老朽化したアパートを買い替える手順や注意点は?初心者向けのアパート建築会社も

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老朽化したアパートの出口戦略はいくつかありますが、そのうちの一つが買い替えです。買い替えでは、既存アパートの売却を進めつつ、新しいアパートの購入を進めていくことになります。

今回のコラムでは、老朽化したアパートを買い替える手順や注意点などについて解説していきます。また、初心者が利用しやすい2社のアパート建築会社も紹介いたします。

目次

  1. アパート経営の出口戦略
  2. アパートを買い替える際の手順
  3. アパートを買い替える際の注意点
    3-1.売却と購入に必要な諸費用や税金を把握する
    3-2.売却と購入のスケジュールを決める
    3-3.事業用資産は取得費の計算が居住用と異なる
    3-4.アパートの売却に強い不動産会社を選ぶ
  4. 初心者向けのアパート建築会社
    4-1.シノケンプロデュース
    4-2.アイケンジャパン
  5. まとめ

1 アパート経営の出口戦略

アパートの老朽化が進んでいる場合、出口戦略を考えることになりますが、代表的なのが下記の6つの方法です。

  • リフォーム・リノベーションをする
  • 買い替える
  • 建て替える
  • 中古アパートとして売却する
  • 更地として売却する
  • 解体後、土地を他の用途に活用する

自己資金の有無や入居率の状況といったアパートの経営状態、本業との兼ね合いや健康状態といったオーナーの状況などによって優先される選択肢は異なります。

買い替えは売却によって得られた資金を新規アパートに再投資することができるため、投資効率の良い運用が可能になるメリットがあります。ただし、売却と購入という別の作業が必要になり、手間がかかってしまうという点に注意が必要です。

次の項目から、アパートの買い替えについて詳しく見ていきましょう。

2 アパートを買い替える際の手順

アパートを買い替えるには、既存アパートを売却する手順と、新しいアパートを購入する手順を組み合わせて進めていきます。ただし購入する新しいアパートには、中古アパートと企画・開発物件がありますので、それぞれの手順を紹介していきます。

既存アパートの売却する手順

  1. 仲介業者を選ぶ
  2. 売却活動を開始する
  3. 買主と売買契約を締結する(手付金が支払われる)
  4. アパートの引き渡しが行われる(売買代金が支払われる)
  5. アパートローンを清算する

新しい中古アパートを購入する手順

  1. 物件を選ぶ(①と②は順番が逆になることもあります。)
  2. 仲介業者を選ぶ
  3. 売主と不動産売買契約を締結する(手付金を支払う)
  4. アパートローンに関する契約を締結する
  5. アパートが引き渡される(売買代金を支払う)
  6. 管理会社の切り替えを行う

企画・開発物件を購入する手順

  1. 物件を選ぶ(①と②は順番が逆になることもあります。)
  2. アパート建築会社を選ぶ
  3. 売主と不動産売買契約を締結する(手付金を支払う)
  4. アパートローンに関する契約を締結する
  5. 入居者の募集を開始する
  6. アパートが引き渡される(売買代金を支払う)
  7. 入居が開始される(管理が開始される)

既存アパートの売却と、新しいアパートの購入は同時に進行しても問題ありません。経営したいと思える新しいアパートを見つけたことで、アパートの買い替えを決断するというケースも考えられます。

ただし売却代金を新しいアパートの頭金にしたい場合は、既存アパートの売却を先に進める必要があります。売却と購入の両方のスケジュールを把握しながら、進めていくようにしましょう。

3 アパートを買い替える際の注意点

アパートを買い替える際の手順を把握したところで、注意点を紹介していきます。スムーズに進めるためにも参考にしてください。

3-1 売却と購入に必要な諸費用や税金を把握する

資金計画を立てる際に必要なのが、売却と購入の際に必要な諸費用です。アパートを売却して得た資金で支払うことはできますが、諸費用の計算が不正確だと、手元に資金が残らずに欲しい物件が手に入らないという可能性もあります。

売却時と購入時にそれぞれ分けて、適切に覚えましょう。

アパートを売却した際にかかる代表的な諸費用

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • アパートローン一括返済手数料
  • 抵当権抹消費用(登録免許税、司法書士費用)
  • 測量費用
  • 譲渡所得税、など

