寄付のメリット・デメリットは?寄付先の選び方や寄付する際の注意点も

コロナをきっかけに寄付に関心を持ち始めたという方も多いのではないでしょうか。ただ、せっかくの貴重なお金ですので、寄付についてしっかりと理解を深めた上で納得のいくお金の使い方をしたいものです。

そこで、本記事では寄付のメリット・デメリット、寄付先の選び方や寄付を行う時の注意点をお伝えしていきます。寄付を検討されていた方、寄付先をどのように選べば良いか悩んでいた方はご参考下さい。

目次

  1. 寄付とは
    1-1.寄付と義援金との違い
    1-2.寄付をする理由と寄付先の選び方
  2. 寄付のメリット・デメリット
    2-1.寄付のメリット
    2-2.寄付のデメリット
  3. NPO法人に寄付を行う際の注意点
  4. ボランティアという選択肢も
  5. まとめ

1.寄付とは

寄付とは、個人や団体に無償で金銭や財産を提供する行為のことを指しています。寄付先には国や地方公共団体を始め、NPO・NGO法人、学校法人・公益財団法人・一般社団法人などの法人、企業や個人などがあります。

日本ファンドレイジング協会が発行する「寄付白書2017」によると、2016年に日本で個人が寄付を行った総額は7,756億円にのぼり、東日本大震災が起きた2011年には10,182億円で、内5,000億円が震災へ寄付されました。

なお、2017年の内閣府による「市民の社会貢献に関する実態調査報告書」においても「寄付をした分野」は「災害救助支援」が53.7%と最も多くなっています。

近年の日本では地震や台風・豪雨などの自然災害に加え、新型コロナ感染症のような予期せぬ災害も起こっています。このような災害後には、寄付を行う方や義援金が増加する傾向があることが分かります。

1-1.寄付と義援金との違い

寄付と義援金は「緊急時の金銭における支援」という視点では同じですが、用途や意味合いが異なります。

寄付による「支援金」はNPO法人といった被災者の支援活動を行う機関・団体に寄付を行い、贈られた金銭や物品は各団体の判断により支援活動のために使用されます。

機関・団体では支援金の使い道や金額を公表しており、自治体への支援金は子育て・教育・地域振興・文化スポーツ振興など使い道を指定できることもあります。

一方、義援金は災害の被害に遭った方に支援やお悔やみの気持ちを込めて贈るお金で、団体を経ずに直接被災者に公平に配分されます。個人の状況や情報を正確に判断して上で配布されるため、団体への支援金よりも届くまで時間がかかる傾向にあります。

災害支援として寄付を行いたい時に「被災者に直接金銭を贈りたい」という方は、自治体の義援金の受付窓口への連絡を検討すると良いでしょう。

支援活動を行っているNPOやボランティア団体に寄付を行いたい方は、団体のホームぺージやチラシなどから活動内容や資金の使い道、信頼できる団体かどうかといった情報を得てから寄付先を選ぶことが大切です。

1-2.寄付をする理由と寄付先の選び方

内閣府の「市民の社会貢献に関する実態調査報告書」によると、寄付を行った方が「寄付をした相手」は「共同募金会(赤い羽根)」が38.4%で最も多く、次いで日本赤十字社、町内会・自治会となっています。

「寄付をした理由」の回答としては「社会の役に立ちたいと思ったから」が1位で59.5%、「町内会・自治会の活動の一環として」が2位の32.9%、次いで「職場の取組の一環として」「自分や家族が関係している活動への支援」となっています。

「寄付時に必要と考える情報」は「寄付先の活動内容」が1位、「寄付により期待される効果」が2位となっています。

生活に身近な寄付先に対して社会貢献を理由として寄付する方が多く、寄付を行う際には、寄付先の団体の活動内容が重要と考える方が多い、ということが伺えます。

寄付先によっては、街角に設置されている募金箱や銀行振り込み、口座からの引き落としなど様々な方法があります。自身にとって負担が少ない寄付方法で寄付先を選ぶというやり方もあります。

また、返礼品が人気のふるさと納税は本来自治体を支援する寄付制度となっています。応援したい自治体がある場合には、ふるさと納税を行うことも検討できるでしょう。

2.寄付のメリット・デメリット

寄付のメリットは、幸福度が上がる可能性や社会的な評価が高くなることがあるという点です。また、一定の要件を満たすことで寄付金控除を受けられる可能性があります。

一方、寄付には「金銭の支出」というデメリットがあります。メリットとデメリットについて、それぞれ見て行きましょう。

2-1.寄付のメリット

寄付のメリットとして、以下の2点が挙げられます。

  • 寄付した一定金額が所得から控除される
  • 資金面から社会貢献ができ、将来的に社会的リターンを享受できる

寄付した一定金額が所得から控除される

国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄付金」を支出した場合には寄付金控除として所得から一定金額の控除を受けることができます。(※参照:国税庁「一定の寄付金を支払ったとき(寄付金控除)」)

