今年2月に株式市場が大きく下落しましたが、いまだに完全な回復には至っていません。今回の株価下落でこれまでの投資益が吹き飛んでしまった方や損失が出てしまったという方も少なくないでしょう。
こうした状況下で、個人投資家の方から改めて見直されているのが「インカムゲイン投資」です。この記事では、インカムゲイン投資の魅力や代表的なインカムゲイン投資の手法とメリット・デメリットなどについてご紹介していきたいと思います。
- インカムゲイン投資とは
- 債券について
- 株式配当について
- Jリートについて
- 不動産投資について
インカムゲイン投資とは
インカムゲインは、資産を保有している間に得られる収益のことで、株式や投資信託の配当、債券の利子などが代表的なものとなります。一方、資産の値上がりにより得られる収益をキャピタルゲインと言い、株式の売却益などがこれにあたります。
無配当の株式などキャピタルゲインのみの投資は、株価の上下動に投資パフォーマンスが大きく左右されてしまうため、上昇時には大きな収益が得られる一方で、今回のように大きな下落があった時に資産価値を大きく毀損してしまい、身動きが取れなくなる、投資が続けられなくなる、といったリスクがあります。
インカムゲインが中心の投資は、資産を保有しているだけで収入が入ってくるため、長期で保有すればするほど、インカムゲインによる収益が積み上がっていくことになります。仮に大きな下落があったとしても、それまでに受け取ったインカムゲインの価値が毀損することはなく、また下落後も保有を続けていればインカムゲインが入り続けるので、下落局面に強い堅実な投資と言えるでしょう。
以下では、代表的なインカムゲイン投資の特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
債券
債券では、利子収入がインカムゲインとなります。保有している間は一定の利息が支払われ、満期まで保有することで元本が償還されます。主な債券としては、国が発行する個人向け国債や企業が発行する社債、外国で発行されている外国債などがあります。
個人向け国債
個人向け国債は、債券のなかでも非常にリスクが低く、日本の信用状況や財政が著しく悪化しなければ元本割れの心配がほとんどありません。変動金利10年、固定金利5年、固定金利3年の商品があり、現在はマイナス金利政策の影響もあって、いずれも金利が0.05%(2017年3月現在)と歴史的な低水準となっています。
リスクが少ない分、利回りも低くなっており、現在の金利が続いたとすると10年間保有し続けても投資額に対して利回りが0.5%(たとえば100万円の投資で5,000円の利子収入)のインカムゲインしか得られず、投資妙味は薄いと言えるでしょう。
社債
社債は、国ではなく企業が発行するものとなります。利回りは国債よりも高くなりますが、一社の信用状況や財政に利払いや償還が左右されることになりますので、個人向け国債に比べてリスクは高くなります。
利回りのイメージとしては、たとえば、三菱UFJ銀行10年債の利回りが0.631%(2014年7月17日時点の発行条件)、トヨタ20年債の利回りが0.651%(2017年5月26日時点の発行条件)などとなります。
外国債
外国債にも、国債と社債があります。外国債が国内の債券と異なるのは、為替の変動を受けるという点です。為替が上下することで、為替差益が出て利回りが大きくなることもあれば、為替差損が出て利回りを下回ることや損が出ることもあります。
国内の債券と比べると、取り扱っている金融機関が少なく、また一口の購入額が大きいケースもあるため、債券の中ではハードルが高い投資商品と言えるでしょう。
株式配当
株式投資におけるインカムゲインは配当金となります。配当の利回りは、社債の利回りよりも大きくなることが多く、東証プライム上場の配当がある企業の平均で1.51%(2018年2月時点・株式会社日本取引所グループ公表データより)です。
もちろん、平均利回りを大きく上回る会社もありますが、何かしらの要因で株価が大きく下落して、相対的に配当利回りが上昇してしまっているケースでは、株価下落による損失の発生と将来の配当利回りが下落するリスクがあるので、注意が必要なポイントです。
配当利回りが高い企業を選ぶ場合は、過去の配当利回りの実績や将来の業績予想などをしっかり確認してから臨む必要があります。
投資信託
投資信託は、投資家から集めた資金をプロが株式や債券などで運用し、運用成果を分配するという投資商品です。投資信託の場合は、定期的に受け取ることができるお金は「分配金」というものになります。
分配金は、株式の配当金や債券の利子だけでなく、キャピタルゲインも含まれたものとなるため、運用パフォーマンスによっては減額されたり、支払われないケースもありますので注意が必要です。
また、投資信託には購入手数料や信託報酬という運用期間中にかかるコストがありますので、長期保有のインカムゲイン投資を前提とすると、ややデメリットが大きいと言えるでしょう。
Jリート
Jリートは、日本国内における不動産の投資信託商品です。複数のオフィスビルや賃貸物件、ホテルなどを購入し、そこからの収入や売買益などを投資家に分配するという仕組みになっています。
Jリートが通常の投資信託と異なる点は、不動産を扱っているということだけでなく、収益の90%超を分配するなど一定の条件を満たすと、実質的に法人税がかからないという税制上の優遇があるため、分配金を多くもらいやすいという点です。
Jリートの利回りは3%~4%程度となるため、配当狙いで株式投資をするよりは、インカムゲインを得やすいという特長があります。
不動産投資
不動産投資は、保有している不動産や購入した不動産を賃貸物件として貸し出すことで、毎月の家賃収入がインカムゲインとなる投資です。株価などと比べると不動産価格は変動が小さく、大きく動く年でも1年で5%~10%程度なので、長期投資や安定したインカムゲインを狙いたい方に向いている投資です。また、投資手法として、債券や株式、Jリートと大きく異なる点は、融資を利用して大きな金額の投資が可能という点です。
不動産投資はなぜ融資が使える?
たとえば、金融機関に「Jリートに投資をしたいから、1億円を貸して欲しい」という話をしても通りませんが、不動産投資の場合は不動産自体が融資の担保となることに加えて、不動産が毎月生み出すインカムゲインの安定性が評価されるため、自己資金以上の投資が可能となっています。
不動産投資のインカムゲインの考え方
2018年3月時点の利回りの相場としては、都内の新築ワンルームマンションで3%~4%、新築アパートで5%~7%程度となっていますが、この利回りの中から融資の金利分や毎月の費用・税金などを差し引いたものがインカムゲインとなります。利回りが低いワンルームマンションはインカムゲインも小さくなりがちですので、大きいインカムