リコースローンとノンリコースローンの違いは?海外不動産投資での注意点も

※ このページには広告・PRが含まれています

不動産投資に利用できるローンには、リコースローンとノンリコースローンの2種類があり、日本国内で利用できるローンとして多いのはリコースローンです。

しかし、ノンリコースローンを利用できれば、投資家にはリスクを抑制できるメリットがあります。

この記事では、リコースローンとノンリコースローンの違いとともに、海外不動産投資でノンリコースローンを利用する場合の注意点について解説します。

目次

  1. 不動産投資における、リコースローンとは
    1-1.リコースローンのメリット
    1-2.リコースローンのデメリット
  2. 不動産投資における、ノンリコースローンとは
    2-1.ノンリコースローンのメリット
    2-2.ノンリコースローンのデメリット
  3. 海外不動産投資でローンを利用する時の注意点
    3-1.海外のローンは日本と比べて高金利
    3-2.責任財産限定特約と制約条項の内容を確認しておく
  4. まとめ

1.不動産投資における、リコースローンとは

ローンを利用して不動産投資をした結果、返済不能に陥った時に、担保に入れた財産を処分しても返済しきれなかった場合は、引き続き債務の返済義務を負うのがリコースローンです。

1-1.リコースローンのメリット

日本で不動産を購入する場合に利用できるローンは、その大半がリコースローンです。ノンリコースローンと比較した場合に、リコースローンが持つメリットとしては、以下のポイントが挙げられます。

  • 金利や返済期間などの貸付条件面で有利
  • 審査条件の難易度が低い

金融機関から見ると、ローン利用者が返済不能状態に陥ったとしても引き続き返済を求められる点で、リコースローンは低リスクです。このため、リコースローンの貸付条件はノンリコースローンより難易度が低くなります。

不動産投資家から見ると、有利な条件で融資を受けることで、投資の利益を増やせる点はメリットです。また、ノンリコースローンとの比較では審査条件の難易度が低い点もメリットになります。

1-2.リコースローンのデメリット

不動産投資家がリコースローンを利用するデメリットは、ローン返済ができなくなった場合に、他の事業に影響が出る可能性もある点です。

日本国内の不動産投資では、ローン返済ができなくなった場合に不動産投資家が取れる選択肢は、通常の物件売却に加えて任意売却や競売などがあります。

しかし、海外不動産投資では、国内不動産投資のように任意売却や競売に進めるとは限りません。競売については特に、投資先の国で不動産競売の制度が整っていない場合に利用不可能となります。

また、金融機関の同意を得て任意売却へ進めたとしても、物件売却後も返済義務が残ります。

返済義務が残った場合は、海外不動産投資とは別の事業で得た所得を原資に返済を続けるよう求められます。任意売却に進んだ場合は、金融機関と返済計画に関する協議が必要です。

協議すれば返済負担を無理のない範囲まで軽減できます。しかし、継続して返済義務を負う点はリコースローンのデメリットです。

2.不動産投資における、ノンリコースローンとは

ノンリコースローンとは、ローンの借主が返済不能に陥った場合は、担保財産を処分しても残った残債について、返済義務が免除されるローンのことです。海外にはノンリコースローンで融資する金融機関もあります。

2-1.ノンリコースローンのメリット

不動産投資家がノンリコースローンを利用するメリットは、返済不能状態に陥っても、別の事業に影響が出ない点です。担保財産を処分して得た収入を返済に充てれば、残債があっても返済する必要がありません。

ノンリコースローンの利用は、不動産投資家にとってリスク軽減につながります。金融商品投資など他の投資も含め、投資規模を拡大しやすくなる点は特に大きなメリットです。

2-2.ノンリコースローンのデメリット

ローン返済のリスクを軽減できるノンリコースローンですが、不動産投資家にとって、以下のポイントはデメリットとなるので要注意です。

  • ノンリコースローンを提供している金融機関は多くない
  • リコースローンよりも審査基準が厳しい
  • リコースローンよりも金利などの貸付条件が厳しい

日本国内の金融機関で、不動産投資家向けにノンリコースローンを提供している金融機関は多くありません。不動産投資家にとって、金融機関の開拓難易度が上がる点はデメリットです。

ノンリコースローンは、海外の金融機関ではそれほどめずらしい融資方法ではありません。しかし、外国人投資家に対して融資する金融機関は限られており、ノンリコースローンは誰でも気軽に利用できるというわけではありません。

そのほか、審査や貸付条件が厳しくなる点も、不動産投資家にとってはデメリットになります。審査や貸付条件が厳しい理由は、金融機関から見ると、ノンリコースローンは債券を回収しきれないリスクがあるためです。

また、金利などの貸付条件が厳しくなりやすいため、ノンリコースローンを利用する場合はキャッシュフローが黒字なるかどうかを確認することが重要です。支払金利の増加は不動産投資の収支を圧迫します。

3.海外不動産投資でローンを利用する時の注意点

海外不動産投資でノンリコースローンを利用する場合の注意点について解説します。重要なポイントは、事前のシミュレーションと契約内容の確認です。

3-1.海外のローンは日本と比べて高金利

ノンリコースローンを利用する場合は、海外の金融機関から融資を受けるケースが多くなります。日本国内にはノンリコースローンを利用できる金融機関が多くないためです。

また、2021年3月現在、海外の金融機関から融資を受けると日本国内の金融機関より金利が高くなる傾向があります。日本では金融緩和が長期間続いている影響により、海外各国と比較すると融資金利が低くなっているためです。

海外の金融機関ではもともと金利が高く、ノンリコースローンを利用することで、金利がさらに上昇する点には要注意です。高利回り・高収益の物件に投資しないと、キャッシュフローを出せない可能性もあります。

そのほか、海外の金融機関には、投資先の国で継続的な収入があることを融資条件としているところも少なくありません。金融機関を開拓する難易度が高い点にも要注意です。

3-2.責任財産限定特約と制約条項の内容を確認しておく

ノンリコースローンで融資を受ける場合には、ローン契約に「責任財産限定特約」という特約が付加されます。

責任限定特約とは、借主が債務不履行に陥った場合の返済原資を担保財産に限定する内容の特約です。そのほか、担保財産を処分しても残債が残った場合は、債権者は債権放棄する旨も責任限定特約に定められます。

融資契約を締結する前に、責任財産限定特約の有無とその内容について確認することが重要です。

また、ノンリコースローンの融資契約には、責任限定特約とは別に制約条項も設けられます。制約条項とは、主に貸主のリスクヘッジにつながる内容を定めたもので、借主は制約条項を遵守するよう求められます。制約条項に定められるのは例として以下の内容です。

  • 担保財産に別の抵当権を設定しないこと
  • 投資にあたっては一定以上の収益を確保すること
  • 担保財産の価値を一定以上に保つこと

収益の確保や担保財産の保全など、借主から見ると投資判断に直結する内容が含まれるため、契約前の内容把握が重要です。

まとめ

ノンリコースローンを利用するメリットは、債務不履行に陥っても損害を抑制できることです。その一方で、リコースローンと比較すると、申込条件や審査基準などが厳しい点はデメリットになります。

また、ノンリコースローンは金利が高いので、事前にキャッシュフローをシミュレーションすることが必要です。そのほか、契約前に特約や制約条項の内容を把握することが重要になります。

ローン契約の前にはリコースローンとノンリコースローンを比較してみましょう。海外不動産投資でノンリコースローンを利用する場合は、金利の違いにも注意が必要です。

【関連記事】海外不動産投資の融資を受けやすい金融機関はどこ?主な3行を紹介

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」