投資用一棟物件の価格は下落基調へ、厳しさを増す融資環境が影響か

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不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」 は3日、「不動産投資レポート」の11月分のデータを発表した。新規に登録された全国の収益物件3種別(区分マンション / 一棟アパート / 一棟マンション)のデータ(物件数、物件価格、表面利回り)を集計し、最新の市場傾向として取りまとめている。

それによると、区分マンション価格は1400万円(前月比+1.89%増)で2カ月連続で上昇したが、表面利回り*は7.82%(同-0.07ポイント低下)と再び低下した。一棟アパートは、価格が6447万円(前月比-2.24%減)で、2017年11月以来の安値を記録。表面利回りは8.96%(同+0.20ポイント上昇)と再び上昇している。

健美家「不動産投資レポート」11月

*表面利回りは、物件価格に対して得られる家賃収入という表面的な収益性を表す数値。

一棟マンションの価格は14,638万円(前月比-5.79%減)と、14カ月ぶりに14,000万円台へ大きく下落した 。表面利回りは8.21%(同+0.08ポイント上昇)と3カ月連続で上昇し、30カ月ぶりに8.2%台を記録。

今回の一棟物件の価格下落の要因の一つとして、18年に入ってからの不正融資の問題や融資資料改ざん問題、金融機関の不動産投資への融資引き締めなど、融資環境が厳しさを増してきていることが考えられる。特に、区分マンションに比べて価格の高い一棟物件は、融資が受けられる投資家も限られるため、融資環境の影響を受けやすい物件だ。

今後については、融資の審査が下りずに一棟物件を購入できなかった投資家層が、区分マンションなどへの投資に切り替えるといった展開も考えられる。

【参照ページ】健美家「一棟物件の価格、下落基調へ(不動産投資レポート11月)」
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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