ボーナスで投資を始める時のおすすめは?初心者向け商品・サービスと制度は

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まとまったお金が手元に入るボーナスは、投資を始めるのに適した資金の一つです。しかし、初めて投資にチャレンジする方は、「どのような金融商品に投資したらいいか」「どのくらいの金額で投資したらいいか」「投資にはどんなリスクがあるのか」等、疑問に感じることもあるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、投資の基本、ボーナスでの投資に適した金融商品、税制優遇制度について詳しくご紹介します。ボーナスの使い道を決めていない方、投資に関心のある方は参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の企業・商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. ボーナスで投資を始める方法とは
    1-1.ボーナスは何に使われている?
    1-2.投資のリスクを知る
    1-3.税制優遇制度を利用する
  2. ボーナスで投資を始めるのに適した金融商品
    2-1.投資信託
    2-2.ロボアドバイザー
  3. ボーナスで投資を始める際の注意点
    3-1.リスクの把握と管理
    3-2.長期・継続的な投資を心掛ける
  4. まとめ

1 ボーナスで投資を始める方法とは

ボーナスで投資を始める際は、投資の基本や税制優遇制度などを事前に理解しておくことが重要です。まずは、ボーナスで投資を始める前に基本的な知識などを確認しておきましょう。

1-1 ボーナスは何に使われている?

ボーナスは毎月定期的にもらっている給与とは別に支給される一時金です。賞与や特別手当などと呼ばれることもあり、業績などに応じて給与の数か月分が夏と冬の年2回支給されるケースが一般的です。

2021年9月29日〜30日にかけて3千人を対象に実施されたボーナスの使途に関する意識調査では、1位の貯金・預金(37.8%)が、2位以降を大きく引き離す結果となっており、依然として消費よりも貯蓄の傾向が根強く出ています。

また、2位の食品・外食や3位の旅行、5位の衣服のようにまとまったお金が入ることで普段のご褒美などとしてモノを買ったり、サービスを利用したりするほか、普段の足りない生活費を補填するためにも使われています。

順位 ボーナスの使途 割合
1位 貯金・預金 37.8%
2位 食品・外食 13.5%
3位 旅行(日帰りも含む) 8.9%
4位 財形貯蓄 3.7%
5位 衣服 3.4%
6位 ローンや借入の返済 2.6%
7位 投資信託 2.4%

(参照:ロイヤリティマーケティング2021年10月26日プレスリリース

一方、7位は投資信託の購入です。老後に向けての資産形成やコロナ禍で社会・ライフスタイルに大きな変化があったことなどにより、投資への関心が高まっています。

そのため、ボーナスを預金や財形貯蓄にあてるのではなく、投資信託や株式投資などの投資で資産形成を図る考え方も浸透しつつあり、まとまったお金が手元に入るボーナス期は、投資を始めるのに適したタイミングの一つとなっています。

1-2 投資のリスクを知る

ボーナスで投資を始める際には、投資対象の特徴を押さえることが重要です。特に、投資では預貯金などと異なり、元手が目減りする元本毀損リスクがある商品が一般的なため、生活資金と投資資金を明確に区別し、当面の生活資金として使う予定のない余剰資金で運用することが大切になります。

また、「どのような目的で」「いつまでに」「いくらを目指す」という目的と期間、目標金額を明確に定めることで、株式投資や投資信託などの具体的な方法をリストアップできるようになります。その中からリスクを許容できる商品を選択し、運用する期間と金額を決めれば、無理のない範囲で継続的な投資が可能となります。

1-3 税制優遇制度を利用する

投資を始める際、税制優遇制度についても理解しておくことが重要です。例えば、国内株や投資信託を運用する場合、売却益と配当金に対してそれぞれ20.315%の税金が課されます。

