自宅なのに不動産投資にもなる?今話題のコンパクトマンションの3つの魅力

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コンパクトマンションはここ数年で注目されてきているタイプのマンションで、広さは30㎡~50㎡程度とワンルームマンションよりも空間にゆとりがあり、立地も都心部を中心にアクセスの良い場所に建てられることが多いため、「職場から近いところに住みたい」「自宅で快適に過ごしたい」といったニーズを持った30代・40代の1人暮らしの方や子どもを持たない夫婦などに人気があります。

また、昨今の低金利によりローンで購入をしたとしても賃貸で借りるより毎月の支払いが少なくなるケースが多いことに加え、ライフスタイルが変化したとしても他の人に貸す賃貸物件として活用できる便利な面もあるなど、新しいタイプの資産としても注目されています。

今回はこのコンパクトマンションの魅力について、3つの観点から詳しく解説していきたいと思います。

  1. コンパクトマンションとワンルームマンションの違いは?
  2. 自分で住む住居としての魅力
    2-1.女性が安心して快適に住める
    2-2.通勤が楽なので仕事に集中しやすくプライベートも充実できる
    2-3.ショッピング施設や金融機関・医療機関なども充実
  3. 賃貸と比べて月々の負担が軽くなる経済的な魅力
    3-1.ローンを組むことで賃貸より月々の負担が軽くなる
    3-2.会社の近くに住むことで家賃補助が出る会社も
  4. 高い資産価値を持つ投資商品としての魅力
    4-1.高い資産価値を持つコンパクトマンション
    4-2.コンパクトマンションの長期的な需要
  5. まとめ

1 コンパクトマンションとワンルームマンションの違いは?

まずは、コンパクトマンションとワンルームマンションの違いについて整理しておきたいと思います。

収益性を求める投資用の物件と、自宅として使用する物件では、広さや設備が違ってきます。投資用物件として考える場合はなるべく初期投資を抑えたいという狙いがあるため、ワンルームのように部屋を狭くした方が建築コストなどが下がり物件の価格も安くため、収益性を高めることができます。

一方、コンパクトマンションは収益性だけでなく、住居として快適な空間を提供するために部屋が広めになっており、設備も充実しているなどの違いがあります。

たとえば、ワンルームマンションは広さが20㎡から25㎡が中心で主に20代の単身者向けに設計されているのに対し、コンパクトマンションは30代~40代の単身者や2人暮らしのDINKS(子どもを持たない夫婦)向けに設計されていますので30㎡から50㎡の広さが中心になります。

家賃はワンルームマンションが6万円から7万円くらいからでも借りられるのに対し、コンパクトマンションは賃貸に出すと10万円~15万円という価格帯の物件が多くなっています。これらの両者の違いを以下の表にまとめてみました。

比較項目 ワンルームマンション コンパクトマンション
部屋の広さ 20㎡から25㎡位 30㎡から50㎡位
設備 部屋の広さに合わせた小ぶりなお風呂や必要最低限の設備のものが多い 広めのゆったりとした設備や分譲マンション向けのハイクラスな設備を備えていることが多い
賃貸の場合の家賃 6万円~10万円程度 10万円~15万円程度
主な用途 投資用 居住用
主な入居者 20代の単身者 30代~40代の単身者や2人夫婦など

このように、ワンルームマンションと比べて、広さ・設備・家賃・用途など様々な面で違いが見られるコンパクトマンションですが、以下ではその魅力についても詳しく見てみましょう。

2.自分で住む住居としての魅力

自分で住む住居としての魅力コンパクトマンションは、自宅として利用する際の満足度が非常に高いマンションとなっています。その特徴を細かく見てみたいと思います。

2-1.女性が安心して快適に住める

ここ数年、新築で販売されているコンパクトマンションは、部屋の内装を明るい白系の色で統一したり、収納や水回りが充実していたり、24時間セキュリティや防犯カメラの設置なども行われていたりすることが多く、「女性が安心して快適に住める」というコンセプトで建てられたものが増えてきています。

厳しい女性の目線で物件を開発することで男性入居者のニーズも満たすことができるため、マンションを他の人に貸し出す際にも高い入居率を実現することができることや資産価値が落ちにくいなどのメリットがあります。

2-2.通勤が楽なので仕事に集中しやすくプライベートも充実できる

通勤時間が片道1時間以上ある方や満員電車で通勤をしたことがある方は、会社に着くころには疲れてしまって仕事に集中できなかったという経験も少なくないのではないでしょうか。

