アパート経営オーナーが教える本当に儲かる物件の5つの特徴とは?

アパート経営は不動産投資の中でも初期投資が特に大きいため、安定した家賃収入を期待してアパート経営を行いたいもののリスクに躊躇してなかなか最初の一歩を踏み出すことができずにいる人も多いのではないでしょうか?

確かにアパート経営の初期投資は大きくなってしまいますが、最初のアパート選びをしっかりと行うことで、リスクを大幅に抑えることができます。今回は、私の失敗や成功の体験を踏まえて導いた「成功しやすいアパートの特徴」についてお伝えしたいと思います。

  1. 1 アパート経営とは
  2. 2 アパート経営のよくある失敗例
  3. 3 成功しやすいアパート経営の5つの特徴
  4.  3-1 ランニングコストが少ない
  5.  3-2 テナント物件は避ける
  6.  3-3 需要と間取りが合っている
  7.  3-4 築年数15年程度
  8.  3-5 物件の敷地が広い
  9. 4 まとめ

1 アパート経営とは

不動産投資の運用方法にはマンションを1室購入して貸し出したり、一戸建てや古民家をリフォームして賃貸として貸し出したりなど様々な手段がありますが、その中でも際立って大きな家賃収入を期待できるのがアパート経営となります。

もし、マンション投資や一戸建て・古民家投資などを行いながらある程度の家賃収入を得ようとする場合には、物件を複数購入して運用する必要があるため、融資や登記手続き、管理などが大変になるなど手間が増えてしまうというデメリットがあります。

しかし、アパート経営の場合には複数の部屋を有しているアパート1棟を丸ごと購入して運用するため、初期投資は大きくなってしまうものの、1棟の家賃収入が大きくなることに加えて購入手続きや管理の手間なども少なくなり、効率良く運用できるのが大きな魅力と言えるでしょう。

2 アパート経営のよくある失敗例

アパート投資で最もよくある失敗例は、売り出されている物件の広告を見て高利回りに騙されてしまうというケースかと思います。

利回りは、年間の家賃収入を物件価格で割って算出されるもので、投資金額に対して収入がどの程度の割合を占めているのかを表しているとともに、条件の良い物件かどうか判断する1つの目安にもなります。

利回りには、想定利回り・表面利回り・実質利回りの3種類がありますが、一般的に不動産会社の提供している物件情報(広告)には、想定利回りと表面利回りの2種類が記載されていることが多いです。

それぞれの利回りにどのような違いがあるのか見ていきましょう。

想定利回りとは

想定利回りとは、満室時の家賃収入を物件価格で割ることによって求められる利回りです。満室時の家賃収入を基準にしているため、その物件を運用する際の利回りが最大いくらになるのかを知ることができます。

例えば、5,000万円の物件を購入して運用した際の満室時の家賃収入が500万円の場合は、500万÷5,000万円で想定利回り10%ということになります。

想定利回りが10%ということは10年で物件の購入に要した初期投資を回収できることになりますが、想定利回りは空室による家賃減額を考慮されていないため、実際に初期投資を回収できるまでにはさらに時間を要してしまいます。

そこで登場するのが表面利回りです。

表面利回りとは

表面利回りとは、空室による家賃減額を考慮した実際の家賃収入を物件価格で割ることによって求められる利回りです。実際の家賃収入を基準にしているため、現状のまま運用した場合の利回りを知ることができます。

例えば、5,000万円の物件を購入して運用した際の空室を反映させた家賃収入が400万円の場合は、400万円÷5,000万円で表面利回り8%ということになります。

表面利回りが8%ということは先ほどの想定利回り10%と比較すると、2%上昇する余地が残っているということを表していると同時に、現状のままでは回収までに12年半かかるということを表しています。

一般的に不動産会社の提供している物件情報(広告)には、この表面利回りと想定利回りの2種類が記載されています。しかし、この2種類の利回りには物件の運用するために必要な経費が反映されていないため、これだけで良い物件か判断するには情報が足りません。

そこで最後に登場するのが実質利回りです。

実質利回りとは

実質利回りとは、空室による家賃減額を考慮した家賃収入から、さらに物件の運用に必要な経費を差し引いて残った家賃収入を物件価格で割ることによって求められる利回りです。本来の物件の価値を知るには、この実質利回りが重要な指標と言えます。

例えば、5,000万円の物件を購入して運用した際の空室を反映させた家賃収入が400万円、そこから物件の運用に必要な経費を差し引いて残った金額が250万円の場合は、250万円÷5,000万円で実質利回り5%ということになります。

実質利回りが5%ということは先ほどの表面利回り8%と比較すると、運用に必要な経費が3%発生していることを表していると同時に、現状のままでは回収までに20年かかるということを表しています。

築年数の経過している物件は、想定利回りが10%を超えるものが多く出回っていますが、実際に蓋を開けてみると、空室が多い、LEDではなく蛍光灯のため光熱費が高い、修繕が多いなどの理由によって実際の利回りはかなり低い場合があります。

また、家具付きや水道光熱費が家賃に含まれている物件の場合は、需要が高いことによって空室には悩まされる可能性は低いものの、家具の交換や水道光熱費の負担によって実際の家賃収入が大幅に少なくなってしまうので注意が必要です。

物件を購入する場合は、この実質利回りを基準に物件選びを行うと物件が生み出す本当の利益が分かるため、リスクを抑えながら運用できると言えるでしょう。

3 成功しやすいアパートの5つの特徴

次に、私が実際にアパートを経営していて「これは成功だったな」と思った物件に多かった特徴について詳しく見ていきましょう。

3-1 ランニングコストが少ない

ランニングコストが多いということは、いくら満室でも空室が多いのと同じことになってしまうため、ランニングコストが少ないかどうかをチェックしておく必要があります。

ランニングコストの多い少ないは、実際に物件を経営して初めて気づくこともありますが、光熱費などのように毎月必ず発生するランニングコストがいくらくらいかといったことについては、事前に把握することができます。