しかし、以下の制度を利用すれば、これらの税金が非課税になるため、老後資産の形成など長期間の運用の助けとなるでしょう。

制度名 運用商品 制度内容
つみたてNISA 長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託 年間40万円までの非課税枠内の投資で発生した利益や分配金が非課税となる制度で、最大20年間非課税での保有が可能。
一般NISA 上場株式、ETF、公募株式投信、REIT(不動産投資信託)など 年間120万円までの非課税枠内の投資で発生した売却益や配当金などが非課税となる制度で、最大5年間非課税での保有が可能。
iDeCo 投資信託や元本確保型の定期預金、保険など 運用益が非課税となる任意加入の私的年金制度で、掛金を払うときは所得控除、年金としての受取時は公的年金等控除も利用可能。

つみたてNISAは、投資信託での少額・長期の積立に利用可能な非課税制度です。一般NISAは、株式などの投資が5年間非課税となる比較的短期向けの商品ですが、つみたてNISAと一般NISAは併用することができないので、利用する際はどちらか一つを選択しなければなりません。

なお、iDeCoは運用益が非課税になるだけでなく、掛金の支払や年金の受取でも税制優遇を受けられますが、年金制度のため原則として60歳まで運用した資産を引き出すことができない点に留意しておきましょう。

2 ボーナスで投資を始めるのに適した金融商品

ボーナスはまとまったお金が手元に入るので、様々な金融商品を取引できる一方、元本を失うリスクにも注意を払わなければなりません。以下では、投資初心者の方でも始めやすい金融商品の種類と取引可能な証券会社やサービスをご紹介します。

2-1 投資信託

投資信託は、プロの投資家である運用会社が投資家から資金を集めて運用してくれる金融商品です。集めた資金を国内外の株式や債券など様々な金融商品に分散投資し、運用によって得られた利益は資金を出した投資家に分配されます。

投資信託のメリットは、投資のプロに運用を任せられる点です。個人投資家では取引が容易でない海外金融商品なども含めて、様々な金融商品への分散投資が可能になるほか、銘柄によって異なりますが、必要最低資金も1万円程度と少額から購入可能です。

一方、株式投資と比べて運用コストがやや高めになる点はデメリットです。購入時手数料を無料としている証券会社は多いものの、プロの運用会社に投資を任せる手数料である信託報酬は、高利回りを目指すアクティブ型の銘柄などで2%を超える場合もあります。ただし、長期運用を想定したインデックス型投資信託などでは信託報酬0.1%を切る銘柄も多くあります。

投資信託の運用コストを抑えるには、購入手数料無料で、信託報酬の安い銘柄選びが重要になります。以下は、投資信託の取扱本数が豊富で、運用コストの安いファンドも多い証券会社の特徴をまとめた表です。

証券会社 取扱銘柄数 特徴
SBI証券 2,696本 ネット証券でも顧客基盤・取扱銘柄数はトップクラスです。TポイントやPontaポイントでのポイント投資が可能です。
楽天証券 2,658本 楽天グループのネット証券大手で取扱銘柄数はSBI証券と並んでトップクラスです。楽天ポイントによるポイント投資が可能です。
松井証券 1,612本 SBI証券や楽天証券には劣るものの、取扱本数は豊富です。投資信託に特化した無料のロボアドバイザー「投信工房」も利用可能です。
auカブコム証券 1,566本 松井証券と並んで取扱数が豊富で、Pontaポイントでのポイント投資が可能です。
マネックス証券 1,248本 上記4社より取扱銘柄数はやや劣るものの、独自の評価で厳選したセレクトファンドなどが高評価です。

ネット証券は、安価な手数料と使いやすさが大きな強みです。特に上記5社は、投資信託の購入手数料がほぼ全て無料で、月々100円からの投信積立で少額からの投資も可能です。取扱銘柄数も豊富なので、信託報酬など運用コストの安い銘柄を探せる金融機関となっています。

また、各社とも一般NISAやつみたてNISAを利用した投資が可能となっており、非課税制度を活用しながら投資信託を取引することができます。

2-2 ロボアドバイザー

ロボアドバイザーは、資産運用のアドバイスや、投資家に代わって運用も行ってくれるサービスです。最新のアルゴリズムに基づいて過去に蓄積した運用実績や投資手法などをデータ化し、投資家ごとにリスクに応じた資産の配分(ポートフォリオ)を提案してくれるのが特徴です。

