不動産投資では、物件が建っているエリアが重要です。賃貸需要の多いエリアであれば物件が古くなっても入居率が極端に悪くなる可能性が少なく、賃貸需要の少ないエリアと比較して空室リスクを下げることが出来るためです。
逆に人気のないエリアの場合、新築時は満室の物件でも、築年数が経つにつれて入居率が落ち、収益が悪くなる可能性があります。では、エリアはどのような点を見て判断すれば良いのでしょうか。
この記事では、不動産投資で避けておきたいエリアの特徴と見分け方をご紹介します。
目次
- 不動産投資でなるべく避けておきたいエリアの特徴6つ
1-1.物件と駅の距離が10分以上離れているエリア
1-2.都市部から遠く路線が1本しか通っていないエリア
1-3.スーパーやコンビニ、ATMなどがないエリア
1-4.実際に訪れたことの無い地方のエリア
1-5.人口が大きく減少しているエリア
1-6.自然災害による被害の影響が大きいエリア - エリアにこだわった投資用マンションを購入するには
- まとめ
1.不動産投資でなるべく避けておきたいエリアの特徴6つ
不動産投資におけるエリアの選定は、長期的な収益を得るために大切な作業です。ここでは選んではいけないエリアの特徴を6つご紹介します。
1-1.物件と駅の距離が10分以上離れているエリア
投資物件から駅までの徒歩時間は物件を決める際の重要な条件になります。以下のグラフは「全宅連」と「全宅保証」が行ったアンケート結果から引用したものです。
こちらのグラフから、賃貸に居住している人が、住宅を借りる際にポイントにした項目を確認することができます。
*国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)「住居の居住志向及び購買等に関する意識調査」から引用
こちらの調査では、間取りや家賃の次に「交通の利便性がよい」という項目が部屋を決めるポイントになったことが確認できます。「交通の利便性」には駅からの距離や、会社や学校までの移動時間などが考えられます。
特に駅からの距離は入居を決める重要な条件になります。立地の良し悪しを測る一つの指標として、駅から10分以内のエリアかどうか確認しておきましょう。
並行していくつか近隣の主な企業や学校までの通勤ルートを調べておき、最寄駅まで何分かかるのか事前に確認しておくことも大切です。
1-2.都市部から遠く路線が1本しか通っていないエリア
都市部のマンションなどは物件価格も高くなり、比例して家賃も高額になってきます。
都市部から離れたエリアの不動産を購入する場合、都市部から遠くても電車で通いやすいエリアを選ぶことが大切です。
しかし、通勤事情を考える場合、都市部から離れていてかつ電車の路線が1本しか通っていないエリアは通勤範囲が絞られてきます。
都市部から離れたエリアでは、できるだけ路線が多く通っている駅の近くの物件を選ぶと良いでしょう。
1-3.スーパーやコンビニ、ATMなどがないエリア
「1-1.物件と駅の距離が10分以上離れているエリアでご紹介したアンケート」では「交通の利便性」の次に「周辺・生活環境がよい」という項目がポイントになっています。
周辺に公園や緑があることも良い環境の条件ですが、スーパーやコンビニ、ATMなども生活に便利な環境と言えます。
不動産の購入前には現地に赴き、実際に生活する際に不便がないか確認しておきましょう。
1-4.実際に訪れたことの無い地方のエリア
自宅からすぐに移動できるエリアや、不動産情報の豊富な都市部であれば、周辺環境をある程度把握しやすいと言えます。
しかし、地方の今まで訪れたことのないエリアになると、遠隔では生活環境がわかりにくく、思わぬ立地の欠陥から想定した収益が得られない可能性があります。
そのため地方の知らないエリアの物件に投資する際は、実際に物件まで訪れておき、周辺環境の調査をしておくことが大切です。
1-5.人口が大きく減少しているエリア
少子高齢化の影響によって日本国内の人口は減少傾向にあります。しかし、人口の増減はどの地域でも一律ではなく、地域によって大きく異なります。
以下は総務省のホームページから引用したものです。こちらのグラフから2017年と2018年における都道府県別の転入超過数を確認することができます。
*総務省作成「住民基本台帳人口移動報告平成30年(2018年)結果」から引用
こちらのグラフから東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の関東地区、大阪、愛知、福岡などの都市部の人口は増加していますが、その他の多くの県では人口が減少していることが確認できます。
人口推移は賃貸ニーズの増減にも大きく関わる重要な情報となります。物件購入前には各都市の人口推移を確認しておきましょう。また、市区によって人口の増減に差があるため、各エリアの詳細情報を見ておくことも大切です。
人口が減少しているエリアは将来的に賃貸ニーズが低くなる可能性があります。物件の購入前に確認し、将来的な空室リスクを回避しましょう。
1-6.自然災害による被害の影響が大きいエリア
不動産投資では、大型台風や集中豪雨などの災害による被害を想定することも大切です。
以下、全宅連の資料から引用した2019年の災害に対する意識調査のグラフを見てみましょう。
*国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)「住居の居住志向及び購買等に関する意識調査」から引用
災害に対して意識する点で最も多かったのは「建物の築年数や構造」という回答ですが、その次に「緊急避難場所や防災マップを意識するようになった」や「地盤などの状況を意識するようになった」と場所を意識していることが確認できます。
このことから、物件を探す際はハザードマップなどを確認して、災害による影響を受けにくいエリアを検討することが大切と言えるでしょう。
2.エリアにこだわった投資用マンションを購入するには
ここまで不動産投資で避けるべきエリアについて解説してきました。しかし、人気エリアの中古不動産はなかなか市場に出回らず、取得難易度の高い物件と言えます。
これから不動産投資を始める初心者の方であれば、まずは投資に適したエリアを選定し、そのエリアに対応できる不動産会社を探す、という手順で進めてみましょう。
一方で人気エリアの土地・物件は仕入れの競争なども難しいため、たとえば新築マンション投資であれば、事業規模や供給戸数の実績が大きく、土地の仕入れなどにも強いインヴァランスや、プロパティエージェント株式会社などのような不動産会社を中心に、物件情報を効率的に収集・検討してみると良いでしょう。
【関連記事】入居率が高い(99%以上)不動産投資会社5選
まとめ
不動産投資で避けておきたいエリアの特徴と見分け方についてご紹介しました。
不動産投資をする際は立地が重要な条件になってきますので、物件を検討する際はエリアの選択は慎重に取り組むことが大切です。
物件を決める際は、不動産会社の話や資料で確認するだけでなく、できるだけ実際に物件まで足を運んで確認するようにしましょう。
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西宮光夏
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