メルカリ寄付の特徴は?メリットや注意点、利用の手順も

国内の利用者数が月間1,755万人(2020年12月時点)に のぼるフリマアプリ「メルカリ」は若年層だけではなく60代以上のユーザー数・取引件数も増加 し、市場規模を拡大しています。

メルカリは個人の寄付金増加や自治体からの要望を受け、2020年9月に寄付企業を開始、メルカリ寄付として売上金などの寄付が可能になりました。

不要品をお金に換え、寄付が出来るメルカリ寄付にはどのような特徴、メリット・デメリットがあるのでしょうか?どうやって寄付を行うのでしょうか?

本記事ではメルカリ寄付の概要や特徴、メリット・デメリット、寄付を行う手順を解説していきます。

目次

  1. メルカリ寄付とは?
  2. メルカリ寄付の特徴5つ
    2-1.不要品を売る事で寄付が出来る
    2-2.プロジェクトによっては1円から寄付が可能
    2-3.地方自治体を中心に多様な分野・団体に寄付が出来る
    2-4.クラウドファンディングのプロジェクトへ間接的に寄付が出来る
    2-5.寄付先が地方自治体の場合は寄付金控除を受けられる
  3. メルカリ寄付のメリット
  4. メルカリ寄付のデメリット、注意点
  5. メルカリ寄付の手順
    5-1.「カテゴリー」からメルカリ寄付を選ぶ
    5-2.寄付金額を入力、同意事項を確認
    5-3.寄付先と金額を確認、寄付が完了する
  6. まとめ

1.メルカリ寄付とは?

メルカリ寄付はフリマアプリ「メルカリ」が提供する、メルカリ内で使用できるお金で寄付が出来るサービスで2020年9月に開始しました。

出品して得た商品の売上金や、銀行・ATMからチャージ(入金)したお金が自動的に「メルペイ残高」に反映され、寄付を行う事が出来ます。

株式会社メルカリは2013年に設立されフリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用を主な事業として業績を伸ばし、グループ企業に「株式会社メルコイン」「株式会社メルペイ」などの金融とITを組み合わせたサービスを多岐に渡り展開しています。サッカーチーム「鹿島アントラーズ」のスポンサー企業の1つでもあります。

2020年4月に は、企業として新型コロナウイルス感染症に係る支援策に取り組む9団体に総額約4,700万円の寄付を行いました。

近年個人の寄付額が増加したことや自治体から寄付の要望があったことなどから、防災の日である9月1日に寄付事業をスタートしました。

2.メルカリ寄付の特徴5つ

メルカリ寄付の主な特徴は以下の5つとなります。

  • 不要品を売る事で寄付が出来る
  • プロジェクトによっては1円から寄付が可能
  • 地方自治体を中心に多様な分野・団体に寄付が出来る
  • クラウドファンディングのプロジェクトへ間接的に寄付が出来る
  • 寄付先が地方自治体の場合は寄付金控除を受けられる

2-1.不要品を売る事で寄付が出来る

メルカリ寄付では「メルペイ残高 」から寄付を行う事が可能です。メルペイ残高は銀行・ATMからチャージ(入金)する方法の他に、アプリで本人確認を行う事によって「メルカリ」で商品を売った売上金が自動的に反映されます。

メルカリは着なくなった洋服や使わない日用品などを個人に売却できるフリマアプリですので、不要品をお金に換えて寄付を行うことができます。

そのため「寄付をしたいけど金銭的な余裕が無い」という方でも寄付が可能である他、「不要品を有効に活用したい」という声にも対応できる寄付方法となっています。

2-2.プロジェクトによっては1円から寄付が可能

メルカリ寄付では自身で寄付先を選び寄付金額を決定しますが、寄付先によっては1円から寄付を行う事が可能です。

2021年6月現在、岩手県山田町や兵庫県川西市などで1円からの寄付に対応しています。

2-3.地方自治体を中心に多様な分野・団体に寄付が出来る

メルカリ寄付の寄付先は、三重県や鎌倉市など地方自治体を始め、一般財団法人・あしなが育英会や公益財団法人・日本骨髄バンク、日本盲導犬協会など多岐に渡ります。

自治体、医療・自然保護・経済的に苦しい子供たちなど多様な分野・団体に支援を行う事が出来ます。

2-4.クラウドファンディングのプロジェクトへ間接的に寄付が出来る

2021年6月現在、メルカリ寄付ではクラウドファンディングサービスを提供する「READYFOR株式会社」へも寄付ができます。「READYFOR」では2011年3月から1万件以上のプロジェクトを掲載、100億円以上の資金が集まっています。

