マンション売却で無料査定を受ける方法は?査定前の注意点や準備も

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マンションの売却を決めたら、不動産会社に査定を依頼してマンションのおおよその売却価格を調べる必要があります。しかし、どの会社へ査定依頼をすればいいのか、査定を受ける際にはどのような準備をしたらいいのか、特に初めての方は分からないことが多いものです。

そこで今回のコラムでは、マンション売却における無料査定に関して、準備の仕方や注意点なども含めて紹介します。

目次

  1. マンションの無料査定とは?
  2. マンションの無料査定を受ける流れ
  3. マンションの無料査定を受ける前の準備
    3-1.簡易査定の際に事前に準備するもの
    3-2.訪問査定の際に事前に準備するもの
  4. マンションの訪問査定でのチェックポイント
  5. マンションの無料査定を受ける際の注意点
    5-1.査定を依頼する不動産会社の数
    5-2.部屋が狭く見えないように整理整頓をする
    5-3.担当者が見ているのは室内だけではない
    5-4.訪問査定当日はスケジュールに余裕を
  6. まとめ

1 マンションの無料査定とは?

マンション査定とは、マンションの状態を確認してもらい、不動産市場ではどれくらいの売却価格なのか調べてもらうことです。査定額を元に市場で売り出す価格を決めるので、価格を設定する上でも、売却を依頼する不動産会社を選ぶ上でも、査定は重要なポイントとなります。

マンション査定を不動産会社へ依頼すると無料で行ってくれます。査定方法には大きく分けて2つの方法があるので、違いを下記で確認してみましょう。

簡易査定

マンションのあるエリアの過去の取引事例や築年数、間取り、交通アクセスなどから査定価格を出す方法です。マンションの情報だけで価格をつけるため、机上査定ともいわれます。

訪問査定

マンションを訪れて、実際の状態などを確認して査定価格を出す方法です。日差しや眺望、室内の状態、共用部分の状態、周辺環境などが分かるため、机上査定で算出した査定額を補正する査定方法となります。

訪問査定は不動産会社の担当者が自宅に来るため、手間がかかってしまう点がデメリットですが、後にマンションの欠陥が見つかってしまうようなトラブルを避けることができるメリットがあります、机上査定だけではなく、訪問査定を受けてから売却活動を行ってくれる不動産会社を探すことも検討してみましょう。

2 マンションの無料査定を受ける流れ

無料査定を受けるには不動産会社に依頼しますが、どのような流れになるのか、不動産会社を選ぶところから不動産市場で販売が開始されるまでの全体像を紹介します。

  1. 査定をしてもらう不動産会社を探す
  2. 複数の不動産会社へ簡易査定を依頼する
  3. 提示された査定結果を比較する
  4. 不動産会社を選び、訪問査定を依頼する
  5. 担当者が訪れ、訪問査定を行う
  6. 訪問査定による結果が届く
  7. 売却活動を行ってもらう不動産会社を選ぶ
  8. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  9. 販売価格など売却活動に関わる条件を打ち合わせる
  10. 不動産市場での販売が開始される

マンション査定を依頼するポイントは複数の不動産会社へ査定を依頼することです。1社だけでは、査定価格や査定の根拠が本当に適切なものであるのかの判断が難しくなるため、複数社へ査定を依頼しそれぞれを比較するようにしましょう。

また、複数の不動産会社に査定価格を提出してもらうと、販売価格の相場がより把握しやすくなり市場で売り出す際の価格や実際の売買価格を判断しやすくなります。

複数の不動産会社に査定を依頼するのに役立つのが、物件情報を一度登録するだけで提携会社へ査定依頼がかけられる「不動産一括査定サイト」です。下記の表に、悪徳業者の排除を積極的に行う国内大手5社の不動産一括査定サイトをまとめましたので、参考にしてください。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
SUUMO(スーモ)不動産売却[PR] 株式会社リクルート 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。
すまいValue[PR] 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国875店舗。利用者の95.5%が「安心感がある」と回答
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リガイド(RE-Guide)[PR] 株式会社ウェイブダッシュ 17年目の老舗サイト。登録会社数900社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
HOME4U[PR] 株式会社NTTデータ スマートソーシング 全国2100社から6社まで依頼可能。独自審査で悪徳会社を排除

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3 マンションの無料査定を受ける前の準備

査定を受けるには、事前に用意しておくものがあります。簡易査定を受ける際と訪問査定を受ける際の2つに分けて紹介します。

3-1 簡易査定の際に事前に準備するもの

簡易査定はマンションの情報だけで査定をしますので、必要なのは下記の通りです。

  • 所在地
  • 階数
  • 間取り
  • 専有面積
  • バルコニー面積
  • 築年数
  • 修繕積立金
  • 修繕履歴

上記の資料の他に、固定資産税の評価証明書(もしくは課税明細)や、登記簿謄本などがあれば合わせて準備しておきましょう。なお、最低でも所在地情報と間取りの情報があれば、すべて揃えていなくともおおよその査定は可能となります。

