総合保険代理業のR&C株式会社は3月9日、不動産を購入して管理や運営を行う「実物不動産投資」を行っている人の約6割がサラリーマンだという調査結果を発表した。国土交通省が2019年9月に実施した「個人投資家の不動産投資に関するアンケート」調査結果では不動産投資をしている人の4割がサラリーマンという結果だったが、さらに増加している。投資経験者は3割、投資先は投資信託が人気で、実物不動産投資で成功と感じる層は44.44%、良くもないが悪くもない46.18%、失敗したと感じる層は9.38%という結果となった。
政府のスローガン「貯蓄から投資へ」のもと、実際に投資を始める人が増えている。株式や投資信託など商品はさまざまだが、今回の調査は、4年前の国交省のアンケート結果に着目、より実情に近い不動産投資経験者の声を集めるため、2023年1⽉11⽇から24⽇にかけ2万人にインターネットで実施。その中で、実物不動産に投資しているサラリーマン288人(18歳以上 65歳以下の男女)に、実際にどのような利益や利回りを出しているかなどを聞いた。
はじめに、投資経験が「ある」と答えた人は32.02%、全体で6403人だった。一方、検討していない人は9742人(48.7%)。次に、職業の割合では、REITを除いた実物不動産投資に投資したのは2万人中434人、うちの61.6%(265人)をサラリーマン(一般)が占めていた。役員クラス(14.29%)を加えると約75%に上る。
実物不動産は、自己資金、金融機関の融資を活用して、自身でマンションやアパート、戸建て住宅などを購入し賃貸経営をする投資スキームで、最もベーシックな不動産投資といえる。医者や弁護士など、年収の高い職業が取り組んでいるイメージが強いが、実情は3.23%に止まった。
同社は、実物不動産投資の経験がある会社員(一般・役員)288人に、成功の秘訣は何か、運用する種類や運用歴、物件の探し方から分析している。成功した人が運用する物件の種類を成功率順で整理すると、1位「新築マンション(1棟)」82.61%、2位「新築一戸建て」80%、3位「新築アパート(1室)」「中古アパート(1室)」が同率の76.92%という結果に。入居率や家賃、売却などさまざまな成功の要因があると考えられますが、新築マンションを運用することが成功率を上げるためのカギのようだと同社は見る。中古アパートも1室だと入居率が安定すれば管理も楽だといえる。
調査結果について、同社は「成功しているという回答を見ると、自分で勉強・調査を行ったり立地条件や管理会社選びをしており、ポートフォリオをしっかりと把握している人もいる。『失敗』という人は『失敗、知識・勉強不足』や『よく分からず始めた』という準備不足を反省する声が多く、ここに全てが集約されている」と評価している。
【データ・画像引用元】R&Cマガジン「実物不動産投資家の6割はサラリーマン!副業時代の投資事情「成功率は13%」」
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