投資用マンションを2戸以上購入するメリット・デメリットは?注意点も

※ このページには広告・PRが含まれています

投資用マンションも居住用のマンションと同様に数百万円~数千万円以上の値段がついているため、2戸以上の購入はイメージがつかないという人も多いのではないでしょうか。

投資用マンションを2戸以上購入することで分散効果が得られ、投資総額が大きくなることで期待できるリターンも大きくなるメリットがあります。しかし、多くの自己資金を必要とすることや投資全体のリスクが高まることなど、注意しておきたいポイントもあります。

そこで本記事では、2戸以上の投資用マンション購入によって軽減できるリスクや、複数購入の注意点などについて解説します。2戸以上のマンション投資を検討している方はご参考ください。

目次

  1. 投資用マンションを2戸以上購入するメリット
    1-1.家賃収入が増える
    1-2.空室リスクを分散できる
  2. 投資用マンションを2戸以上購入するデメリット
    2-1.必要な自己資金が多い
    2-2.住宅ローンなどプライベートの借入に影響がある
    2-3.確定申告などの事務手続きが煩雑になる
  3. 投資用マンションを2戸以上購入する際の注意点
    3-1.長期的な投資計画を立てる
    3-2.キャッシュフローに着目して物件を選ぶ
  4. まとめ

1.投資用マンションを2戸以上購入するメリット

投資用マンションを2戸以上購入するメリットには、収入の増加やリスク分散が可能なことなどがあります。それぞれ詳しくみて行きましょう。

1-1.家賃収入が増える

投資用マンションを複数所有することで、投資総額が増えて家賃収入の増加が期待できます。

特に一戸ずつ購入する区分マンション投資は比較的に少額であるメリットの反面、1物件あたりの家賃収入は大きくありません。複数所有することで家賃収入の少なさをカバーし、投資効率を高める効果があります。

1-2.空室リスクを分散できる

投資用マンションを2戸以上所有すると、家賃が入ってこない空室リスクを分散することができます。

例えば、1戸しか運用していない場合は、その1戸が空室になると家賃収入が途絶えてしまいます。入居者が入っていない場合でも、ローン返済や賃貸管理費など各種経費の支払は必要となるため、1戸しか運用していない場合は、次の入居者が入ってくるまでの間は、経費の分だけ赤字が拡大し続けることになってしまいます。

一方、2戸以上の投資用マンションを運用していれば、1戸空室が発生しても、他のマンションの収入でカバーすることも可能です。このように複数戸所有することは、空室リスクへの対策として有効な手段となります。

ただし、投資全体のリスク分散という観点で見ると、全体の投資総額が増えているのであれば空室リスクが増大しているケースもあります。

例えば、4,000万円のマンション1戸と2,000万円のマンション2戸を比較した時、2,000万円2戸の方が投資金を2つの物件に分散していることになります。一方、既に2,000万円のマンションを所有しており、これから2,000万円の新たに購入する場合は、全体の投資総額が上昇することで2戸目の購入前よりリスクは高まることになります。

不動産投資全体の投資総額をあらかじめ設定しておき、計画的に規模拡大を進めていくことが重要なポイントとなります。

2.投資用マンションを2戸以上購入するデメリット

複数の投資用マンションを購入するデメリットは、求められる自己資金が増えることや、無計画にローンを利用していくと住宅ローンが利用できなくなることなどです。

2-1.必要な自己資金が多い

投資用マンションを2戸以上購入する時に注意しておきたいポイントは、物件の購入を重ねるほど必要な自己資金も多くなることです。

投資用マンションのローンには、物件の購入価格を全額借入で賄うフルローンという借り方もあります。しかし、フルローンを受けるには物件の審査だけでなく、融資を受ける人の属性評価も重要なポイントとなります。

