健美家株式会社は7月25日、同社が運営する不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」に登録された新規物件を集計し、「東急東横線沿線駅別マンション投資利回りの平均」を公表した。
「東急東横線沿線駅別マンション投資利回りの平均」によると、東急東横線の21駅の中でもっとも利回りの高かった駅は昨年同様「白楽駅」であり、沿線唯一の10%であった。神奈川大学の最寄り駅であり、横浜駅までは3駅という高い利便性を備えている一方で、築年数が29.8年と古く、徒歩分数が10分を超えるうえ、専有面積が18.8平米と狭いことが利回りの高さに影響しているとみられる。
10%台~8%台までの高利回り駅が横浜市に集中する中、健美家が注目したのはいずれも8%台であった横浜市の「日吉駅」「綱島駅」だ。日吉駅と綱島駅の中間のエリアは工場等から住宅へ土地利用転換期にあることから、生活支援・生活利便機能の拡充を目的とした「港北箕輪町二丁目地区地区計画」が進んでおり、2022年度に相鉄線「西谷駅」と東急東横線・目黒線「日吉駅」間に連絡線を新設し、途中駅として、羽沢駅・新横浜駅・新綱島駅(仮称)が設置される予定だ。さらに、待機児童問題への対策として「重点整備地域」のひとつに選ばれていることから、市全体で3,042人の受け入れ枠の拡大を図る、小規模保育所も含めた保育施設の重点的整備が予定されているなど、新駅設置とあわせた再開発計画が着々と進んでいる。
このような動きから両駅の利便性向上が見込まれ、今後の東急東横線沿線の利回りにも影響することが予想される。
【参照ページ】都市計画市素案説明会の開催
【参照記事】横浜市2人 「保留児童」3259人に 北部で対策強化へ /神奈川
(Hedgeニュース編集部 平井 真理)
平井真理
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