2018年に入っても、区分マンションの価格が上昇しているというニュースが続いています。不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」を運営する健美家株式会社が、1月9日に発表した2017年10 月~12月期の「収益物件 市場動向 四半期レポート」において、健美家に登録された区分マンションの価格は1492万円で前期比2.47%増となりました。
健美家株式会社「収益物件 市場動向 四半期レポート」<2017年10月~12月期>
前年同時期(2016年10-12月)と比べると、区分マンションの価格は約100万円も上がってきており、今も上昇トレンドが続いています。これから区分マンション投資を始めたい人は、高値掴みとならないように、買うべき物件を見極めたいところです。
この記事では、価格が落ちにくいマンションの特徴や購入する際の注意点などについてまとめていきたいと思います。
- 価格が上がる物件ではなく、価格が落ちない物件を探す
- 長期的な家賃収入が期待できる物件を購入する
- 周辺物件に対して利回りが低すぎる物件は避ける
- 購入時の価格交渉や手数料を低く抑えることも大切
- ローンの融資金利を低く抑える
価格が上がる物件ではなく、価格が落ちない物件を探す
冒頭のグラフにもあったとおり、区分マンションの価格は10年前と比べるとかなり高い水準になっています。これから価格が伸びる物件を探そうとすると、都市開発計画の予定があるエリアや副都心になりそうなエリアなど、想定通りにならないと不動産価格が下落してしまう可能性もあるリスクの高い投資となってしまいますので注意が必要です。
今年以降に購入したマンション価格が軒並み倍になるといった状況は考えにくいため、これからマンション投資を始める方は、価格の値上がり(キャピタルゲイン)を期待したマンション投資ではなく、価格が落ちない資産価値の高いマンションを保有することを投資目的に据えたほうが良いでしょう。
長期的な家賃収入が期待できる物件を購入する
「価格が落ちないマンション」というポイントに大きく関わってくる要素が家賃収入です。現在の不動産価格は収益還元法という利回りをベースにした算出方法に基づくケースが多いので、家賃収入や利回りが安定していれば不動産価格が大きく落ちることは考えにくいという状況です。
家賃収入が下落しにくいマンションに共通するのは、利便性が高いということと、建物管理がしっかりしているという2点です。利便性の高さを最も左右するのがアクセスの良さで、現在は、「ターミナル駅から電車で30分圏内」「駅徒歩10分以内」「複数路線が利用可能」という条件を満たす物件の人気が高いと言われています。この条件のなかでも「駅徒歩」の時間については、分数が短いほど人気が高くなりますので、「駅徒歩5分以内」「駅徒歩3分以内」の条件で探していくと、より確実性が高くなります。アクセスの良さ以外では、コンビニや商業施設、金融機関、医療施設などが周辺に存在するかといったことも利便性の高さに影響します。
また、建物管理がしっかりしていると、購入後に年数が経っても建物の美観が損なわれず、住みやすさも維持できるため、築浅の物件と比べても人気が落ちにくくなります。築古でも人気が高い物件は「ヴィンテージマンション」と呼ばれますが、ヴィンテージマンションは総じて建物管理がしっかりと行われています。「マンション投資は、管理を買え」と言われるほど重要なポイントとなりますので、購入を検討しているマンションの建物管理がしっかりと行われているかについては、十分に確認したほうが良いでしょう。
利便性が高く、建物管理もしっかり行われている物件を購入することで、資産価値を落とさずに、毎月の家賃収入で黒字を積み上げていくインカムゲイン型のマンション投資を実現することができるようになります。
周辺物件に対して利回りが低すぎる物件は避ける
先ほど、現在の不動産価格の物件は利回り(家賃収入)をベースに算出されていることが多いという話をしましたが、これを逆に考えると「利回りが低すぎる物件は、現在の不動産価格が高い可能性がある」ということになります。
投資用不動産の物件検索サイトなどで、購入を検討している物件と似たような条件(エリア、部屋の広さ、築年数、設備など)で検索をかけてみて、著しく利回りが低いようであれば、その理由をしっかりと調べ上げてみたほうが良いでしょう。利回りが低い理由が特に見当たらない場合には、売り主の利益が上乗せされている可能性がありますので、購入には慎重になったほうが良いでしょう。
購入時の価格交渉や手数料を低く抑えることも大切
不動産価格は、売り主によって決められている価格ですので、売り主が下げてもよいと判断する場合には売買価格が安くなることがあります。たとえば、売り主がマンションを早く売りたいと考えているケースや、値下げを前提に高めに価格を設定していたケース、現金を必要としているケースなどです。
何も言わなければ売り主から条件を切り下げることはないため、いくらでなら購入したいと自分の意思を伝えることが大切です。また、買いたい気持ちが先行してしまうと、売り主の提示する価格に近い水準での売買となってしまうので、「買いたい」という気持ちをぐっと抑えて「このマンションが買えなければ、他の物件を買えばいい」という姿勢で交渉に臨むと良いでしょう。
また、不動産仲介会社を利用する場合は、手数料費用(相場は、税込不動産価格×3%+6万円)が安い会社や無料の会社を利用したり、手数料が安くならないか相談をしてみたりすることをおすすめします。買い主と売り主を両方自社で仲介しているケース(※両手仲介と言います)では、双方から手数料収入を得ることができるため、買い主側の手数料を多少安くしても利益が出せるというケースもあります。
ローンの融資金利を低く抑える
最後のポイントは、融資の条件です。資産価値が落ちにくく収益性が高いマンションを購入する場合、金融機関からの評価も高くなりますので、融資条件を交渉できる可能性があります。最も重要なのは金利条件で、1%~2%台で契約を結ぶことができれば、購入後に手残りのキャッシュを増やすことが可能です。融資会社が貸したくなるように、マンションの価値や収益性に関わる情報、購入後の事業計画、自分の資産状況や属性情報(勤務先・勤続年数・肩書き・年収など)などをまとめておき、融資担当者から質問された場合や資料を求められた場合に、いつでも対応できるようにしておくことが大切です。
自分だけで融資交渉をうまくこなすのは難しそうだと感じる場合には、融資に強い不動産投資会社をパートナーにしてみると良いでしょう。たとえば、融資実績が豊富で提携金融機関数も10社以上と多い会社としては、東証プライム上場グループ企業でマンション投資が中心のプロパティエージェントや、グローバル・リンク・マネジメントなどがあります。資料請求やセミナーなどもありますので、興味のある方はお問い合わせをしてみて下さい。
まとめ
マンション価格は上昇が続いていますが、これからのマンション投資で失敗しないためには「価格が下がらない物件を検討する」「長期的な家賃収入が期待できるマンション(利便性が高く、建物管理がしっかり行われている)を検討する」「類似物件と比べて利回りが低すぎる物件に手を出さない」「購入時に価格交渉や手数料の交渉をしてみる」「良い融資条件を獲得する」といったことが重要です。これからマンション投資を始めたい方は、今回のポイントをおさえて物件を探してみて下さい。
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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