コンパクトマンションは都心の駅から徒歩数分のエリアに建てられていますので、職場にも通いやすく通勤に時間を取られることがありません。通勤の負担が少なくなれば、仕事にも集中して取り組みやすくなり、仕事後のプライベートの時間も確保しやすくなります。

また、仕事後に同僚とゆっくりご飯を食べることもできますし、平日の朝や仕事終わりに習い事をするといったこともしやすくなります。

2-3.ショッピング施設や金融機関・医療機関なども充実

コンパクトマンションは職場や駅に近いだけでなく、周辺環境も魅力的です。都心のマンションが立ち並ぶエリアでは、ショッピング施設や金融機関・医療機関、公園やスポーツ施設・ジョギングコースなども充実していることが多いため、休みの日の買い物や、通院などのアクセスも良く、ジョギングなどのスポーツも効率的にできます。

3.賃貸と比べて月々の負担が軽くなる経済的な魅力

賃貸と比べて月々の負担が軽くなる経済的な魅力コンパクトマンションは部屋が広く、最新の設備を備え、都心の駅近の立地に建てられているということで、「価格が高いのでは?」と思う方も少なくないでしょう。しかし、昨今の低金利を背景に、住宅ローンの金利も歴史的な低水準となっており、月々の支払いについてはコンパクトマンションを購入したほうが大きなメリットがある状況となってきています。

以下では、コンパクトマンションを購入した場合の経済的なメリットについても見ていきたいと思います。

3-1.ローンを組むことで賃貸より月々の負担が軽くなる

まずは、都心のコンパクトマンションの実際の価格事例を見てみましょう。

たとえば不動産住宅情報サイトLIFULL HOME’Sで「中央区、40㎡、1LDK、新築」の条件を探したところ、検索結果では6件が抽出され、その中に中央区日本橋馬喰町に2019年9月完成予定の物件がありました。40㎡で4,400万円台から販売予定の物件です。

同じ条件で賃貸マンションの事例を見てみましょう。同じようにエリアを中央区、1LDK、広さ40㎡で検索すると2018年11月5日現在で築8年、家賃が月15万円の物件が出てきました。

上記のコンパクトマンションを購入した場合の月々の返済額と賃貸の場合の家賃の比較をしたものが以下の表になります。

比較ケース エリア 築年数 駅からの距離 月々の支払い
コンパクトマンションを購入した場合 中央区 2019年9月完成予定 小伝馬町駅徒歩4分 87,267円
賃貸で借りた場合 中央区 築8年 月島駅徒歩2分 150,000円

*ローンは借入4,400万円、変動金利0.525%(11月1日の店頭金利に対して▲年1.95%優遇)、ボーナス払いを年2回・月々の支払いの1.5倍、返済期間35年で組んだ場合

シミュレーション結果を見てみると、コンパクトマンションの月々の返済額が87,267円、ボーナス時128,710円(年2回)となりますが、類似条件の物件を賃貸で借りた場合の家賃は15万円となっています。

両者を比べると月々で6万円以上、年間ではマンションを購入したほうがボーナス払いを含めても支払いは約50万円も少ないということになります。賃貸の場合は、さらに2年に1度の更新料も支払わなければいけないことを考えると、この差はもっと大きいものとなるでしょう。

また、購入の場合はローンの返済が完了すれば物件はそのまま自分の資産になりますので、月々の負担が賃貸よりも軽くなるだけでなく、ローンの返済をすることで資産形成をしていることにもなります。そのため、最近はコンパクトマンションを「老後の安心のため」という理由で購入するという方も多くなっています。

3-2.会社の近くに住むことで家賃補助が出る会社も

コンパクトマンションを購入する経済的なメリットとして、毎月・毎年の支払い面だけではなく収入面でもプラスに働くケースがあります。

会社の中には「社員が会社の近くに住むことで、通勤のストレスが減り仕事に集中できる」と考えているところもあります。都心のマンションに住むのは、郊外より家賃が高くなりますので、そのような会社では都心に住んでいる人に家賃補助をする仕組みを作っています。

条件は会社によって違いますが、会社から5km以内や会社から2駅以内に住めば家賃補助を3万円出す、といった福利厚生を備えている会社もあります。

4.高い資産価値を持つ投資商品としての魅力

高い資産価値を持つ投資商品としての魅力コンパクトマンションは、自宅として購入をするものですが、ローン完済後であれば他人に貸し出して家賃を得るという選択もできます。その点で、コンパクトマンションは自分が住むための魅力だけではなく、将来的には投資商品としての魅力も備えています。

