため料金価格も良心的な点も嬉しいポイントです。ただしデメリットとして地方では掲載業者が少ない、プラットフォームの仲介手数料価格が上乗せされるといった側面を持ちます。

数多くの実績を持つ信頼のおける専門の業者や職人を簡単に検索・比較することができ、価格帯も競争同士で比べることができるのも暮らしのマーケットを利用するメリットです。

2-2.ジモティ

「地元の掲示板」をキャッチコピーとして掲げたジモティは、掲載する広告は無料のため料金価格が上乗せされていない街の職人や便利屋さんを見つけることができるプラットフォームの1つです。網戸の張り替えなど簡単な作業を副業として担う個人から、専門的な現場経験を積み重ねた大工まで幅広いジャンルから施工を依頼する業者や個人を探すことができます。また、評価制度により積み重ねた実績や口コミも確認することが可能です。

ただし、無料掲示板という都合上から掲載される広告数も多いため、掲載数が多く良心的な業者が埋もれてしまいがちです。そのため自身の求めている修繕業者を探すのに時間が掛かるというのも、ジモティを利用する上では注意したいポイントの1つとなります。

2-3.タウンページなどの地域情報誌

タウンページといった地域情報誌でも、良心的な価格帯で見積もり案内を行う施工業者が掲載されていることがあります。タウンページや地域の情報誌ではスマホをうまく使えない代わりに長年の現場経験を積んだ昔ながら施工業者が登録しているケースが多くあるためです。

地域で各種の業者を網羅できる汎用性から修繕工事別の専門業者を探すことができるのもポイントです。更にインターネットには掲載されていない昔ながらの職人といった優良業者は、タウンページでしか見つけることができないケースも多くなります。特に人口の少ない地方エリアで修繕業者を探す場合には、貴重な検討材料の1つとなります。

2-4.副業を求めている知人

専門的な技術が求められないペンキ塗りやクロスの張り替えといった簡単で施工面積が広い作業は、副業を求めている知人への発注も最適です。知人や友人への発注は、気兼ねなく共に作業できるというストレスの無さと信頼感もメリットとなるでしょう。

またセミナーやオンラインサロンといったコミュニティで募集者を募ると、現場経験を積みたい不動産投資家を志している希望者が無償で駆けつけてくれるケースもあります。ただし、専門の修繕業者のように、仕事における責任感や美しい仕上がりは期待できない点に注意しましょう。

3.費用を抑える工務店・リフォーム業者を探す上で押さえておきたいポイント

3-1.複数業者から相見積もりを取る

アパート経営において修繕費を抑えるためには、各修繕作業の相場や不当な請求に関する対策として相見積もりを取ることを検討しましょう。相見積もりを行うことで不当価格を提示する修繕業者を見抜くことができる他、場合によっては価格交渉を行えるケースもあります。

また、複数の業者から見積もりをとることで、悪徳業者や信頼性の低い業者への発注を避けることも可能です。筆者の実体験として、複数の見積もり依頼を行った際、見積もり依頼の時点で連絡が完全に途絶える責任感のない業者も存在しました。1社に依存しないよう複数の業者から見積もりを取るのも、アパート経営で修繕費の費用を抑えるために押さえておきたいポイントとなります。

3-2.独立したばかりの実績を求めている業者は安価に発注できるケースも

独立したばかりで実績が少ないリフォーム業者では、実績作りのために修繕費用を低価格で提供していることがあります。実績がないという不安感はデメリットと言えますが、相場より大幅に値下がりした施工費用での修繕を期待できます。

特に大手の工務店・リフォーム会社での現場経験を得て独立した施工業者は、大手と変わらない品質で修繕を行うことが可能です。新規に起業したばかりのリフォーム業者・工務店も今後仕事を獲得していくために、多少赤字になっても少しでも多くの実績を求めているケースがあるのです。

実績がないため修繕業者としての実態が分からないという不安感と、新規で立ち上げたリフォーム業者をピンポイントで探すのが難しい点がデメリットとなります。

3-3.簡単な修繕工事はDIYを行う

自身の手によるDIY修繕も、費用対効果が高い修繕方法です。特に木造アパートであれば比較的難易度の低い工事が中心なので、DIYによる修繕で大幅なコスト削減を期待することができます。

クロスの張り替えや塗装、クッションフロアの張り替えといった重大なトラブルを引き起こしにくい施工は、YouTubeなどで勉強しながら実践しやすく、低予算で見栄えを変えることが可能です。修繕費用でどうしても高額になるのは人件費の確保となるため、自身を労働力として投下することで大幅な経費削減が期待できます。

ただし、DIY修繕は自身の時間と各種DIYの技術を必要とし、工期も長くなりやすく仕上がりもプロほどの品質を期待できない点に注意しましょう。

【関連記事】築古物件のDIY投資を始める方法・手順は?投資家の体験談を紹介

4.まとめ

工務店やリフォーム業者は選び方に失敗すると高額な修繕費によって、当初の予定より大幅に利回りを下げてしまう恐れがあります。中にはオーバースペックの設備を揃えたリフォームの提案により、物件価格に匹敵するほどの高額な見積もりを行う工務店・施工業者も存在しています。

少しでも高い利回りを実現したい方は、良心的な料金で依頼することができる工務店やリフォーム業者といった専門業者を探す方法を検討してみましょう。

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HIROTSUGU

過去に屋根工事・防水塗装・リフォーム業へ携わった現場経験を元に、20代で中古戸建物件を購入し初期費用を安価に済ませるDIYで不動産賃貸業を開始。不動産投資の他に暗号資産や投資信託、FXなど多彩な資産運用経験を元にフリーライターとして執筆活動を行なっています。