地方での不動産投資で失敗しないために見るべきポイント4つ

不動産投資では、入居率を高く維持できるかどうかが成功を大きく左右します。そのため、借り手探しの難しいイメージがある地方都市よりも、東京・大阪・名古屋といった大都市での物件購入を検討している方も多いかもしれません。しかし大都市の物件は需要が高く、良い物件はすぐに売りに出ません。

一方で大都市の物件は価格が高いことから、地方の手頃な物件での不動産投資をメインで検討する方もいます。そこで今回は、地方で不動産投資を行うにあたって、失敗しないために見るべきポイントを4つご紹介します。

目次

  1. 地方における不動産投資の特徴
    1-1.地方で不動産投資を行うメリット
    1-2.地方で不動産投資を行うデメリット
  2. 地方での不動産投資で失敗しないために見るべき4つのポイント
    2-1.大学や企業の集中するエリアを選ぶ
    2-2.利回りの高い物件を選ぶ
    2-3.最寄り駅に関する情報を調べる
    2-4.駐車スペースがあるか調べる
  3. まとめ

1 地方における不動産投資の特徴

内閣府に設置されている専門調査会である「選択する未来」委員会は、日本の人口は2008年にピークを迎えてから減少を続けており、50年後には現在の3分の2に減少するという見解を発表しました。

人口が減少すると、過疎地域の過疎化がさらに深刻化し、また人口はさらに大都市に集中します。そのため、大都市での不動産投資を検討している方は多くいます。しかし、大都市の物件は需要が高いぶん良い物件はなかなか売りに出なかったり、物件価格が高いために利回りが低いといったデメリットがあります。

そこで注目されているのが地方における不動産投資です。地方の不動産投資のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

1-1 地方で不動産投資を行うメリット

「地方は大都市よりも需要が期待できない」と不安に感じている方もいるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありません。例えば札幌市や仙台市、神戸市、福岡市といった政令指定都市の中心地区では人口が増加しています。そのため、場所によっては地方都市でも十分に需要が期待できます。

では、地方で不動産投資を行うメリットにはどういったものがあるのでしょうか?主なメリットは以下の2つです。

  1. 投資額を少なく抑えられる
  2. 利回りが大都市よりも高くなる

大都市の物件は、地価が高いため物件価格が高くなる傾向にありますが、地方都市は大都市と比べると地価が低いため、投資額を少なく抑えられます。そのため、少ない資金でも不動産投資を始めることが可能です。

また、価格が安いぶん利回りは大都市よりも高くなるため、キャッシュフローが悪化しにくい物件が比較的多いというメリットが挙げられます。リスクを抑えながら不動産投資を行うには、地方で不動産投資を行うことも検討する価値があるのではないでしょうか。

1-2 地方で不動産投資を行うデメリット

投資額を少なく抑えること・利回りの高い物件を選ぶことは、安定した不動産投資を行う上では重要です。この点では、大都市よりも地方の方が不動産投資を行う魅力があると言えますが、失敗を防ぐためにもメリットだけでなくデメリットも確認しておくことが重要です。地方で不動産投資を行う際の主なデメリットは以下の3つです。

  1. 需要が限られる
  2. 価格が上昇しつつある
  3. 流動性が低い

いくら政令指定都市の人口が増加していると言っても、大都市よりも需要が低いエリアは相対的に多いと言えます。そのため、物件を購入する地域の選択を少しでも誤ると、空室リスクが高くなるので注意が必要です。

また、大都市では需要の過熱などにより購入できる物件数が限られているため、最近では地方都市にまで購入範囲を広げる不動産投資家が増加しています。その結果、地方でも良い物件が少なくなり、また物件価格が上昇して利回りが低くなりつつあります。

さらに、地方の不動産は大都市の不動産と比べると流動性が低いため、急にまとまったお金が必要になってもすぐに買い手が見つからない可能性があるので注意が必要です。そのため、特に地方不動産投資を始める方は、空室リスクや出口戦略を考えた物件選びを心掛ける、または物件価格が上がりきる前に早めに始めた方が良いと言えるでしょう。

2 地方での不動産投資で失敗しないために見るべき4つのポイント

不動産投資は銀行預金のように元本が保証されていないため、最終的に赤字になり得るというリスクを伴います。地方での不動産投資を失敗させないためには、どのような点に注意すればいいのでしょうか?見るべきポイントは以下の4つです。