アパートを購入した際にかかる代表的な諸費用

  • 仲介手数料(新築物件を購入する場合は不要)
  • 印紙税
  • 登記費用(登録免許税、司法書士費用)
  • アパートローン手数料・保証料
  • 火災保険料
  • 固定資産税・都市計画税
  • 不動産取得税、など

不動産売買契約を締結する際には、住民票や印鑑証明書などがそれぞれに必要になります。また、金融機関や不動産会社などを訪れる際の交通費やガソリン代、駐車場代などもかかります。こうした細かな費用があることも念頭に入れておきましょう。譲渡所得を計算する際に諸費用として計上するため、領収書やレシートを保管しておきましょう。

3-2 売却と購入のスケジュールを決める

売却益を新しいアパートを購入するための資金に充てる場合は、既存のアパートの売却を優先させる必要があります。資金計画を基に、売却と購入のスケジュールを検討していきましょう。

引っ越しシーズンなども念頭に入れて、スケジュールを考えてみることも大切です。売却に時間がかかり、新築物件への買い替えが5月や6月などにずれ込んでしまうと、新規入居者が確保できないといったこともあります。家賃収入を得るまでに時間がかかり、新しいアパートの経営が軌道に乗りづらくなってしまいます。

なお、早期売却を優先すると成約価格を下げざるを得なくなり、手元に残る資金が想定より減ってしまうこともあります。特に既存アパートのローン残高がある場合はオーバーローンになる危険もあるため、売却には余裕を持ったスケジュールを組みことも大切です。

3-3 事業用資産は取得費の計算が居住用と異なる

不動産を売却して譲渡所得が出た場合、譲渡所得税が課せられます。譲渡所得は、アパートを所有した期間が5年未満の場合は短期譲渡所得、5年以上は長期譲渡所得といい、それぞれ下記のように税率が異なります。

  • 短期譲渡所得税(5年未満所有)=課税短期譲渡所得金額×30%(住民税9%)
  • 長期譲渡所得税(5年以上所有)=課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)

※参照:国税庁「譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)

譲渡所得は、下記の計算式で求めることができます。

譲渡所得=譲渡価額-(不動産の取得費+譲渡費用)-特別控除

また事業用資産の場合、買い替えの際に一定の要件を満たすことで、譲渡所得税の支払いを翌年以降に繰り延べすることができます。(※国税庁「No.3405 事業用の資産を買い換えたときの特例」)

3-4 アパートの売却に強い不動産会社を選ぶ

アパートの買い替えをスムーズに進めるには、既存アパートの売却がポイントになります。想定通りのスケジュール、想定通りの価格で売却することで、買い替えを滞りなく進めることに繋がります。

アパートは、投資用不動産の中でも将来的な入居率や賃貸ニーズの判断が難しい物件タイプです。買主候補もアパートオーナーに限られるため、不動産会社による売却活動の重要性は非常に高いと言えるでしょう。

不動産会社を選ぶ際は、複数の不動産会社に一度に査定を依頼できる不動産一括査定サイトが便利です。査定価格や査定の根拠、担当者の対応力などを比較し、売却を依頼する不動産会社を選ぶことができます。

下記、主な不動産一括査定サイトの一覧です。下記のサイトは悪質な不動産会社を積極的に排除し、全国エリアに対応している特徴があります。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
SUUMO(スーモ)不動産売却[PR] 株式会社リクルート 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。
すまいValue[PR] 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国841店舗。利用者の95.5%が「安心感がある」と回答
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リガイド(RE-Guide)[PR] 株式会社ウェイブダッシュ 17年目の老舗サイト。登録会社数900社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
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4 初心者向けのアパート建築会社

相続などで老朽化したアパートを取得された方の中には、アパート経営の知識やノウハウがまだ少ない方も多いでしょう。アパート経営の初心者の方であれば、購入前からしっかり情報提供を行ってくれたり、販売から管理までワンストップでサポートしてくれるアパート経営会社への相談を検討されてみると良いでしょう。

特に、販売から管理までワンストップでサポートしているアパート経営会社では、自社のアパートブランドを高めるために高い入居率を維持できるよう管理も手厚くなっています。長期的な運用が必要となるアパート経営において、将来に向けたアパートの管理は初心者の方が重視しておきたいポイントと言えるでしょう。