また、物件を購入するにあたり過去の修繕履歴などの提示を求めることで、その物件に今後どのような修繕が必要になるのかを事前に把握しておくこともできるでしょう。

例えば、建物が劣化しないようにするために約10~20年に1度外壁の塗装を行いますが、2階建てアパート(約500㎡)で150~300万円、3階建てアパート(約700㎡)で200~400万円の支出が発生します。

購入する直前に実施されているような物件の場合には、しばらくこの金額を負担しなくて済むため、ランニングコストを抑えることができます。

私が実際に経営していて気づいたのが、エレベータの保守点検費用が意外と高額だったということです。毎月1回3万円程度の保守点検費用が発生するため、ランニングコストの購入前の確認は必ず行うようにしましょう。

3-2 テナント物件は避ける

築年数の経過している物件の場合、テナントが併設されていることがよくあります。実際にテナントが併設されている物件は、想定利回りが10%を超えることが多く魅力的があると言えますが、経験上空いているテナントが入ったことはありません。

もちろん、好立地の場合には空いているテナントに問い合わせがある可能性もありますが、昔と比べると積極的に事業を行おうとする人の数が減ってきており、全国的にテナントは空きが目立っている感があります。

そのため、テナントが併設されている物件はなるべく避けたほうが良いと言えますが、もしテナント併設の魅力的な物件が合った場合は、テナント収入をメインに考えるのではなく、あくまでも家賃収入で成り立つ物件かどうか考えて選ぶようにしましょう。

3-3 需要と間取りが合っている

例えば、駅から遠く離れた住宅街にあるワンルームと駅から徒歩5分のワンルームがある場合、どちらの需要があるでしょうか?家賃なども影響してくるため一概に言えませんが、私であれば利便性を優先して駅から徒歩5分を選択します。

同じく、駅から遠く離れた住宅街ではあるものの学校が近い3LDKと駅から徒歩5分ではあるものの学校までの距離が遠い3LDKであればどちらの需要があるでしょうか?これも家賃などが影響するため一概に言えませんが、私なら子供を優先して住宅街を選択します。

このように、長期的に安定した経営を目指すには、需要に対して適した間取りをしているかどうかが重要と言えます。その地域に多い間取りはどれなのか、空き状況はどうなのかなど、事前に周辺状況を確認してから物件を選ぶようにしましょう。

3-4 築年数15年程度

ランニングコストを抑えることもアパート経営では重要ですが、初期投資を抑えることも利回りを上げることにつながるため重要な項目の1つと言えます。

初期投資を抑えるには、築年数がある程度経過している物件を購入するのが一般的ですが、築年数が経過しすぎている場合は、ランニングコストが多く発生するだけでなく、最終的に売却を予定していたとしてもなかなか買い手が見つからないというデメリットがあります。

そこで築年数の1つの目安としているのが、築15年程度の物件を購入し、築25年程度を迎えたタイミングで売却するという方法です。

築年数10年はまだ物件価格が高く利回りが低くなりますが、築年数15年を超えてくると徐々に物件価格を下げてくる物件も増えてくるため、利回りが高くなってきます。

また、築年数が30年を超えてくると、大きな修繕が増えてくるだけでなく、入居率などを見ながら建て直しを検討しなければならなくなってしまうため、なるべく築30年までには売却できるようにするのがベストと言えるでしょう。

3-5 物件の敷地が広い

先ほどの築年数15年程度というのは、あくまでも最終的に売却を検討している場合のため、好立地の物件でいつまでも需要が期待できる場合には、保有し続けることも1つの手段と言えます。

しかし、築年数の経過とともに需要が低下し入居率も下がってくるのが一般的であるため、建て直すか更地にして売却するかなど出口戦略を検討する必要があります。そこで重要になってくるのが物件の敷地が広いかどうかという点です。

敷地が広いということは、築年数の経過とともに入居率が下がってきた場合に更地として売却できるだけでなく、建て直して再度アパートを経営する場合にも制限されないというメリットがあります。

また、物件価格が安いものの敷地が広いということは、初期投資の中の土地が占める割合が多いということを意味しています。つまり、経営がうまくいかなかったとしても最悪の場合、更地にして売却することである程度初期投資を回収できるということです。

リスクを抑えるという意味では、最近特にこの敷地にこだわることが多く、300~400坪の物件を所有することが増えています。

4 まとめ

これは、私が過去の失敗や成功から導き出したアパートを購入する場合の基準ですが、運用規模や運用エリアによって購入する際の基準は変わってくるので注意が必要です。

では、アパート選びの際に共通して重要なポイントは何かというと、どのような物件であれば収益を出しやすいか、購入後にどのようなリスクがありうるかを想像し、事前に十分な情報収集やリスクヘッジを行っておくことと言えるでしょう。

たとえば、広告に駐車場収入が記載されていたとして、「アパート以外にも収入があって安心だ」と思うのではなく、「駐車場収入は月にいくら見込めるだろうか」と収益性やリスクについてきちんと考えて情報収集をしてみることが大切です。実際、若い方の自動車保有率は低下しており、駐車場を併設していても空きが目立つ物件も増えてきていますので、駐車場収入は有って無いようなものと考えておく必要があります。

アパート経営を行う場合には、不動産投資に関する書物を読む、セミナーに参加するなど、より多くの情報に触れ、常に最新の情報を入手できるようにしておくことが大切と言えるでしょう。

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矢野翔一

矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。