  1. 大学や企業の集中するエリアを選ぶ
  2. 利回りの高い物件を選ぶ
  3. 最寄り駅に関する情報を調べる
  4. 駐車スペースがあるか調べる

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

2-1 大学や企業の集中するエリアを選ぶ

1つ目のポイントは大学や企業の集中するエリアを選ぶことです。いくら地方都市で需要がある程度期待できると言っても、大都市ほどの需要が期待できるとは言えません。そのため、需要が期待できるエリアを選んで投資することが重要と言えます。

例えば、大学や企業の集中するエリアです。大学が集中しているエリアでは、学生の需要が期待できるほか、企業が集中しているエリアでは、社宅としての需要が期待できます。

しかし、1つの企業や大学に需要を依存している状況はよくありません。少子化の影響によって、統合する、または廃止する大学も増えています。また、企業も経営状況が良い場合には問題ありませんが、経営が悪化すると事務所が移転・閉鎖する可能性もあるので注意が必要です。

あくまでも「大学や企業が近隣にあれば需要が期待できる」という程度に留めておき、1つの大学や企業に依存し過ぎないように注意しましょう。

2-2 利回りの高い物件を選ぶ

次のポイントは利回りの高い物件を選ぶことです。利回りの高い物件を選べばキャッシュフローが良くなりやすいことから、安定した不動産経営が期待できます。しかし、注意しなければならないのは、何を基準に利回りが高いかを判断すべきかということです。

大都市と比べると、地方都市の不動産利回りは一般的に高い傾向があります。10%を超える利回りの物件を見つけて、「掘り出し物を見つけた」と思っていても、その後15%を超える物件が見つかることも珍しくありません。

そのため、地方都市で物件を探す場合には、大都市を基準にするのではなく、その地方都市の中で利回りが高い水準にあるかをしっかりと判断することが重要と言えるでしょう。なお、利回りが高い=空室リスクも高い、ということは念頭に置いて、賃貸需要の見込めるエリア・物件を探すことを心がけましょう。

2-3 最寄り駅に関する情報を調べる

地方都市で特に注意しなければならないのは人口減少が深刻化して需要が減少するリスクです。通常、不動産を購入する際は駅からの所要時間を意識して物件を選びますが、地方都市で物件を選ぶ際はさらに慎重になる必要があります。

例えば、最寄り駅はどのような駅で、乗降者数は多いのか、ターミナル駅までのアクセスは良いのかなどのチェックです。主要な駅周辺の物件を選んでおけば、少子化が進行してもある程度は需要が期待できるほか、再開発による資産価値の向上も期待できます。再開発に期待過ぎるのはよくありませんが、地方都市で物件を選ぶ際の1つのポイントと言えるでしょう。

2-4 駐車スペースがあるか調べる

最後のポイントは駐車スペースがあるか調べることです。大都市の中心部に近いエリアでは、駅から近い物件に限らず、駅から離れていても駐車場代が高いといった理由から車を所有していない人が多い傾向があります。

しかし、地方都市の場合には車で移動する人の割合が多いため、駐車スペースが物件に十分備わっているか調べることが重要です。特にファミリータイプの物件の場合は、1戸につき2台分以上の駐車スペースのある物件が好まれます。また、もし物件に駐車スペースがなかったとしても、近隣に月極の駐車スペースがあれば問題ない場合もあります。

地方では物件および近隣にも駐車スペースがないと、賃貸需要は限られてしまいます。周辺の似たような物件を見て、その物件にも駐車スペースがない場合にはともかく、基本的には需要が限られるような物件は避けるようにしましょう。

3 まとめ

不動産投資を始めるには、少子化が深刻化する中でも安定した需要が期待できる大都市が最適だと思っている方も多いと思います。しかし、必ずしも大都市の方が地方よりも優れているというわけではありません。

例えば、大都市は物件価格が高いので利回りが低くなるほか、良い物件が市場に出回りにくいというデメリットがあります。そこで注目されているのが地方都市への投資です。

大都市ほどではありませんが、地方都市でも人口が増加傾向にあり安定した需要が期待できるエリアは存在します。地方では投資額を少なく抑えられることによって、大都市よりも高い利回りを実現しやすいというメリットがあります。しかし一方で、地方都市全体では需要が限られるほか、大都市と同様に価格が上昇しつつある、流動性が低いといったデメリットも挙げられます。

そのため、地方都市での不動産投資で失敗しないためにも、大学や企業の集中するエリアを選ぶ、利回りの高い物件を選ぶなど、大切なポイントを押さえての投資を心掛けましょう。

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矢野翔一

矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。