武蔵野市のマンション売却・査定はいくらになる？間取り、築年数から売却相場を検証

武蔵野市は多摩地区の東部に位置し、杉並区や練馬区に隣接する総面積10.98k㎡の市です。平坦な地形が特徴でJR中央線の「吉祥寺駅」「三鷹駅」「武蔵境駅」の3つの駅を中心に、文化や文教地域、商業地といった個性を活かしたまちづくりを行っています。

住みやすい街ランキングなどで常に上位に入る吉祥寺を抱える武蔵野市の人口は、「東京都の人口（推計）」によると2022年12月1日時点で150,611人です。26ある東京都内の市のうち総面積は21番目の大きさですが、人口は11番目に多くなっています。

このような特徴を持つ武蔵野市では、どのような中古マンションの傾向があるのでしょうか。今回のコラムでは「三井のリハウス」が公開している間取りや築年数、価格の傾向、購入検討者の数などデータをもとに検証していきます。

三井のリハウス

三井のリハウスは、三井グループの不動産会社「三井不動産リアルティ」が行っている不動産コンサルティング事業の名称です。全国に店舗を展開しており、大手不動産会社ならではのネットワークを強みに不動産仲介事業に特化したサービスを提供しています。豊富な取引実績は数字にも表れており、全国仲介取扱件数は累積で100万件を突破しています。

主な事業は、個人向けの不動産における、売却、購入、賃貸に関するさまざまなサービスの提供です。不動産売却に関しては、不動産売買のプロによる査定を依頼することができます。売却するかどうかの判断は査定後に決められるため、「まずは価格を知りたい」「売却するか活用するか悩んでいる」という方でも利用しやすい不動産査定サービスとなっています。

目次

1. 武蔵野市で販売されている中古マンションの平均価格
2. 武蔵野市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴
3. 武蔵野市で販売されている中古マンションの築年数における特徴
4. 武蔵野市のマンションの購入を検討している人数
5. まとめ

1　武蔵野市で販売されている中古マンションの平均価格

最初に確認するのは、武蔵野市で販売されている中古マンションの平均価格です。三井のリハウスでは、自社で取り扱っている物件の売出情報について、売り出し中物件数と平均価格などのデータを提供しています。そのデータをもとに、下記の表では東京市部における中古マンションについて、平均価格（2023年1月11日時点）の上位5番目までをランキング形式で紹介していきます。

東京市部における中古マンションの平均価格

武蔵野市で販売されている中古マンションの平均価格は5,212万円で、26ある東京都の市のうち最も高い平均価格となっています。

一方、下記の表は、販売中の物件について傾向を探るために、東京市部で販売されているマンションの数を市別にランキングにしたものです。上位5番目までの売り出し中の物件数を確認することができます。

東京市部で販売されているマンションの数

武蔵野市で販売されている中古マンションの数は52件で、東京都の市の中では3番目の多さになっています。

2　武蔵野市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴

次は、販売されている中古マンションの間取りについて分析していきます。下記の表は、武蔵野市で販売されている52件を、間取り別に物件数をカウントしたものです。

間取り別の売出物件数

武蔵野市で販売されている中古マンションのうち、最も多い間取りは2LDKで22件（42.3％）となっています。次に多いのが1LDKの14件（26.9％）で、1LDKと2LDKを合わせると合計で36件となり、全体の約7割となります。単身者向けや二人暮らし向けなど、人員が少ない世帯向けの物件が多くを占めていることがわかります。

一方、ファミリー向けとなる3LDKと4LDKは合わせて10件（19.2％）、不動産投資にも活用できるワンルームは6件（11.5％）とそれほど多くないという傾向も見られます。

さらに細かく分析していきましょう。下記の表では、価格帯と間取りの組み合わせについて上位の5番目までをまとめています。

マンションの価格帯と間取りの組み合わせ

武蔵野市で販売されているマンションの平均価格は5,212万円ですが、最も多い間取りと価格帯の組み合わせは、平均価格よりも高い価格帯の「2LDK×6,000万円超〜7,000万円」です。販売件数は6件で、割合は11.5％となっています。

2番目に多い4件が販売されているのは、「1LDK×2,000万円超〜3,000万円」や「2LDK×5,000万円超〜6,000万円」などの5つの組み合わせです。このことから、幅広い価格帯と間取りの組み合わせの物件が販売されている、というのが武蔵野市の傾向の一つと言えるでしょう。

なお、価格帯の低いマンションについては、2,000万円以下の価格帯ではワンルームマンションが2件、1LDKが3件、2LDKが1件が販売されています。一方、1億円以上は3LDKと4LDKの物件がそれぞれ1件ずつ販売されており、数は少ないものの、高額の中古マンションも不動産市場で販売されています。

