株式会社メルカリと公益財団法人日本財団は3月29日、両者の持つアセット(資産)を通じた寄付の仕組みを構築・推進する業務提携について合意したと発表した。メルカリはフリマアプリ「メルカリ」で月間利用者数1800万人を超える顧客基盤を持つ一方、循環型社会の実現に取り組んでおり、日本財団は60年近く社会課題解決に取り組んできた知見・ネットワークを持つ。これらを掛け合わせることで「日本における寄付文化の醸成に寄与し、社会・環境課題の解決に貢献していく」としている。
業務提携の概要は①モノの売り買いが寄付になる仕組みの構築・推進②オフラインの場を活用した寄付促進プログラムの開発③災害発生時に迅速に寄付できる仕組みの開発。モノの売り買いが寄付になる仕組みの構築・推進では、メルカリ上での取引が寄付に繋がるキャンペーン、スキームなどの企画・開発検討を行う。オフラインの場を活用した寄付促進プログラムの開発は、ワークショップ「メルカリ教室」やオフライン店舗の「メルカリステーション」を活用した寄付促進。災害発生時にはメルカリの利用者が被災地支援活動に寄付できる特設ウェブページの開設などを行っていく。7月以降、順次実施の予定。
近年、個人の寄付推計総額は7年間で約1.4倍に増加し、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけに若者の間でも社会課題解決に向けた寄付へのニーズが高まっている。メルカリは年間流通総額6200億円を超えており、これを基盤に新型コロナウイルス感染症に係る支援策に取り組む9団体へ総額約4700万円を寄付したり、「メルカリ寄付」機能の寄付先を自治体や日本財団を含む慈善団体へ拡大したりするなどの支援活動を行ってきた。
日本財団は、1962年の創立以来、ボートレースの収益金の一部や寄付金を財源として、国内外の幅広い分野で社会・環境課題解決に取り組んでおり、19年度は20億円を超える寄付をもとに社会課題解決事業を実施・支援している。フリマアプリと公益財団法人が提携し、これらを掛け合わせることで「誰もが気軽に社会貢献できる環境の実現」を目指すとしている。日本における寄付文化の醸成に寄与し、社会・環境課題の解決に貢献することを目指す。
HEDGE GUIDE 編集部 寄付チーム
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