札幌市10区のマンション売却・査定価格は?売却相場のランキング・比較も

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札幌市は、197万人超の人口を抱える北海道の中心都市です。「住みたい街ランキング」などで上位にランキングされるエリアですが、約1,121 km²と非常に広く、エリアごとの入居需要の違いなどにより、同市の中でもマンション価格の相場に違いが見られます。

そこで今回のコラムでは、「三井のリハウス」が公開しているデータをもとに、札幌市の中古マンションについて区ごとの平均価格や購入検討者数などをランキング形式で表し、比較・分析していきます。

三井のリハウス

三井のリハウスの不動産査定・売却三井のリハウスは、三井グループの不動産会社「三井不動産リアルティ」の不動産コンサルティング事業の名称です。東京だけではなく福岡など全国に店舗を展開しており、大手不動産会社ならではのネットワークを強みに不動産仲介事業に特化したサービスを提供しています。豊富な取引実績は数字にも表れており、全国仲介取扱件数は累積で100万件を突破しています。

主な事業は、個人向けの不動産における、売却、購入、賃貸に関するさまざまなサービスの提供です。不動産売却に関しては、不動産売買のプロによる査定を依頼することができます。売却するかどうかの判断は査定後に決められるため、「まずは価格を知りたい」「売却するか活用するか悩んでいる」という方でも利用しやすい査定サービスです。

目次

  1. 札幌市10区別中古マンションの平均価格と物件数
  2. 札幌市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴
  3. 札幌市で販売されている中古マンションの築年数における特徴
  4. 札幌市10区でマンションの購入を検討している人数
  5. まとめ

1 札幌市10区別中古マンションの平均価格と物件数

三井のリハウスでは、札幌市内で取り扱っている物件の売出情報について、各区の平均価格や売り出し中物件数などのデータを公表しています。そのデータをもとに、札幌市10区における販売中の中古マンションについて、2022年12月12日時点の平均価格をランキング形式にしたのが下記の表です。

札幌市における中古マンションの区別平均価格

順位 平均価格
1位 中央区 3,166万円
2位 東区 2,862万円
3位 厚別区 2,404万円
4位 西区 2,312万円
5位 北区 2,172万円
6位 豊平区 2,037万円
7位 白石区 1,994万円
8位 清田区 1,905万円
9位 手稲区 1,902万円
10位 南区 1,657万円

札幌市内で販売されている中古マンションの平均価格について、区別で最も高いのは中央区の3,166万円となっています。反対に最も低いのは南区の1,657万円で、価格差は約2倍になっています。また、平均価格が2,000万円台なのは10区のうち5区、1,000万円台は4区となっています。

次は、札幌市内で販売されている中古マンションの数を区別に見ていきましょう。各区の中古マンション販売数をランキングにしたのが下記の表です。

札幌市で販売されている区別の物件数

順位 物件数
1位 中央区 125件
2位 豊平区 72件
3位 西区 41件
4位 東区 35件
5位 白石区 32件
6位 北区 31件
7位 南区 27件
8位 厚別区 20件
9位 清田区 12件
10位 手稲区 10件

販売されている中古マンションの数が最も多いのは、平均価格が最も高かった中央区の125件です。中古マンションの売買が活発に行われていることが推測できます。

一方、3番目の西区以降は50件未満となっており、選択肢は少ない傾向があります。特に、中心部から遠い清田区と手稲区は住宅地が広がっており、マンションの数自体が少ない地域です。そのため販売中の中古マンションは10件台となっています。

2 札幌市で販売されている中古マンションの間取りにおける特徴

この項目では、間取り別の傾向を見ていきましょう。札幌市で販売されている405件を間取り別に分け、その割合を表したのが下記の表です。

間取り別の売出物件数

間取り 物件数 割合
ワンルーム 4件 1.0%
1LDK 28件 6.9%
2LDK 91件 22.5%
3LDK 187件 46.2%
4LDK以上 90件 22.2%

札幌市内で販売されている中古マンションのうち、最も多い間取りは3LDKタイプとなっています。405件のうち187件を占めており、割合は半分に近い46.2%です。反対に最も割合が低いのがワンルームタイプで、4件の1.0%となっています。単身者向けの中古マンションの数が少なく、ファミリー向けが大部分を占めていることがわかります。

