新型コロナ第6波、ひとり親の仕事や食生活に大きな影響。NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン調査

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ひとり親家庭を対象としたフードバンク事業「グッドごはん」を運営する認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンは、2022年3月、食品支援に申し込んだ利用者を対象にアンケートを実施し、新型コロナウイルスの第6波の影響を調査。その結果を公表した。

アンケートに回答したのは「グッドごはん」を利用する首都圏および近畿圏のひとり親で、有効回答数は1,266件。アンケートは2022年3月1日〜15日に実施され、新型コロナウイルス第6波(2022年1月前後から回答時まで)の期間内の状況を尋ねた。

新型コロナウイルス第6波では子ども世代に感染が拡大。近畿圏では「子どもの学校・園が休校・休園になった」割合が66.3%と群を抜いて高く、「仕事を休んだ」割合も46.3%を記録。子どもの休校がひとり親の仕事にも影響していることが分かった。

さらに「子どもの学校・園が休校・休園になった」と回答した人に、2022年1月〜回答時(3月上旬)の間で実際に休校・休園になった日数を聞くと、首都圏・近畿圏ともに「計15日以上」が15%前後に。「その他」の項目では「休校や休園はないがオンライン授業をしている」という回答もあった。オンライン授業でも、子どもが日中、家にいなければいけないという点では休校や休園と同等の影響がある。実際に子どもが家にいることで「仕事に行けない・仕事を探せない」にもかかわらず「光熱費や食費がいつもより多くかかる」といった声や「子どもだけで日中家にいて、きちんとした生活をできているか不安」「勉強に支障が出ている」などの声が多く上がった。

非正規雇用で働く割合が高く、分担して働きに出るパートナーがいないひとり親にとって、仕事を休むことは家庭の収入の減少に直結する。また、生活費を捻出するために、真っ先に食費が削られる傾向があり、「子どもにはきちんと食べさせたい」と自分の食事回数を少なくするひとり親もいるという。

グッドネーバーズ・ジャパンはこのような状況のなかで、食に関する支援でひとり親と子どもたちを支えていく。「グッドごはん」では企業や個人の寄付により、米やレトルト食品など1万円相当の食料を毎月ひとり親家庭に配付。物理的な支えだけでなくひとり親の精神的な支えにもなっている。同法人は希望する全ての方に食品を届けるため、毎月4000世帯に食品を提供する体制を作ることを目標に配付拠点を増やしており、食品の寄付を募集している。

【関連サイト】認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン

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岡村 幸治

フリーライター。2020年までスポーツニッポン新聞社で野球記者を務め、読売巨人軍やアマチュア野球などの取材、原稿執筆を担当。得意分野はスポーツ、旅行、ニュース記事。中立でわかりやすい記事を心がけています。 
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