こども宅食利用者、8割超が「気持ちが豊かになった」こども宅食利用家庭の調査結果公表

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一般社団法人こども宅食応援団は、定期的に食品を届け、子育て家庭の孤立を防ぐ「こども宅食」の実施実態を明らかにするため、2021年3月〜4月に実施団体と利用家庭、それぞれにアンケート調査を実施。今回、本調査から利用家庭に関する調査報告を公開した。

現在、こども宅食は全国6,399地帯とつながりを持っている。調査では利用世帯の中に他の行政等の支援を利用していない「つながりにくい家庭」が一定数存在することが判明。こども宅食の事業がアウトリーチ手段として有効であることが示された。さらに、こども宅食を利用したことで、気持ちが豊かになるなど利用家庭には前向きな変化があらわれていることが明らかとなった。

以下で具体的な調査結果をいくつか取り上げたい。「こども宅食の利用によって、利用家庭の食生活は楽になっているか?」の問いに対し「気持ちが豊かになった(82.6%)」「子どもに前向きな変化があった(72.8%)」などの回答がみられ、食生活の改善だけでなく、QOLの向上にも貢献していることが分かった。

現在、利用中の地域の子ども宅食事業や実施団体に対するイメージについては86.9%が「実施団体のことを信頼している」と回答。82.9%が「自分たちの立場を分かってくれる支援団体だ」と答えており、子ども宅食の実施団体と利用者が良好な関係を築いていることがうかがえる。

さらに、回答者の22%がこども宅食実施団体へ相談したことがあると判明。そのうち、支援につながった家庭は44%で、支援を受けた家庭のうち「支援を受けて楽になった」と感じた家庭は85%に上った。こども宅食実施団体との良好な関係構築が相談のハードルを下げ、新たな支援につながる好循環が生まれていることも確認された。

これらの調査結果を受けて、こども宅食応援団では全国のこども宅食が支援につながり家庭とよりつながり、前向きな変化を生み出せるよう実施団体への先行事例の共有や研修の提供などの伴走支援を行っていくとしている。また、安定的な財源での運営ができる土壌作りのために広報発信活動や「国や厚生労働省への制度改善に向けた提案」などの活動を進めていくという。

【参照リリース】一般社団法人こども宅食応援団「こども宅食の実施実態に関する調査」
【関連サイト】一般社団法人こども宅食応援団

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岡村 幸治

フリーライター。2020年までスポーツニッポン新聞社で野球記者を務め、読売巨人軍やアマチュア野球などの取材、原稿執筆を担当。得意分野はスポーツ、旅行、ニュース記事。中立でわかりやすい記事を心がけています。 
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