不動産投資は、銀行などの金融機関の融資を利用してスタートする方が多い投資方法です。金融機関の融資審査では、年齢や年収だけでなく職業や勤務先の情報も審査対象となり、融資額や融資条件に大きく影響します。
医師は平均給与が高水準である職業の一つで、金融機関からの融資審査においても高い評価を受けやすい特徴があります。融資審査で高い評価を受けやすい点は大きなメリットとなりますが、注意しておきたいポイントやデメリット・リスクもあります。
本記事では、医師が不動産投資を始めるメリットやリスク、注意点について解説します。実際に医師で不動産投資を始めた方の体験談・口コミもご紹介するので、ご参考下さい。
目次
- 不動産投資の仕組み
- 医師が不動産投資を始めるメリット
2-1.運用は管理会社へ委託でき、本業への支障が少ない
2-2.融資条件で優遇され、高いキャッシュフローを得やすい
2-3.高属性のため、拡大戦略の幅が広い - 医師が不動産投資を始めるデメリットやリスク・注意点
3-1.1社だけでなく、複数の不動産投資会社を比較する
3-2.不動産投資の基礎知識や流れについて理解しておく
3-3.不動産投資ローンの借入をしすぎない - 不動産投資を始めた医師の体験談・口コミ
4-1.投資用不動産に興味を持ったきっかけは?
4-2.投資用不動産を購入するにあたっての障壁は?
4-3.実際に話を聞いて、不動産投資に対する印象は変わった? - まとめ
1.不動産投資の仕組み
不動産投資は、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けて物件を購入し、物件を賃貸に出すことで賃料収入を得る投資方法です。1棟マンションやアパートなど大きなものから、マンション1室を貸し出す区分マンション投資や、一軒家を貸し出す戸建投資など様々な物件が対象となります。
金融機関から融資を受けて購入すると、毎月ローンの返済をする必要があります。この返済金を家賃収入で支払い、長期間運用することでローンの残債が減っていきます。こうして、徐々に不動産を自身の純資産へと変換しつつ、手残り金を獲得していくのが不動産投資の主な流れとなります。
不動産投資では、金融機関からの属性評価が高いほど良い条件での借入が可能で、融資年数や融資額、金利などの様々な条件が優遇される傾向があります。平均給与の高い医師は属性評価が高く、他の職業と比較しても融資審査でのアドバンテージがあると言えます。
2.医師が不動産投資を始めるメリット
前述したように、医師は金融機関の融資審査で高い評価を受けやすい職業の一つです。不動産投資を始めることのメリットを詳しく見て行きましょう。
2-1.運用は管理会社へ委託でき、本業への支障が少ない
不動産投資は物件購入後の運用を管理会社に委託することができるため、他の投資と比較して手間のかからない資産運用方法の一つです。医師としての職務に大きな支障をきたさないことは、大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、物件の売却戦略や賃料の見直しなど、不動産オーナーが自ら投資判断しなければならない場面があります。管理会社へ任せっきりの運用とならないよう、運用状況の報告を受けたり、定期的なチェックを行うことが重要です。
2-2.融資条件で優遇され、高いキャッシュフローを得やすい
不動産投資で重要なポイントの一つにキャッシュフローという指標があります。キャッシュフローとは資金の流れのことで、不動産投資では、得られる収入から支出を引いて手元に残る資金(もしくは流出する資金)の流れを指しています。
キャッシュフローの数値が良いと毎月の手残り金が増え、投資効率が高いことを表しています。突発的なトラブルによる損害金や、空室率が長くなってしまった時の損失を手残り金でカバーすることにも繋がり、「キャッシュフローを良好に保つ」ということは、不動産投資の基本的な戦略の一つとなります。
医師は高条件で不動産投資ローンを受けやすく、融資年数を長く設定できたり、貸付金利が低くなることがあります。融資年数が長くなると毎月の返済金が減り、金利が低くなると返済総額が減るため、毎月のキャッシュフローも良化していきます。
2-3.高属性のため、拡大戦略の幅が広い
