茨城で不動産投資を始めるメリット・デメリットは?人口や家賃推移を検証

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茨城県は政令指定都市を持たない県では最多の人口数で、都道府県別では11番目の多さです。44の市町村のうち7つの市が10万人超の人口を抱えており、県内の地域によって特色が異なるのも茨城県の特徴です。

そこで今回のコラムでは、この茨城県で不動産投資を始めるメリットとデメリットについて、様々なデータを用いて検証していきます。

目次

  1. 茨城県の不動産投資に関する基本情報
    1-1.茨城県の人口推移
    1-2.茨城県の地価推移
    1-3.茨城県の家賃推移
  2. 茨城県で不動産投資を始めるメリット
    2-1.企業で働いている人が多い
    2-2.収入が多く、支出が少ない世帯が多い
  3. 茨城県で不動産投資を始めるデメリット
    3-1.火災に対する対策が必要になる
    3-2.水道普及率が低い
  4. まとめ

1 茨城県の不動産投資に関する基本情報

茨城県で不動産投資を始めるために覚えておきたいデータを紹介します。この項目では、人口推移と地価推移、家賃推移の3つについて確認しましょう。

1-1 茨城県の人口推移

人口の動向によって賃貸需要の多少を見極めることができるため、人口推移を確認することが重要です。下記の表は、1998年からの茨城県の人口推移を表したものです。

集計年月日 人口総数
1998年10月1日 2,979,979人
2003年10月1日 2,985,395人
2008年10月1日 2,971,001人
2013年10月1日 2,937,282人
2018年10月1日 2,882,943人
2019年10月1日 2,868,041人
2020年10月1日 2,867,009人
2021年10月1日 2,852,105人
2022年5月1日 2,842,043人

※参照:茨城県いばらき統計情報ネットワーク(統計課)「分野別人口」より抜粋

茨城県の人口は1999年に300万人台に到達しましたが、2021年10月1日の時点では2,852,105人となっています。市町村別で2021年中に人口が増加したのは、つくば市(4,736人増)、守谷市(574人増)、つくばみらい市(359人増)などとなっています。

1-2 茨城県の地価推移

不動産投資では、土地価格の推移を把握することは欠かせません。下記は、茨城県が公表している地価公示の住宅地の平均価格について、過去5年間の推移を表にしたものです。

集計年月日 住宅地の平均価格
2018年1月1日 30,900円
2019年1月1日 30,800円
2020年1月1日 30,800円
2021年1月1日 30,800円
2022年1月1日 32,000円

※出典:茨城県「茨城県地価調査・地価公示の結果」より抜粋

地点別に見ると、地価が上昇した上位10地点のうち、10位の神栖以外の1〜9位は、人口が増加したつくばみらい市、つくば市、守谷市のいずれかになっています。

1-3 茨城県の家賃推移

次は、不動産投資に直接関わる家賃の推移を見ていきましょう。下記は、総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」から、関東1都6県の「家賃・間代(1カ月)」「1畳当たりの家賃・間代(1カ月)」を抜粋した表です。

都道府県 家賃・間代(1カ月) 1畳当たりの家賃・間代(1カ月)
茨城県 45,231円 2,426円
栃木県 44,953円 2,395円
群馬県 42,601円 2,318円
埼玉県 59,358円 3,276円
千葉県 57,421円 3,198円
東京都 81,001円 5,128円
神奈川県 68,100円 3,898円
全国平均 55,695円 3,074円

※出典:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」より抜粋

下記の表は、2008年、2013年、2018年の「土地統計調査」から、関東1都6県の「1か月当たり家賃・間代」を抜粋したものです。増減率も記載していますので、家賃水準の推移を確認しておきましょう。

都道府県 2008年 2013年(増減率) 2018年(増減率)
茨城県 44,564円 45,322円(101.7%) 45,231円(99.8%)
栃木県 45,721円 46,604円(101.9%) 44,953円(96.5%)
群馬県 42,245円 42,279円(100.0%) 42,601円(100.8%)
埼玉県 59,268円 58,671円(99.0%) 59,358円(101.2%)
千葉県 57,922円 56,877円(98.2%) 57,421円(101.0%)
東京都 76,703円 77,188円(100.6%) 81,001円(104.9%)
神奈川県 68,068円 67,940円(99.8%) 68,100円(102.3%)

※出典:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査」「平成25年住宅・土地統計調査」「平成20年住宅・土地統計調査」より抜粋

茨城県の2018年における家賃水準は、2008年に比べると1.01倍、2013年に比べると99.8%となっており、10年間で大きな動きはないことが分かります。

2 茨城県で不動産投資を始めるメリット

不動産投資における基本的な情報である人口や地価、家賃の推移を確認したところで、茨城県で不動産投資を始めるメリットを解説します。

2-1 企業で働いている人が多い

総務省統計局の「統計でみる都道府県のすがた2022」によると、茨城県の「従業者300人以上の事業所割合(対民営事業所数)」は0.24%となっています。これは都道府県別で5番目に大きい割合です。