特定寄付金となる要件は国や地方公共団体、公益社団法人・公益財団法人などに対する寄付金で、寄付を行った年の「特定寄付金の額の合計額」又は「総所得金額等の40%相当額」のうち低い金額から2000円を差し引いた金額が寄付金の控除額となります。

【関連記事】寄付金控除となる対象団体は?金額の上限や申請手順も解説

資金面から社会貢献ができ、将来的に社会的リターンを享受できる

寄付は投資などのように経済的なリターンを得られる手段ではありませんが、寄付によってNPOなどの非営利団体が活動を広げたり日々の活動・政策提言を行うことで社会課題が解決され、結果として社会的なリターンを享受することができます。

2-2.寄付のデメリット

次に、寄付のデメリットについてもそれぞれ見て行きましょう。

  • 金銭的な支出が発生する
  • 寄付金の用途が不透明なケースがある

金銭的な支出が発生する

先の内閣府の調査でも「経済的な余裕がないこと」が「寄付の妨げとなる要因」の第1位となっています。寄付は自身の生活に無理のない範囲で行い、余裕資金で行うことが大切です。

なお、確定申告によって所得税を減額ができる可能性がありますが、寄付は出資の代替えとして資産や配当などのリターンを得る手段ではないため、出資した寄付金以上の税控除の効果はありません。

寄付は社会への長期投資ととらえて、余裕資金のなかで継続的に行うことが重要となります。

寄付金の用途が不透明なケースがある

インターネットを介して気軽に寄付が可能になった反面、SNSなどで運用実態が不透明な寄付金募集が行われることもあります。寄付を行う場合は、適切に資金を必要とする人へ届くよう、寄付先の団体について確認することが大切です。

また、内閣府の調査でも寄付先のNPO法人や団体などに不信感を感じる方の割合が31.3%に上ります。寄付を行う場合には、寄付先の活動状況や過去の実績、寄付金の使い道をよく調べた上で行いましょう。

3.NPO法人に寄付を行う際の注意点

NPO法人に寄付を行う場合、寄付先としてまずは「認定NPO法人」を選ぶことを検討してみましょう。

NPO(非営利活動法人)には内閣府が定めた認定制度が存在し、事業活動の内容が適正であること、事業活動において、共益的な活動の占める割合が50%未満であることなどが認定基準となっています。

「情報公開を適切に行っていること」「法令違反、不正の行為、公益に反する事実等がないこと」なども要件となるため、認定NPO法人は適正に寄付金を使う可能性が高いと言えます。加えて、認定NPO法人に行った寄付は寄付金控除の対象となります。

4.ボランティアやプロボノという選択肢も

「金銭を寄付する余裕がない」「直接困っている人を助けたい」という方は、ボランティアやプロボノ活動を通して社会貢献・慈善活動を行う事ができます。

JICA(青年海外協力隊)のように開発途上国へ赴き現地の問題解決を手助けするというグローバルなものから、近所のごみ拾いを行う、支援活動に参加する、NPOのブランディングや資金調達をサポートするといったものまでさまざまな活動があります。

自身の興味がある分野・応援したい団体などから選び、参加を検討してみましょう。

まとめ

寄付は金銭や物品を無償で提供することで手元から資金がなくなってしまいますが、寄付により幸福感が高まる可能性があり、特定団体への寄付は寄付金控除が受けられるというメリットがあります。

一方、寄付からは金銭的なリターンは得られないため、余裕資金の中から生活に無理のない範囲で行う必要があることや、寄付先の団体についても慎重に調査する必要がある点には注意が必要と言えるでしょう。

なお、「金銭の余裕は無いが社会貢献をしたい」という方は、ボランティアや物品の寄付という選択肢もあります。自身が貢献できる範囲で、検討してみると良いでしょう

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田中 あさみ

田中 あさみ

経済学部在学中に2級FP技能士(AFP)の資格を取得。ライターとして不動産投資を含む投資や年金・保険・税金等の記事を執筆しています。医療系の勤務経験がありますので、医療×金融・投資も強みです。HEDGE GUIDEでは不動産投資を始め、投資分野等を分かりやすくお伝えできるよう日々努めてまいります。