不動産の匿名査定、メリット・デメリットは?利用可能なサービスも紹介

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不動産を売却する際、少しでも効率良く相見積もりを取るためには、不動産一括査定サービスの利用が便利です。しかし、不動産一括査定を利用する際には個人情報を複数の不動産会社に渡す必要があるためしつこい営業電話を受ける、トラブルに巻き込まれる、などの不安を抱く方もいるのではないでしょうか?

この記事では、個人情報を渡さずに不動産の一括査定ができる「匿名査定」についてメリット・デメリット、具体的なサービスを紹介しています。不動産一括査定を利用する際の参考にしてみてください。

目次

  1. 個人情報を渡さずに不動産一括査定を受けられる
  2. 匿名査定のメリット
    2-1.価格を知りたいだけの場合も利用できる
    2-2.しつこい営業電話を阻止できる
  3. 匿名査定のデメリット
    3-1.査定結果の信憑性が低い
    3-2.個人情報を提供しないと売却までは話が進まない
  4. 匿名査定に対応した査定サービスは?
  5. まとめ

1 個人情報を渡さずに不動産一括査定を受けられる

不動産の一括査定は、一度売却予定の物件の情報を入力するだけで複数の不動産会社から査定を一括で受けられるため、効率的な査定方法と言えます。しかし、一括査定では、個人情報を複数の不動産会社に提供することになります。

そのため、ただ単に売却価格の相場を知りたいと思っただけでも、不動産会社からの望まない営業電話を受ける、一人暮らしの女性であれば何かしらのトラブルに巻き込まれる可能性もあるなど、不安に感じる方も多いかもしれません。そこで登場するのが匿名査定サービスです。

匿名査定は、氏名や電話番号などの個人情報を提供しなくても、不動産の査定結果を得ることができるサービスです。匿名査定には、一体どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

2 匿名査定のメリット

匿名査定のメリットとして以下の2つが挙げられます。

  1. 価格を知りたいだけの場合も利用できる
  2. しつこい営業電話を阻止できる

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

2-1 価格を知りたいだけの場合も利用できる

不動産一括査定を利用する方が、全員今すぐ不動産を売却する方とは限りません。例えば、不動産価格が上昇しているのであれば、将来の住み替えや買い替えを検討するために、大まかな売却価格だけを知りたいという方もいるでしょう。

通常の価格査定は、売却の意思があることを前提としているケースが多いため、ただ価格を知りたいという場合には手間がかかるので応じてくれない可能性もあります。しかし、匿名の査定では、売却の意思を必要とはしません。

査定結果を見てから売却するか自由に決められるため、ただ価格を知りたいだけの方でも安心して利用できるでしょう。

2-2 しつこい営業電話を阻止できる

不動産会社は、査定を行っただけでは利益を得ることができません。売却を仲介して、売買契約を成立させてようやく仲介手数料が得られるため、仲介手数料を得るために積極的な営業活動が行われるのが一般的です。

「正確な査定結果を出したいので訪問査定を行いたい」「一度会ってお話ししたい」などの電話が頻繁にかかってくる可能性もあります。しかし、匿名査定では、氏名や電話番号といった個人情報を提供しないため、不動産会社からは電話連絡を行うことができません。

匿名査定の利用者からのみ、査定結果を見て自分が気に入った不動産会社に連絡ができ、売却の仲介を依頼できるような仕組みになっています。そのため、しつこい営業電話を阻止できるほか、個人情報が漏れて何らかのトラブルに巻き込まれるリスクも抑えることができるでしょう。

3 匿名査定のデメリット

個人情報を提供せずに、複数の不動産会社から効率良く査定を受けられる匿名査定ですが、メリットだけでなくデメリットもあるので注意が必要です。匿名査定のデメリットとして以下の2つが挙げられます。

  1. 査定結果の信憑性が低い
  2. 売却までは話が進まない

それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

3-1 査定結果の信憑性が低い

匿名査定では、これまでの取引結果や周辺の類似物件の取引結果などから査定を行う机上査定を行うことになります。つまり、実際に物件を見て査定を行う訪問査定ではないため、現地を確認しないと分からないような要因が査定結果に反映されません。