ロボアドバイザーの種類には、各投資家の許容リスクなどを診断し、最適なポートフォリオを提案してくれる「助言型」、提案だけでなく実際の運用まで行ってくれる「投資一任型」があります。

ロボアドバイザーのメリットは、簡単な質問に答えるだけで投資家に合った最適な資産配分を提案してくれる点です。投資経験の無い方でもアドバイスを参考にすれば自分に最適な商品を選びやすく、最低投資金額は1万円または10万円で設定しているサービスが多いため、少額から始められます。

一方、デメリットは投資信託と同様に運用コストがかかる点です。助言型のロボアドバイザーは無料で利用できるサービスもありますが、投資一任型のロボアドバイザーは運用資産の1%前後(年率)の手数料が相場となっています。

以下は、口座開設数や預かり資産高の多いロボアドバイザーの提供会社です。最低投資金額や投資対象、運用コストなどを確認してみましょう。

サービス名 最低投資金額 特徴
ウェルスナビ 10万円 米国に上場しているETFを通じて国内外の株式や債券、金などに投資する投資一任型ロボアドバイザーで、一般NISAも利用可能です。運用資産が3千万円以内の手数料は預かり資産の1.1%(現金部分を除く、年率・税込)で、別途0.1%前後のETF保有コストが発生します。
楽ラップ 1万円 楽天証券運営の、投資信託を通じて国内外の株式や債券に投資する投資一任型ロボアドバイザーです。手数料は2つのコースから選択可能で、固定報酬型は0.715%、成功報酬併用型は0.605%+運用益の5.5%です。
THEO+docomo 1万円 海外ETFを通じて国外の株や債券、金などに投資する投資一任型ロボアドバイザーです。運用資産3千万円以内の手数料は0.715~1.1%です。
投信工房 1万円 松井証券が取り扱っている投資信託を対象とした助言型ロボアドバイザーです。サービスの利用は無料で、投資信託の保有コストのみで運用できますが、提案されたポートフォリオに従って投資信託の売買などが必要です。一般NISAとつみたてNISAが利用可能です。

3 ボーナスで投資を始める際の注意点

ボーナスで投資を始める際は以下のポイントにも注意点しましょう。

3-1 リスクの把握と管理

金融商品は、基本的に元本毀損リスクがあるので、損失が発生した場合でも普段の生活などに支障を及ぼさない範囲で投資することが大切です。

上記の投資信託やロボアドバイザーは、すでに分散投資されている銘柄を一つ購入することで、投資未経験者の方でもリスク管理しやすい金融商品となっています。

一方、株取引やFXなどは短期的に大きな利益を見込めますが、損失も拡大しやすいのが特徴です。そのため、初心者の方は、株式投資なら1株から購入できる単元未満株取引から始めたり、FXなら低レバレッジで始めたりするなどのリスク管理が求められます。

投資に本格的に取り組むには、ある程度の投資知識と経験が必要になってくるので、初心者の方は低リスク・少額投資の金融商品から挑戦するのが無難です。

3-2 長期・継続的な投資を心掛ける

投資は短期間で大きな利益を得ようとするとリスクが高くなるため、長期運用に適した商品選びが大切です。また、市況の変化などによってリスク管理をしていても損失が発生する可能性はあるため、1回で大きな金額を投資するのではなく、少額からでも継続的に投資する方法が運用成果に繋がりやすくなります。

投資信託やロボアドバイザーは短期間で大きな利益を出すことは難しい商品ですが、分散投資などによってリスク管理をしながら長期・継続的な投資が可能な商品です。さらに、毎月積立など定期的に購入することで、平均購入価格を下げる効果も期待できます。

まとめ

ボーナスで投資を始める際は、各金融商品の特徴やリスクを押さえることが重要なほか、税制優遇制度なども理解しておくことで効率的な投資も可能となります。

各銘柄でリスクや運用する金融商品は異なるため、購入する前に商品の特徴が詳しく記載された目論見書等をしっかり確認し、検討してみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 投資信託チーム

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