札仙広福の一角として比較されることの多い福岡市は、2022年12月12日時点で435件の中古マンションが販売されており、このうち13件(3.0%)がワンルームマンションとなっています。このことから札幌市では、ワンルームマンション投資などに向いている物件は福岡市に比べて少ないと考えられます。

また、2LDKタイプ、3LDKタイプ、4LDKタイプの物件数について、区別の順位を表したのが下記の表です。

2LDKタイプ、3LDKタイプ、4LDKタイプの区別売出物件数

順位 2LDKタイプ 3LDKタイプ 4LDKタイプ
1位 中央区(32件) 中央区(53件) 中央区(26件)
2位 豊平区(16件)
北区(16件)
豊平区(31件) 豊平区(13件)
3位 西区(21件) 西区(12件)
4位 白石区(8件) 東区(20件) 東区(9件)
5位 東区(6件) 白石区(17件) 南区(8件)
6位 西区(5件) 南区(12件)
厚別区(12件)
清田区(6件)
7位 南区(3件)
厚別区(3件)
白石区(5件)
厚別区(5件)
8位 北区(11件)
9位 清田区(1件)
手稲区(1件)
清田区(5件)
手稲区(5件)
手稲区(4件)
10位 北区(2件)

販売されている中古マンションが最も多い中央区が、3つの間取りすべてで1番目となりました。また2番目に売り出し物件が多い豊平区も、すべての間取りで2番目になっています。

区の傾向を分析すると、特徴的なのは北区です。売り出し中の31件のうち2LDKが16件となっており、半数以上を占めています。反対に販売中の4LDKは2件で、10区の中では最も少ない物件数です。また南区は27件のうち4件が1LDKタイプで、1LDKタイプでは中央区、豊平区に続いて3番目に多い件数になっています。

3 札幌市で販売されている中古マンションの築年数における特徴

この項目では、札幌市内で販売されている中古マンションの築年数について分析していきます。下記の表は札幌市で販売されている中古マンション405件を築年別に分けて、物件数とその割合を表したものです。

築年数別の中古マンション販売物件数

築年数 物件数 割合
築15年〜 364件 89.9%
築10年〜 8件 2.0%
築8年〜 4件 1.0%
築6年〜 7件 1.7%
築4年〜 5件 1.2%
築2年〜 14件 3.5%
築1年〜 2件 0.5%
新築または築1年未満 1件 0.2%

築15年以上の物件が多く、割合で見ると89.9%とほぼ9割を占めていることがわかります。反対に2年以内の築浅物件は17件の4.2%で、「新築または築1年未満」の物件は全体の0.2%の1件となっています。福岡市を見てみると、築15年以上の物件は435件のうち84.4%の367件、築2年以内の物件は30件で6.9%となっています。福岡市の方が比較的築年数が浅い物件が多いことがわかります。

次は、各区で販売されている築15年以上の物件数と占める割合を見ていきましょう。

築15年以上の中古マンションの物件数と割合

築15年以上の物件数 割合
中央区 107件 85.6%
北区 28件 90.3%
東区 29件 82.9%
白石区 32件 100%
豊平区 67件 93%
南区 25件 92.6%
西区 36件 87.8%
厚別区 18件 90%
手稲区 10件 100%
清田区 12件 100%

売り出し中の中古マンションのうち、築15年以上の物件数が100%を占めるのが白石区と手稲区、清田区の3つの区です。次に続くのが豊平区の93%です。

一方、築15年以上の物件数の割合が最も低いのが82.9%の東区です。この東区に加えて、中央区(85.6%)、西区(87.8%)の3区が80%台となっています。

また築年数と価格帯の組み合わせについて、販売されている物件数が多い上位5番目までを表したのが下記の表です。

中古マンションの築年数と販売価格

順位 築年数×価格帯 物件数
1位 築15年〜×1,500万円超〜2,000万円(豊平区)
築15年〜×2,000万円超〜2,500万円(豊平区)
15件
3位 築15年〜×4,000万円超〜(中央区)
築15年〜×2,500万円超〜3,000万円(豊平区)
築15年〜×2,500万円超〜3,000万円(西区)
12件

売り出し物件数が2番目に多い豊平区が3つを占めており、そのうち最も物件が多いのは「築15年〜×1,500万円超〜2,000万円」「築15年〜×2,000万円超〜2,500万円」の15件です。