不動産投資は1棟や1戸だけの物件を所有していると、エリア単位の環境変化の影響を受けやすく、リスクが高まる特徴があります。対象物件のエリアで人口減少が起きたり、災害による大きな被害が起きた場合、1つの物件だけを所有しているとその他の物件でカバーすることができないためです。
このような不動産投資特有のリスクに対し、複数の物件を所有する分散投資は有効な対策の一つとなります。複数所有することで、災害や人口減少などエリアのリスクを分散し、空室が出た際にも他の物件の家賃収入でカバーできる可能性があります。
医師は金融機関から高い評価を受けやすく、高属性であることを活かして比較的容易に複数物件の所有を検討することが可能です。規模拡大による分散投資の戦略の幅が広いことは、高属性である医師のメリットと言えます。
ただし、複数の不動産を所有すると投資総額が増え、借入総額も増額していきます。運用資金が増えることにより全体的なリスクも増すため、規模拡大をする際は返済比率を再確認したり、エリアや物件選びを慎重に検討することが大切です。
3.医師が不動産投資を始めるデメリットやリスク・注意点
ここまで医師が不動産投資を始めるメリットについて見てきました。次に、投資を始める前に確認しておきたい注意点やリスクについても見て行きましょう。
3-1.1社だけでなく、複数の不動産投資会社を比較する
これから不動産投資を始めるのであれば、1社だけでなく複数の不動産投資会社へ問い合わせることを検討してみましょう。不動産投資会社の中には、投資家の利益よりも自社の売上を優先している悪徳業者が紛れていることがあるためです。
不動産投資をこれから始める初心者の方にとって、不動産のプロである不動産投資会社の言う事が正しいことかどうか、判断することは非常に難しいことと言えます。そのため、複数の不動産投資会社の話を聞き、それぞれの内容を比較することが大切です。
複数の不動産投資会社とつながりを持つことで、1社の案内に疑問点や不安点があれば、他の不動産投資会社に相談することも可能です。各社で取り扱う物件の特徴も異なるため、自身の投資目的と照らし合わせながら比較検討してみましょう。
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3-2.不動産投資の基礎知識や流れについて理解しておく
購入した投資用不動産の運用や管理は管理会社へ委託することが可能ですが、自身でも不動産投資の基礎知識や流れについて理解しておくことが大切です。
不動産投資は1つの投資案件に対して数千万円~数億円の規模を持つ投資方法であり、元本を毀損するリスクがあります。このようなリスクに対して最終的な投資判断を下すのは不動産オーナーであるため、自身でも知識を蓄えておくことが重要となります。
不動産投資の基礎知識や流れについて勉強を進めるのであれば、書籍の購入や不動産投資会社が開催する不動産投資セミナーへの参加を検討してみましょう。2021年3月時点、コロナウイルスの影響により無料の不動産投資オンラインセミナーも開催されており、PCやスマートフォンで手軽に参加可能となっています。
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3-3.不動産投資ローンの借入をしすぎない
医師は金融機関からの属性評価が高く、不動産投資ローンで多額の借入ができる可能性が高い職業です。しかし、借入が増えることで不動産投資の運用総額も増加し、リターンだけでなくリスクも大きくなっていきます。
5,000万円と1億円の運用を比較した場合、運用利益率が1%変わると50万円と100万円の違いとなります。投資規模が拡大すると大きな収益を上げられる可能性も増える反面、損失が出た場合のスピードも早まるため注意が必要です。
不動産投資会社の中には、自社の利益を優先してやや強引に規模拡大を促すケースがあります。自身の投資目的を再確認しつつ、どの程度の規模拡大を行うのか戦略をたて、いたずらに借入額を増やさないように注意しておきましょう。
4.不動産投資を始めた医師の体験談・口コミ
次に、医師で不動産投資を始めた方の体験談や口コミを見て行きましょう。以下は、東証プライム上場グループの不動産投資会社「プロパティエージェント」で実際に投資マンションを購入された医師の体験談・口コミを一部抜粋したものです。
投資用不動産に興味を持ったきっかけは?
