不動産の領域に最新テクノロジーを活用した「不動産テック」の注目度が高まってきています。フィンテック(Fintech)の領域でもよく話題に出てくる、AI(人工知能)、ビッグデータ、機械学習、ディープラーニング(深層学習)、チャットボット、VRなどの技術が不動産投資の分野にも導入され始めており、役立つサービスがいくつも生まれてきています。今後は、不動産投資テックのサービスを知っている方とそうでない方で、投資パフォーマンスも大きく異なってくると考えられます。
この記事では、不動産投資の初心者の方やこれから買い増しを検討されている方、不動産の売却を検討されている方に向けて、購入や売却の意思決定に役立つ不動産投資テックの代表的なサービスをまとめましたので、ぜひご活用いただければと思います。
- マンションの参考価格を地図上で見れる「PRICE MAP」
- 諸経費まで考慮した実質利回りが分かる「Gate.」
- ロボアドバイザーが不動産投資プランを提案「Renosy ロボアド診断」
- 物件個別の条件も考慮して割安な中古マンションを提案する「カウル」
- ディープラーニングを活用してアプリで割安物件を提案する「VALUE」
- 属性情報を入力するだけで住宅ローン借入可能額を試算「住まいのAI ANSWER」
- 所有物件の賃料や売却予測値をシミュレーションする「マンションバリュー」
- 現在の適正価格から未来の価格推移まで予測「おうちダイレクト」
エリア選び・物件選びに役立つ不動産投資テック
マンションの参考価格を地図上で見れる「PRICE MAP」
「PRICE MAP」はLIFULL HOME’Sが提供するサービスです。マンションの参考価格を簡単操作で算出することができ、マンション売却、マンション購入の簡易査定として活用することができます。また、駅や地域ごとの価格相場を知るのにも最適です。
参考価格の算出は、LIFULL HOME’Sの膨大なデータベースを元に、立地要素(徒歩・バス時間、路線・駅、都心アクセスなど)、時間要素(LIFULL HOME’Sサイト掲載期間、相場変化など)、物件属性要素(築年数、面積、階数など)などの視点に加えて、マサチューセッツ工科大学不動産研究センター研究員 清水 千弘氏の研究成果を取り入れ、 独自に開発されたロジックに基づいています。
諸経費まで考慮した実質利回りが分かる「Gate.」
「Gate.」は、物件のトータル収益価値を算出できる国内唯一の不動産投資プラットフォームです。従来の諸経費を考慮しない表面利回りや、賃料下落を考慮できなかった実質利回りでなく、大量データと人工知能(機械学習システム)により算出された物件固有のキャッシュフロー推移と売却予想価格により精緻で直感的な投資分析ができます。
物件ごとに10年後・20年後の未来の賃料相場予測や毎年の収支シミュレーション、売却予想価格などもチェックすることができるため、不動産投資を行う前に一度はチェックをしておきたいサービスとなります。
ロボアドバイザーが不動産投資プランを提案「Renosy ロボアド診断」
「Renosy(投資版)ロボアド診断」は、ジーエーテクノロジーが提供する不動産投資アプリ「Renosy(投資版)に実装された機能の一つで、年収や家族構成、リスク許容度など、ユーザーが簡単な質問に答えると、ロボアドバイザーがユーザーに適した不動産投資プランをアプリ上で提案してくれます。
また、独自の物件データベースから、AI とコンシェルジェが選定した新着物件情報をユーザーに提供してくれる機能もあります。不動産投資会社にはまだ相談していない、不動産投資の収支イメージを知りたいという方におすすめです。
物件個別の条件も考慮して割安な中古マンションを提案する「カウル」
「カウル」は、アプリ上で中古マンションを提案・仲介するサービスで、これまでの不動産取引では提供が難しかった、「現在の市場価格の目安」「過去の売買事例」「新築時の価格」「購入時の必要費用」「購入後のランニングコスト」など、の情報が分かることや、IT 技術を 駆使することで仲介手数料の低価格化(最大無料~従来の半額)を実現しています。