3　武蔵野市で販売されている中古マンションの築年数における特徴

次に検証するのは、築年数の特徴です。下記の表は、武蔵野市で販売されている中古マンション52件を築年数別に分けて、件数とその割合を表したのものです。

築年数別の中古マンション販売物件数

武蔵野市では、築15年以上の中古マンションが全体の82.7％となる43件販売されています。一方、築10年未満の物件が5件で、割合は9.6％となっています。そのうち3年未満の物件は4件あります。

築年数の傾向についてより詳しく分析するために、築年数と価格帯の組み合わせについて販売されている物件数の上位5番目までをまとめたのが次の表です。確認していきましょう。

中古マンションの築年数と販売価格

武蔵野市で販売されている中古マンションにおける築年数と価格帯の組み合わせは、1位から5位まですべて築15年以上の物件となっています。そのうち最も多い築年数と価格帯の組み合わせは、平均価格の半分程度の価格帯となる「築15年〜×2,000万円超〜3,000万円」の9件です。占める割合は17.3％となっています。

また4番目には、最も低い価格帯の「築15年〜×〜2,000万円」と、平均価格よりも高い価格帯となる「築15年〜×6,000万円超〜7,000万円」の2つが位置しています。平均価格から離れた価格帯の物件も数多く販売されていることがわかります。

4　武蔵野市のマンションの購入を検討している人数

中古マンションを売却する際は、購入検討者が多いと数多くの人に物件を見てもらえると考えられます。また、希望の価格帯がわかると価格を設定する際に参考にすることもできます。そこで、武蔵野市のマンションの購入を検討されている方がどれくらいいるのか、見てみましょう。

三井のリハウスでは、各エリアにおいてマンションの購入を検討されている方の人数を希望価格別に表示しています。その数字をもとに、東京市部の購入検討者数の上位5番目までを表したのが下記の表です。

東京都の市別のマンション購入検討者数

武蔵野市のマンション購入を検討されている方の数は、東京市部では最も多い1,298人です。販売されている物件数が52件ですから、物件の選択肢は少ないと考えられます。

また、購入検討者の内訳を確認するために、下記の表では購入検討者の数を希望価格帯ごとに表しています。

価格帯別のマンション購入検討者数

最も多い価格帯は、平均価格と同じ価格帯となる「5,000万円超〜6,000万円」の204人で、全体の15.7％を占めています。上位5番目まですべて10％以上を占めており、幅広い価格帯で多くの購入検討者がいると推測できます。

また最も低い価格帯である「〜2,000万円」の中古マンションを希望している方は111人おり、8.5％を占めています。一方、1億円超〜の物件を検討されている方は91人（7.0％）となっています。

まとめ

三井のリハウスの2023年1月11日時点のデータから、東京都武蔵野市で販売されている中古マンションに関する傾向を解説しました。まとめると下記のようになります。

• 販売されている中古マンションの平均価格は東京市部で最も高い
• 販売されている中古マンションの件数は東京市部で3番目に多い
• 販売されている中古マンションのうち最も多い間取りは2LDK（42.3％）
• 最も多く販売されている間取りと価格帯の組み合わせは2LDKの「6,000万円超〜7,000万円」
• 最も多く販売されている築年数の区分は「築15年〜」（82.7％）
• 最も多く販売されている築年数と価格帯の組み合わせは築15年以上の「2,000万円超〜3,000万円」
• 武蔵野市内のマンション購入を検討している人は東京市部で最も多い1,298人
• 購入検討者のうち、1億円以上の物件を求めているのは91人（7.0％）

武蔵野市の中古マンション市場の大きな特徴は、マンション購入を検討されている方が東京市部で最も多く、また平均価格が最も高いことです。そのため他の市に比べると、マンション売買は活発と考えられます。

なお、三井のリハウスにおける東京都武蔵野市の取引実績（2013年1月〜2022年12月）は、マンションが854件、一戸建て・土地が702件で合計が1,556件となっています。より詳細な情報や売却戦略については、三井のリハウスの無料査定を受けることで、査定価格や査定の根拠を知ることができます。売却に迷っている方でも利用することができるため、「まずは価格を知りたい」という方でも、実際に査定を受けることも検討されてみると良いでしょう。

※東京の不動産市場は流動性が高く、売出情報のデータも日々変動があります。本記事でご紹介した内容については、三井のリハウスが提供している、2023年1月11日時点のデータであることをご理解の上、参考にしてください。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。

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