「リスクを抑えながら、大きくお金を動かせる投資と感じた」
私は現在31歳ですが、遡ると大学生の頃から興味はありました。そもそもお金全般に関心を持っていて、20歳のときにはファイナンシャルプランナーの資格を独学で取得しているんですよ。なかでも不動産投資は以前から取り組みたいと考えていました。加えて言うと、これまでFXなどにも挑戦したんですが、思うような結果を出せず……。局所的に利益を得られることはありましたが、トータルの収益では負けてしまったんです。なので、リスクは最小限に抑えながら、けれども大きくお金を動かせる投資として、不動産投資に目をつけました。(医師・30代・男性)
「周囲の先輩や友人の影響を受けた」
直接のきっかけは、周りの先輩や友人がやっていることを知って、自分も始めてみようと思ったことでした。とはいえ昔から今の働き方に疑問を持っていたので、それを変える方法のひとつとして、何か投資をしてみたいという気持ちはもともとありました。ある程度の年収を維持するためには、土日に別の病院でも働く必要があって、自分が手術をした患者さんを常に見ていられない状況があります。患者さんに対して申し訳ないし、ずっとこの生活を続けたくないと感じていたんですね。当時は強く意識していませんでしたが、これが根本的な理由かもしれません。(医師・30代・男性)
投資用不動産を購入するにあたっての障壁は?
「借金をする点が大きな懸念材料となり、妻に少し反対された」
正直、あまり心配事はなかったです。以前から不動産投資に関心を持って勉強していて、ローリスクローリターンという特性も理解していたので、それが大きかったのかなと思います。強いて言えば、妻には一瞬だけ反対されましたね。やはり借金をする点が、大きな懸念材料になってしまって。ただ、口頭でしっかりと説明したことと、わずかながらも月々の収支が黒字になっているので、納得してくれました。新型コロナウイルスの影響も、住まいに関してはそこまで発生しないと思っていたので、障壁にはならなかったです。(医師・30代・男性)
実際に話を聞いて、不動産投資に対する印象は変わった?
「会ってみて、不動産会社へのイメージが良い意味で変わった」
もともと不動産会社の人って、ちょっとヤンチャというか、ゴリゴリの体育会系タイプが多い印象で。正直なところ、業界全体に対するイメージは悪かったです。実際にお会いする前に、別の会社とコンタクトを取ったり、人づてに不動産会社の営業マンと話したりしたこともあるんですが、中には敬語すら怪しい人もいましたから。プロパティエージェントの営業担当の1人は若い女性の方でしたし、もう1人の方も必要な情報をしっかりと説明してくださります。不動産会社へのイメージが良い意味で変わったと思います。(医師・30代・男性)
プロパティエージェント
プロパティエージェントは、東京23区・横浜エリアに集中したマンション開発・販売により入居率99.59%(2024年1月末時点)の実績を有する東証プライム上場グループ企業です。扱う物件は新築マンションと中古マンションのハイブリッドとなっています。
提携金融機関も10社以上と充実しており、物件の担保力の高さからフルローンでの融資実績が非常に豊富です。賃貸管理や確定申告サポートなどアフターフォローも充実しています。2018年に行われた投資用マンションオーナー3,000人に対して行われた調査では、3年連続で顧客満足度・第1位(アイ・エヌ・ジー・ドットコム 調べ)を獲得しています。
まとめ
医師は平均給与が高水準である職業の一つで、金融機関からの融資審査においても高い評価を受けやすく、不動産投資を検討しやすいメリットがあります。一方、自身でも不動産投資の基礎知識や流れの理解を進め、借入を増やしすぎないようにするなど、メリットだけでなく注意しておきたいポイントもあります。
すでに不動産投資を始めている医師の方のインタビューでも、不動産投資への理解を深めるよう努めていたり、複数社の印象を比較している方が目立ちました。後悔の無い不動産投資となるよう、自身の投資目的を再確認するなど、慎重な投資を検討してみましょう。
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