カウルには「価格推定機能」という、AIがマンション新築時の分譲価格や約1,000 万件に及ぶ過去の売買事例、賃貸事例、築年数、物件の広さ、間取りや最寄り駅情報など、不動産 価格を左右する様々なデータを分析し、物件の適正価格を推定する機能があります。2017年7月31日には、さらなる機能の改善を実施し、マンションの管理状況やリフォームの有無など、より詳しい情報を価格推定アルゴリズムに組み込むことで、より高精度の価格推定を実現しています。
この価格推定機能によって算出された適正価格と、実際の売り出し価格を比較して、割安な投資物件を通知する機能も実装されていますので、サービスに登録をするだけで相場に比べて割安なマンションを簡単に見つけることが出来るようになります。
ディープラーニングを活用してアプリで割安物件を提案する「VALUE」
「VALUE」は、イタンジ株式会社が提供している投資価値の高い不動産情報を毎日配信するサービスです。ディープラーニングによって、きわめて高精度な価格予測を行っており、その相場価格から乖離した割安な物件情報を、毎日ユーザーに届けてくれます。LINEにも対応しており、LINE BOTアカウント 「VALUE物件研究所 ほのか」を友達追加するだけで、翌日からVALUEより投資価値の高い物件情報を、毎日LINEで受信することが可能です。希望のエリアや築年数、IRR(利回り)など、詳細条件の絞り込みや変更も可能です。
ローン借入に役立つ不動産投資テック
属性情報を入力するだけで住宅ローン借入可能額を試算「住まいのAI ANSWER」
「住まいのAI ANSWER」は、野村不動産ソリューションズが、フィンテックベンチャーのMFSと提携して開発したサービスで、年収や勤続年数、家族構成などの属性情報を入力するだけで住宅ローン借入可能額を試算することが可能です。住宅購入者向けのサービスなので、厳密には不動産投資ローンやアパートローンの融資額とは異なりますが、ローンを検討する前の参考数値として活用することができます。
なお、住まいのAI ANSWERは、不動産サイト「ノムコム」と連携しており、借入可能額で購入できる売り出し中の物件を表示してくれる機能の他にも、不動産の購入・売却を検討している方の疑問にAIが24時間いつでも回答してくれるという機能、まるで物件内を歩いているかのように室内をあらゆる角度から閲覧できるVR内見機能「3Dウォークスルー動画」、物件の閲覧データなどから自動的に物件を提案してくれる「レコメンド物件メール配信サービス」などの便利な最新機能も提供されていますので、不動産投資とあわせて住宅購入をご検討されている方は、ぜひチェックをしてみると良いでしょう。
賃料・売却価格の予測に役立つ不動産投資テック
所有物件の賃料や売却予測値をシミュレーションする「マンションバリュー」
「マンションバリュー」は、所有物件の現在価値や、新築販売当時のパンフレットや間取図の閲覧機能や、売却・賃貸シミュレーションなど様々な機能を無料で提供しているサービスです。
上記機能の中で注目したいのは、物件の売却・賃料の未来の予測値を算出してくれるという点です。売却・賃料の予測値は、1995年以降に分譲された約4万物件(住戸数約220万戸)のビッグデータを分析から算出されています。マンション購入後に賃料設定や売却シミュレーションをチェックしておきたい方は登録をしてみると良いでしょう。
現在の適正価格から未来の価格推移まで予測「おうちダイレクト」
「おうちダイレクト」は、ソニーR&Dのディープラーニング技術を核とした高精度な不動産価格推定を行っており、「いま売り出すべきかどうか」や「売り出し価格をいくらにするか」などの不動産売却の判断に役立つサービスです。
また、「おうちダイレクト」で投資用物件が成約した場合の売却仲介手数料は「無料」(売却仲介手数料0円プラン利用時)のため、売却検討時には必ずチェックをしておきたいサービスの一つと言えるでしょう。
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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