順位 都道府県 従業者300人以上の事業所割合(対民営事業所数)
1位 東京都 0.49%
2位 神奈川県 0.30%
3位 愛知県 0.24%
4位 大阪府 0.26%
5位 茨城県 0.24%

※出典:総務省統計局「統計でみる都道府県のすがた2022」より抜粋

また茨城県の「従業者300人以上の従業者割合(対民営事業所従業者数)」は14.11%となっており、全国で9番目に大きい割合です。これらのことから経営基盤が確立していると考えられる大企業の割合が茨城県では大きく、多くの従業員が継続して働いていると推測できます。

2-2 収入が多く、支出が少ない世帯が多い

前項で「茨城県は従業者300人以上の企業の割合が大きい」と紹介しましたが、関連して茨城県民の収入が高いという傾向もあります。下記は総務省統計局の「統計でみる都道府県のすがた2022」から、茨城県の収入や所得に関する統計を抜粋したものです。

  • (二人以上の世帯のうち勤労者世帯の)世帯主収入(1世帯当たり1カ月)…482.4千円(全国7位)
  • 年間収入(1世帯当たり)…5,956千円(全国8位)
  • 1人当たり県民所得…3,306千円(全国7位)
  • 県内総生産額対前年増加率(平成23年基準)…5.8%(全国1位)
  • 県民所得対前年増加率(平成23年基準)…6.2%(全国2位)
  • 県民総所得(名目)対前年増加率(平成23年基準)…5.6%(全国2位)

また「郵便貯金残高(人口1人当たり)」が157.0万円となっており、全国で8番目の多さです。このように、茨城県では収入や所得に関して、全国的に見ると上位に位置する統計が多くなっています。

これに対して「(二人以上の世帯)消費支出(1世帯当たり1カ月)」は274.5千円となっており、全国の都道府県で27位です。つまり茨城県には収入は多く、支出が少ない世帯が多いと推測できます。

3 茨城県で不動産投資を始めるデメリット

茨城県で不動産投資を始めるメリットを確認したところで、反対にデメリットについても把握しておきましょう。

3-1 火災に対する対策が必要になる

総務省統計局の「統計でみる都道府県のすがた2022」で火災に関する統計のうち、茨城県が都道府県別に10位以内に入っているものを抜粋したのが下記です。

  • 火災のための消防機関出動回数(人口10万人当たり)…123.0回(全国2位)
  • 火災出火件数(人口10万人当たり)…43.7件(全国4位)
  • 建物火災出火件数(人口10万人当たり)…20.1件(全国7位)
  • 火災死傷者数(人口10万人当たり)…6.96人(全国10位)
  • 建物火災損害額(人口1人当たり)…1,635円(全国2位)
  • 建物火災損害額(建物火災1件当たり)…811.7円(全国5位)

不動産投資はアパートやマンションなどの不動産を所有し、入居者に賃貸して家賃収入を得る手法が主なビジネスモデルとなります。火災の被害にあうと大きく資産価値を落としてしまうだけでなく、大きな事故につながる可能性もあり注意しておきたいリスクとなります。

入居者に対する注意喚起のほか、万が一に備えて火災保険に手厚く加入するなどオーナーとして可能な限り対策を行うことが必要です。

3-2 水道普及率が低い

茨城県で不動産投資をする際に注意しておきたいのは、水道普及率の低さです。厚生労働省の「水道の基本統計」の「令和2年度現在給水人口と水道普及率」によると、2020年度末の茨城県の水道普及率は95.1%です。

全国の水道普及率(98.1%)に比べてやや低く、都道府県別では10番目の低さになっています。これは、井戸水への依存志向が残っているからと考えられています。

都道府県 総人口 給水人口 普及率
茨城県 2,845,097人 2,704,418人 95.1%
全国 125,773,794人 123,393,469人 98.1%

※出典:厚生労働省の「水道の基本統計」より抜粋

給水人口には3つの種類があり、茨城県の場合は上水道が2,670,126人、簡易水道が29,466人、専用水道が4,826人となっています。上水道の普及率は93.9%となっており、こちらも全国平均の96.4%を下回っています。

アパートやマンションを建てる場合、敷地内に水道管が通っていないと、水道管の引き込み工事が必要になります。この水道管の長さによって工事費用は高くなるため、他の都道府県で不動産投資を始めるよりも、初期費用が高額になることが考えられます。

茨城県で土地からアパートを建築するなどの不動産投資を検討している際は、水道管の有無を確認することも忘れないようにしましょう。

まとめ

人口が減少している茨城県ですが、世帯収入が高いなど不動産投資にメリットとなる傾向もあります。ただし、火災が多い、水道普及率が低いといった懸念材料も見られました。

不動産投資を検討する場合は、こうした地域特性を的確に把握してから行うようにしましょう。その際、茨城県で実績を築いている不動産会社の協力を受けると、スムーズに進められる可能性があります。

また、不動産投資を始める際は1つの物件タイプやエリアだけでなく、複数の案件を比較しながら自身に合った投資方法を模索していくことが大切です。複数の不動産会社に話を聞きながら、メリット・デメリットやリスクを比較されてみると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。