今回は、上記の視点からアパートの企画・販売・管理をワンストップで行うアパート経営会社2社をご紹介します。

4-1 シノケンプロデュース

シノケンの不動産投資セミナーシノケンプロデュースは、一般投資家向け賃貸住宅経営のパイオニアとして知られるアパート建築会社です。土地の選定から企画、設計、施工、引き渡し後の賃貸管理まで一貫したサービスを提供しており、アパート供給棟数は自社施工で7,000棟を超えています。全国賃貸住宅新聞「賃貸住宅に強い建築会社ランキング」の「年間アパート開発棟数部門」では、9年連続No.1(2015年度〜2022年度)となっています。

「高稼働を維持できるアパート」の提供を目指し、通勤や通学がしやすいように大都市圏のターミナル駅から電車で30分圏内、賃貸需要の高い最寄り駅から徒歩10分以内の立地にこだわって土地の取得を行っています。また住宅設備も充実しており、独立洗面化粧台、サーモスタット付水栓、システムキッチン、カラーモニター付きインターフォンなどを標準にしています。

入居率98.56% (2023年年間平均入居率)

グループ会社のシノケンファシリティーズの管理戸数は47,000戸以上(2023年12月末時点)、入居率98.56% (2023年年間平均入居率)となっており、高い入居率が維持されていることがわかります。

5,000店舗以上(2024年5月時点)の仲介業者と提携し、良好な関係を築いていることも高い入居率の要因の一つです。

多数の金融機関と提携

1990年に創業したシノケングループでは、30年以上にわたり金融機関との間で取引実績を築いています。新築アパート経営において、日本で初めて独占提携ローンを提供したことでも知られており、金融機関から高い評価を得ていることが窺えます。

金融機関から高い評価を受けているため、オーナーの属性によっては、金利1%台、RC物件と同程度の35年の返済期間などで融資を獲得した実績もあります。

4-2 アイケンジャパン

株式会社アイケンジャパンアイケンジャパンは、「堅実なアパート経営」をコンセプトとして掲げるアパート建築会社です。「グランティック」「レガリスト」などのアパートブランドを全国で供給しており、2021年12月にはアパートの総数が1,000棟を突破しています。

シンプルかつ高級感のあるデザインを得意としており、アーバンライフを楽しむ入居者に喜ばれる高いデザイン性を持っています。ビルトインキッチンや温水洗浄便座、浴室テレビなど、ワンランク上の住み心地と満足感を追求したアパートとは思えないような設備を標準にしているのも特徴です。

入居率99.7%を実現、築10年以上でも高い家賃水準を維持

アイケンジャパン施工物件の年間平均入居率実績は99.7%(2021年)となっています。オーナーの負担が大きく、効果が一時的なフリーレントや家賃の値下げを行わずに高い入居率を維持しているのが特徴です。

また、新築時に提案した年間の想定家賃収入に対して、実際の家賃収入の割合を示す数値を収益稼働率としています。同社が企画・開発した物件の収益稼働率は98.3%(2022年12月末時点)となっており、こちらも高い水準を維持しています。

アイケンジャパンのアパート経営の収益稼働率の推移

不動産投資ローンの融資に強く、実績が豊富

供給する物件に対する評価が高く、金融機関からの信頼も獲得しています。主な取引金融機関は下記になっています。

  • 福岡銀行
  • 西日本シティ銀行
  • みずほ銀行
  • 福岡中央銀行
  • オリックス銀行
  • 七十七銀行
  • 十八親和銀行

メガバンクの一つであるみずほ銀行をはじめ、エリアに強い地方銀行も含む様々な金融機関で融資の検討が可能です。

まとめ

老朽化したアパートの出口戦略の一つとして、アパートを買い替える際の手順や注意点について解説しました。アパートの買い替えはアパート経営における分岐点の一つで、経営判断が求められることになります。注意点を適切に把握して、滞りなく進めるようにしましょう。特に資金計画が順調に進まないと、金融機関からの融資が得られない可能性もあります。余裕を持って当たることが重要です。

今回のコラムでは、初心者が利用しやすい2社のアパート建築会社も紹介しました。アパート経営についてより詳しく知ることができるセミナーや個別相談会などへの参加も、検討されてみると良いでしょう。

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倉岡 明広

経済学部経済学科卒業後、出版社や編集プロダクション勤務などを経てフリーライターとして独立。雑誌や新聞、インターネットを中心に記事を執筆しています。初心者が抱く不動産投資の疑問や質問を解決できるよう丁寧な記事を執筆していきます。