一方、売り出し物件が最も多い中央区は、「築15年〜×4,000万円超〜」の12件が3番目となっています。中央区では、幅広い築年数と価格帯の組み合わせの物件が販売されていると推測できます。

4 札幌市10区でマンションの購入を検討している人数

マンションを売却する際に悩むポイントとして、売り出し価格の設定があります。このような時、購入を検討されている方がどれくらいいるのか、またどのくらいの価格帯を希望しているのか分かると、価格設定をする際に役立ちます。

三井のリハウスでは、札幌10区それぞれでマンションの購入を検討されている方の人数を希望価格別に表示しています。下記の表は、2022年12月12日時点の各区でマンションの購入を検討されている方をまとめたものです。合計すると、札幌市内のマンションについて購入を検討している方は3,481人となっています。

エリア別のマンション購入検討者数

順位 購入検討者数
1位 中央区 1,294人
2位 豊平区 539人
3位 西区 440人
4位 東区 337人
5位 北区 231人
6位 厚別区 224人
7位 白石区 221人
8位 南区 122人
9位 清田区 39人
10位 手稲区 34人

札幌市10区の中で販売されている中古マンションが最も多いのは中央区ですが、購入を検討されている方が最も多いのも特徴です。札幌市全体の検討者数は3,481人となっているので、3分の1以上は中央区の中古マンションを検討されていることがわかります。

また札幌市内のマンションについて購入を検討されている方3,481人を、希望価格帯別に分けると下記のようになります。

価格帯別のマンション購入検討者数

価格帯 購入検討者数 割合
〜2,000万円 1,310人 37.6%
2,000万円超〜3,000万円 888人 25.5%
3,000万円超〜4,000万円 780人 22.4%
4,000万円超〜5,000万円 270人 7.8%
5,000万円超〜6,000万円 154人 4.4%
6,000万円超〜7,000万円 21人 0.6%
7,000万円超〜1億円 35人 1.0%
1億円超 23人 0.7%

最も多い価格帯は「〜2,000万円」の1,310人で、全体の37.6%を占めています。次に多いのが「2,000万円超〜3,000万円」の888人です。比較的価格が低い中古マンションを求めている方が多く、3,000万円以下は2,198人で割合は63.1%、4,000万円以下は2,978人で割合は85.6%となります。一方、1億円以上のマンションを検討されている方は0.7%の23人となっています。

まとめ

今回のコラムで解説した札幌市内で販売中の中古マンションに関する傾向をまとめると、下記のようになります。

  • 販売されている中古マンションの平均価格は中央区が3,166万円で最も高い
  • 販売されている中古マンションの件数は中央区が125件で最も多い
  • 販売されている中古マンションのうち最も多い間取りは3LDKタイプ
  • 最も多く販売されている築年数は「築15年〜」が364件で89.9%を占めている
  • 札幌市内のマンション購入を検討されている方は3,481人
  • 区別で最も多い購入検討者は中央区の1,294人
  • 札幌市内で1億円以上のマンションの購入を検討されているのは23人
  • 札幌市内でマンションの購入を検討されている方の価格帯は「〜2,000万円」が37.6%
  • 購入検討者の希望価格帯は「3,000万円以下」が63.1%、「4,000万円以下」が85.6%
  • 築15年以上の物件数の割合が最も低いのが82.9%の東区
  • 北区は売り出し中の31件のうち半数以上の16件が2LDK
  • 中央区はさまざまな間取りと価格帯の組み合わせの物件が売り出し中

売出情報のデータは日々変動があるため、本記事でご紹介した内容については、三井のリハウスが提供している、2022年12月12日時点のデータであることをご理解の上、参考にしてください。

札幌市の中古マンション市場は、地域によって販売戸数や購入検討者の差があるため売却のしやすさが異なります。そのため地域の事情に詳しく、実績を積み上げている不動産会社に相談することが望ましいと考えられます。なお、札幌市における三井のリハウスの取引実績(2012年12月〜2022年11月)は、マンションが6,808件、一戸建て・土地が7,556件で合計が14,364件となっています。

より詳細な情報や売却戦略については、三井のリハウスの無料査定を受けることで、査定価格や査定の根拠を知ることができます。売却に迷っている方でも利用することができるため、「まずは価格を知りたい」という方でも、実際に査定を受けることも検討されてみると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。