3-2 訪問査定の際に事前に準備するもの

担当者が実際にマンションを訪れて、状態を確認するのが訪問査定です。上記の情報に加えて、下記の書類や情報を用意しておきましょう。

  • 身分証明書
  • 登記済権利書または登記識別情報
  • 固定資産税納税通知書
  • 間取り図
  • 購入時のパンフレット
  • 購入時の売買契約書・重要事項説明書
  • バルコニー面積
  • マンション管理規約・使用規則

査定を行う不動産会社によって必要な書類が異なることがありますので、訪問査定を依頼する際に確認しておきましょう。

4 マンションの訪問査定でのチェックポイント

訪問査定の当日になったら、不動産会社の担当者が訪れて査定を行います。築年数などマンションに関する情報はすでに伝えていますので、訪問査定では下記のような部分をチェックして状態を確認します。

  • 室内の欠陥
  • 室内の仕様・設備
  • 室内の劣化具合
  • 室内の広さ
  • 室内の動線
  • 室内の使いやすさ
  • 日当たり
  • 外観の状態
  • 周辺の環境
  • セキュリティ
  • 共用部分の状態

部屋の広さや部屋数などにもよりますが、1時間~2時間程度が目安です。売却活動でプラスになるようなアピールポイントがあれば伝えておきましょう。

主に、下記のようなことはプラスになることがあります。

箇所 内容
設備・仕様 ・エアコンや給湯器などの設備の交換時期
・常設の食器洗い洗浄機がついている
・収納スペースが広くて使いやすい
・屋外にある専用の物置を使うことができる
室内の状態・様子 ・室内に死角がない
・眺望がいい
共用部分 ・清掃が丁寧に行われている
・管理組合の雰囲気が良い

資料などでは分からない、意見や感想を伝えることが大切です。価格には反映されないこともありますが、買主を見つける際に役立つこともあるため、

5 マンションの無料査定を受ける際の注意点

最後にマンションの無料査定を受ける際に注意してほしいポイントをまとめました。ぜひ参考にしてください。

5-1 査定を依頼する不動産会社の数

不動産会社へ簡易査定・訪問査定を依頼するのは原則無料となりますが、無料だからと言って多くの不動産会社に査定依頼をすると、売主として対応しきれなくなることもあります。

一方、少なすぎると、査定価格にばらつきが出た場合に比較することが難しくなります。そのため簡易査定の段階では5~6社程度、訪問査定では3~4社程度を目安に検討してみましょう。

5-2 部屋が狭く見えないように整理整頓をする

不動産会社の担当者に室内の様子を見てもらうため、清掃および整理整頓はいつもより丁寧にしておきましょう。部屋がごちゃごちゃしていると、実際よりも狭く感じることもあります。

特にマンションの場合は、1面採光や2面採光が多く、日差しは限定されています。差し込む光によって部屋の中の印象が変わりますので、窓際に荷物を置かないようにしたり、窓を拭いたりするのもいいでしょう。荷物を整理しきれない場合は、レンタルボックスなどを借りて、訪問査定の日に合わせて運び出しておくといったことも検討してみましょう。

5-3 担当者が見ているのは室内だけではない

マンションの査定に訪れた不動産会社の担当者は、玄関周りやロビー、エレベーターといった共用部分も印象に残ります。一戸建ての場合と違って、これらの共用部分は自分で整理や清掃ができません。管理組合に掛け合って、掃除をしてもらうなども検討してください。

5-4 訪問査定当日はスケジュールに余裕を

訪問査定を受ける際は、1日で複数社に来てもらうこともあります。その場合、不動産会社同士が顔を合わせることのないように気をつけましょう。不動産業界では、複数社に査定を受けるのは通例になっています。しかし、時間がないからといって同時に査定をしてもらうといったことは、できる限り避けましょう。

不動産会社が無料で査定を行うのは、売却時の仲介手数料が主な収益となります。営業マンが顔を合わせてしまうと、売却依頼を自社で請け負うために他社の査定価格を考慮した価格を提示する可能性があるためです。

マンション査定の目的は他社の提示価格を考慮した金額を知るためではなく、市場に沿った相場を調査することにありますので、できるだけ査定担当者が顔を合わせることのないのようなスケジュールを組んでみましょう。

まとめ

マンションをスムーズに売却するには、不動産市場で適切に評価される価格設定が不可欠です。そのため、複数の不動産会社へ査定を依頼し、査定価格と査定の根拠を比較しながら慎重に設定する必要があります。

今回のコラムでは、簡易査定と訪問査定とと2つの査定を含めた全体の流れを解説しました。注意点や準備するものなども紹介しましたので、ぜひ参考にしてください。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。