三鷹市のマンション売却・査定はいくらになる？間取り、築年数から売却相場を検証

「緑と水の公園都市」をキャッチフレーズに掲げる三鷹市は、東京都のほぼ中央に位置する市です。武蔵野台地の中央部南端にあり、総面積は16.42k㎡となっています。キャッチフレーズにあるように都市と公園が調和する公園都市で、井の頭恩賜公園、野川公園、国立天文台三鷹キャンパスなど自然豊かな景観が広がっています。また市民の主要駅である「三鷹駅」は、JR中央線の始発駅となっており、アクセスの良さも特徴です。

「東京都の人口（推計）」によると2022年12月1日時点の人口は195,477人となっており、東京市部では7番目の人口の多さです。また世帯数は97,002で、こちらは6番目の多さとなっています。

このような特徴を持つ三鷹市では、どのような中古マンションの傾向があるのでしょうか。今回のコラムでは「三井のリハウス」が公開している間取りや築年数、価格の傾向、購入検討者の数などデータをもとに検証していきます。

三井のリハウス

三井のリハウスは、三井グループの不動産会社「三井不動産リアルティ」が行っている不動産コンサルティング事業の名称です。全国に店舗を展開しており、大手不動産会社ならではのネットワークを強みに不動産仲介事業に特化したサービスを提供しています。豊富な取引実績は数字にも表れており、全国仲介取扱件数は累積で100万件を突破しています。

主な事業は、個人向けの不動産における、売却、購入、賃貸に関するさまざまなサービスの提供です。不動産売却に関しては、不動産売買のプロによる査定を依頼することができます。売却するかどうかの判断は査定後に決められるため、「まずは価格を知りたい」「売却するか活用するか悩んでいる」という方でも利用しやすい不動産査定サービスとなっています。

目次

1. 三鷹市で販売されている中古マンションの平均価格
2. 三鷹市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴
3. 三鷹市で販売されている中古マンションの築年数における特徴
4. 三鷹市のマンションの購入を検討している人数
5. まとめ

1　三鷹市で販売されている中古マンションの平均価格

三鷹市の中古マンション市場を把握するために、まずは販売されている中古マンションの平均価格を確認しましょう。三井のリハウスでは、自社で取り扱っている物件の売出情報について、売り出し中物件数と平均価格などのデータを提供しています。そのデータをもとに、下記の表では東京市部における中古マンションについて、平均価格（2023年1月11日時点）の上位5番目までをランキング形式で紹介していきます。

東京市部における中古マンションの平均価格

三鷹市で販売されている中古マンションの平均価格は4,716万円で、26ある東京都の市のうち2番目に高い平均価格となっています。

次に、販売中の物件数について確認しましょう。次の表は、東京市部で販売されている中古マンションの数を市別にまとめたものです。上位5番目までと三鷹市の売り出し中の物件数を確認することができます。

東京市部で販売されているマンションの数

三鷹市で販売されている中古マンションの数は41件で、東京都の市では7番目の多さになっています。

2　三鷹市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴

次に検証するのは、販売されている中古マンションの間取りです。三鷹市で販売されている41件を、間取り別に物件数をカウントしたのが下記の表です。

間取り別の売出物件数

三鷹市で販売されている中古マンションのうち、最も多い間取りは3LDKで18件（43.9％）となっています。次に多いのが2LDKの15件（36.6％）で、ファミリー向け物件が多くを占めていることがわかります。

一方、ワンルームは1件、4LDKは0件となっており、販売されている中古マンションは1LDK、2LDK、3LDKの3つのタイプが大部分を占めていることがわかります。23区内と比較してワンルームマンションの流通数が少ないという点は単身者向けの入居需要が少ない背景も伺え、三鷹市の特徴の一つと言えるでしょう。

またさらに細かく分析できるように、下記の表では、価格帯と間取りの組み合わせについて上位の5番目までをまとめています。

マンションの価格帯と間取りの組み合わせ

三鷹市で販売されているマンションの平均価格は4,761万円ですが、最も多い間取りと価格帯の組み合わせは、平均価格よりも高い価格帯の「3LDK×6,000万円超〜」です。販売件数は6件で、割合は14.6％となっています。平均価格帯となる「4,500万円超〜5,000万円」の物件は2LDKの2件のみ販売されており、平均価格を挟んだ価格帯で物件が販売されていることがわかります。