以下では、コンパクトマンションが収益資産としてどのような魅力があるのかを具体的に見てみましょう。

4-1.立地が良く、高い資産価値を持つコンパクトマンション

コンパクトマンションは、都心の立地に建てられるケースが多くなっています。職住近接を意識する人が増え、都心に多くの人が移住してくるようになったからです。以下のグラフは平成29年1月から12月まで1年間の東京都23区の転入者と転出者の人口をまとめた表です。

地域 人口増減 社会増減(他県との移動増減)
増減 転入 転出
総数 107295 71041 451124 380083
区部 93633 55364 345740 290376
千代田区 1481 864 3041 2177
中央区 7183 2696 7842 5146
港区 4397 2369 9668 7299
新宿区 3809 1458 15767 14309
文京区 3450 2380 9090 6710
台東区 2312 1364 7979 6615
墨田区 3660 2280 10603 8323
江東区 6686 3390 17463 14073
品川区 4861 3756 15633 11877
目黒区 3076 2127 10815 8688
大田区 6046 4770 29759 24989
世田谷区 7572 5804 32585 26781
渋谷区 2402 2074 8578 6504
中野区 3223 2295 13577 11282
杉並区 5539 4273 20390 16117
豊島区 2804 1584 13059 11475
北区 2881 1075 13874 12799
荒川区 1531 463 6872 6409
板橋区 4404 2117 20030 17913
練馬区 4768 2789 23268 20479
足立区 4166 2103 19833 17730
葛飾区 3530 1699 13098 11399
江戸川区 3852 1634 22916 21282

東京都統計局資料から引用

この表の中央にある「増減」という列を見ると、平成29年中は23区全ての区で転入が転出を上回ったことがわかります。日本全体ではすでに人口減少社会に突入している中で、東京23区は今後も2030年頃までこの人口増加傾向が続くと言われています。

人口が増えるエリアでは入居の需要が高くなり、不動産の資産価値も落ちにくい傾向にあるため、23区の土地は国内でも特に資産価値が高いと考えて良いでしょう。

したがって、23区の中でもさらに資産価値の高い都心に建てられているコンパクトマンションには、長期的に高い入居需要と資産価値が見込めるという魅力があります。

また、職住近接の施策が進められたことにより、コンパクトマンションの周りには病院や学校、福祉施設、ショッピングモールなどが充実していることや、ファミリータイプの分譲用マンションで使うような高品質の設備を備えていること、エントランスも広く高級感があることなどの点からも、コンパクトマンションは年数が経っても資産価値が落ちにくい特徴を備えたマンションだと言えます。

4-2.コンパクトマンションの長期的な需要

不動産投資は、他の投資と比べて非常に長期の投資になります。では、長期的に見てコンパクトマンションの需要はどのような状況が予測されるのでしょうか。

以下のグラフは、東京都政策企画局が予測する東京都の家族類型別世帯数の推移です。東京都ではどのような家族構成が多いかを調査したものとなっており、このグラフでは2060年まで予測されています。

東京都の家族類家別世帯数の推移東京都政策企画局の資料から引用

このグラフでは、今後も20年くらいは夫婦のみの世帯や単身の世帯は減らないことが予測されています。コンパクトマンションは単身者やDINKS向けに建てられていますので、この調査から長期的に見て需要があり、賃貸物件としても魅力があるマンションだと言えます。

※なお、住宅ローンは本人が住むことを前提として貸し出されているため、他人に貸せるのは完済後となります。転勤など止むを得ない事情で自宅として住めない場合は、金融機関や不動産会社に相談されてみると良いでしょう。

まとめ

今回はコンパクトマンションの魅力に迫ってみました。コンパクトマンションは自分が住む不動産としても、他人に貸す不動産としても魅力的なマンションです。

「老後が不安だな」「毎月の家賃がもったいないかも」と考えている方は、この機会にぜひ購入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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西宮光夏

不動産会社での勤務や、所有している不動産運用の経験をもとにHEDGE GUIDEでは不動産関連記事を執筆しています。現在は主にふるさと納税の記事を担当しています。ふるさと納税記事では、地域の人たちが心を込めて提供する返礼品の素晴らしさを、少しでも多くの人にお伝えできればと思っています。