例えば、騒音や振動、汚臭、日照、眺望などの居住環境や建物の劣化状況は、不動産会社の担当者が実際に建物を見て確認した上で査定結果に反映します。しかし、机上査定にはこれらの情報が反映されないため、後ほど不動産会社に訪問査定を依頼すると、それらの影響があった場合には査定結果が低く修正される可能性もあります。

匿名査定における机上査定では、同様の物件がどのくらいで取引されたかといった情報に基づく査定価格しか知ることができず、査定結果の信憑性がやや低いということを覚えておきましょう。

3-2 個人情報を提供しないと売却までは話が進まない

匿名査定の中には、不動産一括査定と同様の内容を匿名で受けられるサービスと、ただ単に不動産の売却価格を匿名で知ることができるサービスの2つに分けられます。不動産一括査定と同様の内容を匿名で受けられるサービスの場合は、査定結果を見ながら気になった不動産会社に自分から連絡を取る必要があります。

一方、不動産の売却価格を匿名で知ることができるサービスでは、不動産会社が実際に査定を行っているというわけではありません。そのため、不動産の価格を調べた後は、本来の一括査定に移って売却を依頼する不動産会社を決める必要があります。

どちらも匿名査定のみだと売却までの話には進まず、任意の不動産会社に個人情報を提供した上で訪問査定を依頼する必要があるということを覚えておきましょう。

4 匿名査定に対応した査定サービス

不動産一括査定サイトの中で、匿名査定を利用できるのが「LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス」です。LIFULL HOME’Sは、不動産ポータルサイトの1つで物件掲載数の多さが魅力です。

以下では、LIFULL HOME’Sの匿名査定サービスの特徴を詳しく解説します。

LIFULL HOME’Sの不動産匿名査定サービス

URL https://www.homes.co.jp/satei/kani/
運営会社名 株式会社LIFULL
本社所在地 東京都千代田区麹町1-4-4
設立 1997年
資本金 9,716百万円(2019年12月現在)
上場有無 東証プライム上場
対応地域 全国

LIFULL HOME’Sの匿名査定は、物件情報を入力するだけで物件売却の概算価格を受け取ることが可能です。また、LIFULL HOME’Sが不動産会社と物件所有者の間に入ってくれるため、個人情報が漏れる心配はありません。

概算価格を見て、気になった不動産会社がいた場合やより詳しい査定を依頼したい場合は、概算価格が表示されているページから個人情報を入力することで不動産会社と連絡を取ることができます。

匿名で複数の不動産会社から一括で査定を受け、査定結果や不動産会社を比較検討したい場合は、LIFULL HOME’Sの査定サービスの利用を検討してみると良いでしょう。

5 まとめ

不動産の価格査定における評価ポイントは、査定を依頼した不動産会社ごとに異なります。それにより査定結果も不動産会社ごとにまちまちなため、少しでも高く売却するには相見積もりを行って、少しでも査定結果の高い(ただし相場価格の範囲内で)不動産会社に売却を依頼することが重要です。

その際に便利なのが一括査定サービスですが、複数の不動産会社に個人情報を渡す必要があるため、営業の連絡が何回も来るのが嫌などという場合には、匿名で査定を受けられるサービスが重宝します。

匿名査定サービスはいくつか存在し、それぞれ特徴が異なるため、自分に合ったサービスを選んで利用することができます。しかし、いずれも査定は机上査定のみとなるため、信ぴょう性は訪問査定に劣ること、また個人情報を任意の不動産会社に渡して訪問査定を行わないと、売却の仲介を依頼することは通常できない点には注意が必要です。

しかし、不要な営業電話を受ける必要がなくなったり、ひとまず概算でも売却価格を知りたいという場合だったり、信頼できる会社にしか個人情報を渡したくないといったりする場合に、匿名査定は大きな助けになります。不動産の売却を考える際は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

【関連記事】LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービスの特徴

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矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。