なお、価格帯の低いマンションについては、2,000万円以下の価格帯ではワンルームマンションが1件、1LDKが1件販売されています。

3　三鷹市で販売されている中古マンションの築年数における特徴

次は、築年数の特徴について確認していきましょう。下記の表は、三鷹市で販売されている中古マンション41件を築年数別に分けて、件数とその割合を表したものです。

築年数別の中古マンション販売物件数

三鷹市では、築15年以上の中古マンションが34件販売されており、全体の82.9％となっています。一方、築10年未満の物件が7件（17.1％）で、そのうち3年未満の築浅物件は5件あります。また、より築年数と価格帯の傾向を知るために、築年数と価格帯の組み合わせについて販売されている物件数の上位5番目までをまとめたのが下記の表です。

中古マンションの築年数と販売価格

三鷹市で販売されている中古マンションにおける築年数と価格帯の組み合わせについて、最も多いのは平均価格よりも低い価格帯となる「築15年〜×3,000万円超〜4,000万円」と、「築15年〜×4,000万円超〜4,500万円」の7件です。占める割合はどちらも17.1％となっています。

また最も高い価格帯となる「6,000万円超〜」の物件が、3番目と4番目に入っているのも三鷹市の特徴です。そのうち4番目には「築2年〜築3年×6,000万円超〜」が入っており、三鷹市では高額に位置する築浅の中古マンションも販売されていることがわかります。

4　三鷹市のマンションの購入を検討している人数

相対取引となるマンションの売却では、購入を検討されている方が多いほどスムーズに進みやすいと考えられます。また、購入検討者の希望価格がわかると価格設定などに役立てることもできます。そこで、三鷹市のマンションの購入を検討されている方がどれくらいいるのか、データを確認してみましょう。

三井のリハウスでは、各エリアにおいてマンションの購入を検討されている方の人数を希望価格別に表示しています。その数字をもとに、東京市部のマンション購入検討者数の上位5番目までを表したのが下記の表です。

東京都の市別のマンション購入検討者数

三鷹市のマンション購入を検討されている方の数は、東京市部では3番目に多い1,141人です。販売されている物件数が41件ですから、購入検討者数に対して物件数は少ないと考えられます。

さらに、より詳しく分析するために、下記の表で購入検討者の数を希望価格帯ごとに確認しましょう。

価格帯別のマンション購入検討者数

最も多い価格帯は、平均価格よりも高い価格帯となる「5,000万円超〜6,000万円」の199人で、全体の17.4％を占めています。上位5番目まですべて10％以上を占めており、幅広い価格帯で多くの購入検討者がいると推測できます。

また最も低い価格帯である「〜2,000万円」の中古マンションを希望している方は115人（10.1％）おり、5番目に位置しているのも三鷹市の特徴です。一方、1億円超〜の物件を検討されている方は52人（4.6％）となっています。

まとめ

三井のリハウスの2023年1月11日時点のデータから、東京都三鷹市で販売されている中古マンションに関する傾向を解説しました。まとめると下記のようになります。

• 販売されている中古マンションの平均価格は東京市部で2番目に高い
• 販売されている中古マンションの件数は東京市部で7番目に多い
• 販売されている中古マンションのうち最も多い間取りは3LDK（43.9％）
• 最も多く販売されている間取りと価格帯の組み合わせは3LDKの「6,000万円超〜」
• 最も多く販売されている築年数の区分は「築15年〜」（82.9％）
• 最も多く販売されている築年数と価格帯の組み合わせは築15年以上の「3,000万円超〜4,000万円」
• 武蔵野市内のマンション購入を検討している人は東京市部で3番目に多い1,141人
• 購入検討者のうち、2,000万円以下の物件を求めているのは115人（10.1％）

三鷹市の中古マンション市場を分析しました。注目したいポイントは、平均価格よりも高い「6,000万円超〜」の物件が数多く販売されていることと、購入検討者の希望価格帯は「5,000万円超〜6,000万円」が最も多くなっていることです。一方、最も低い価格帯である2,000万円以下の物件を求めている方も多く、今後も価格の動向には注目したいところです。

なお、三井のリハウスにおける東京都三鷹市の取引実績（2013年1月〜2022年12月）は、マンションが755件、一戸建て・土地が953件で合計が1,708件となっています。より詳細な情報や売却戦略については、三井のリハウスの無料査定を受けることで、査定価格や査定の根拠を知ることができます。売却に迷っている方でも利用することができるため、「まずは価格を知りたい」という方でも、実際に査定を受けることも検討されてみると良いでしょう。

※東京の不動産市場は流動性が高く、売出情報のデータも日々変動があります。本記事でご紹介した内容については、三井のリハウスが提供している、2023年1月11日時点のデータであることをご理解の上、参考にしてください。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。

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