審査の結果によりますが、原則として物件価格の20%~30%など自己資金の投下を求められるケースが多いと言えるでしょう。また、フルローンを利用できるとしても、手数料などの諸経費は支払いが必要です。投資用マンションの購入にかかる諸経費は、物件価格の10%程度が目安となります。

投資用マンションを2戸以上購入すると、購入するマンションの戸数に応じて必要な資金も増えていくため、あらかじめ資金計画を立てることが重要です。

【関連記事】不動産投資の融資が厳しい時の対策は?フルローンを受けるコツも

2-2.住宅ローンなどプライベートの借入に影響がある

投資用マンションの借入が増えていくと、与信が少なくなり、住宅ローンを利用できなくなることもあります。

住宅ローンの審査では申込者の返済比率も審査の対象です。返済比率とは、収入に対してローンの返済額が占める割合のことを指し、住宅ローン・投資用マンションローン・教育ローンなど、各種ローンの返済を合算して計算されます。

投資用マンションローンの返済額が増えていくと、返済比率が上がって住宅ローンの審査を通過できないこともあるため要注意です。マイホームの購入を視野に入れつつ2戸以上の投資用マンション購入を計画している場合は特に、事前の資金計画が重要です。

【関連記事】不動産投資ローンは住宅ローンにどう影響する?ローンの組み方を比較

2-3.確定申告などの事務手続きが煩雑になる

運用する戸数に関わらず、マンション投資をする場合はその収支について確定申告をする必要があります。2戸以上の投資用マンションを運用する場合は、それぞれのマンションについて収支をまとめる必要に迫られるため、事務手続きが煩雑になる点に要注意です。

サラリーマン投資家の中には、マンション投資の確定申告を自分で行っている方も多いでしょう。しかし、仕事が忙しいなどの理由で時間を取れない場合は、有償で税理士に依頼するのも1つの方法と言えます。なお、税理士に支払う費用も確定申告で経費計上が可能です。

【関連記事】不動産投資の確定申告、税理士に依頼する費用は?メリット・デメリットも

3.投資用マンションを2戸以上購入する際の注意点

投資用マンションの購入を2戸以上重ねていく場合は、計画的に購入を進めていくことや、キャッシュフローが増えるよう物件を選ぶことなどに注意が必要です。

3-1.長期的な投資計画を立てる

投資規模をある程度まで拡大した時点で融資枠を使い切ってしまい、その後の投資規模拡大に行き詰まってしまうケースがあります。

投資規模の拡大に行き詰まる原因は、長期的な計画を立てることなく場当たり的な物件購入を重ねることです。投資規模の拡大を続けるためには、何年か運用した時点で保有している物件を売却して現金を作るなど、計画的な運用が必要になります。

3-2.キャッシュフローに着目して物件を選ぶ

投資用マンションを2戸以上購入していく場合には、各物件のキャッシュフローに着目して物件を選ぶことが重要です。キャッシュフローとは、家賃収入からローン返済を含む各諸経費を差し引いた時の資金の流れのことを指します。

特に、東京23区内に立地する新築投資用マンションは、家賃収入に対して物件価格が高いためにローンの利用額と返済額がかさみ、キャッシュフローがマイナスとなる物件も少なくありません。

キャッシュフローと投資のシミュレーションを重ねて、不動産投資ローンの返済が問題なく行えるか、事前に確認することが大切です。キャッシュフローが厳しい物件には無理に投資をせず、慎重な判断を心がけましょう。

まとめ

投資用マンションの複数購入は、マンション投資のリスク分散やリターンを大きくできるという観点からも有効な投資方法です。

しかし、自己資金の工面やマイホーム購入との兼ね合いなどには注意を要するため、あらかじめ長期的な計画を立てることが重要になります。

物件ごとのキャッシュフローを確認し、ローンの返済が計画的にできるかどうかというポイントに注意しながら、慎重に投資判断をしていきましょう。

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チームは、不動産投資や金融知識が豊富なメンバーが不動産投資の基礎知識からローン融資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」