メルカリ寄付を通じて送付された寄付金はREADYFOR株式会社の運営基金へ利用又はクラウドファンディングのプロジェクトに寄付されます。

READYFOR株式会社を通した間接的な寄付ではありますが、クラウドファンディングのプロジェクトへ寄付ができる試みはメルカリ寄付ならではの特徴と言えます。

2-5.寄付先が地方自治体の場合は寄付金控除を受けられる

メルカリ寄付で地方自治体に寄付を行った場合、一定の要件を満たすことで寄付金控除を受ける事が出来ます。

寄付金控除とは国や地方自治体など特定の団体に寄付をおこなった場合一定額が寄付を行った年の所得から控除される制度です。

年度中の寄付金の合計額又は総所得金額等の40%相当額のうちいずれか低い金額から、2千円を差し引いた額が寄付金控除額として所得から控除できます。

なお寄付金控除を受けるためには確定申告が必要となり、定められた期間内に寄付先の団体から交付された受領証や証明書を確定申告書と共に提出します。

メルカリ寄付では寄付を行った自治体から寄付金受領証明書が発行されますので、証明書を添付し確定申告を行う事で寄付金控除を受けられる可能性があります。

【関連記事】寄付金控除となる対象団体は?金額の上限や申請手順も解説

3.メルカリ寄付のメリット

メルカリ寄付のメリットは、不要品を売却したお金で寄付が出来るという点です。

要らなくなったものを他人に譲り、売上金を寄付できるという貢献度の高い寄付の仕組みとなっており、寄付者の負担も少ない点もメリットとなります。

スマートフォンの操作に慣れている方であれば、手順に沿って画面を進めるだけで簡単に送金ができる点も魅力となります。

自治体に寄付を行った場合、所得から寄付金控除ができるため所得の多い方にとっては寄付で社会貢献ができ、納付する税金も控除されるというメリットがあります。

4.メルカリ寄付のデメリット、注意点

デメリットは2021年6月現在スマートフォンのアプリでのみ対応という点で、PCやブラウザからメルカリを利用している方は寄付が出来ません。

注意しておきたい点は、寄付できるのは「メルペイ残高」であり、「売上金・各種ポイント」の状態では直接寄付ができないということです。

アプリで本人確認を行い完了した際には売上金が自動的に「メルペイ残高」となり、寄付が出来ます。

アプリでの本人確認 は、本人確認書類と自身の顔を、画面に表示される説明に沿ってスマートフォンで撮影することで行うことができます。

寄付を希望する方は「売上金」が「メルペイ残高」として反映されているか確認しておき、反映されていない時には本人確認を行いましょう。

5.メルカリ寄付の手順

メルカリのアプリで寄付を行う手順は以下の通りになります。

  1. 「カテゴリー」からメルカリ寄付を選ぶ
  2. 寄付金額を入力、同意事項を確認
  3. 寄付先と金額を確認
  4. 寄付が完了、画面を閉じる

5-1.「カテゴリー」からメルカリ寄付を選ぶ

トップページの上部「カテゴリー」タブをクリックすると、「メルカリ寄付」が表示されます。アプリを更新していない場合表示されないことがありますので、表示されない時はアップデートを行いましょう。

5-2.寄付金額を入力、同意事項を確認

寄付先一覧が表示されます。寄付先を選びクリックすると「寄付先の取り組み」「注意事項」「寄付(支払い)金額」の画面が表示されます。

金額を入力し、「寄付先へ下記の情報を提供する事に同意します」「寄付金控除を受けるためには配送先の氏名・住所と住民票が一致していなければいけない」旨の文章を確認し、タップします。

寄付先によっては、下限もしくは上限金額が設定されていることがあります。「寄付する」の赤いボタンをタッチします。

5-3.寄付先と金額を確認、寄付が完了する

寄付先と金額を確認し、「確認画面へ」をタップします。

寄付先の団体・寄付金額を確認し「確認画面へ」をタッチ、内容に問題が無ければその後の画面に表示される「支払う」ボタンをタッチします。

寄付が完了した際には、「閉じる」ボタンで画面表示を閉じる事が出来ます。

まとめ

メルカリ寄付は不要品をフリマアプリ「メルカリ」で売却したお金で寄付ができる点が第一の特徴で、プロジェクトによっては1円から寄付が可能、地方自治体を始め多岐に渡る分野・団体に寄付ができる点もメルカリ寄付ならではと言えるでしょう。

2021年6月現在、スマートフォンのアプリでのみ寄付に対応しており、アプリ以外でメルカリを利用している方は寄付ができない点がデメリットとなります。ただし今後サービスを拡大する可能性もあります。

「負担が少ない方法で社会貢献をしたい」「不要品を有効活用したい」という方は、この記事を参考にメルカリ寄付を検討してみましょう。

The following two tabs change content below.

田中 あさみ

経済学部在学中に2級FP技能士(AFP)の資格を取得。ライターとして不動産投資を含む投資や年金・保険・税金等の記事を執筆しています。医療系の勤務経験がありますので、医療×金融・投資も強みです。HEDGE GUIDEでは不動産投資を始め、投資分野等を分かりやすくお伝えできるよう日々努めてまいります。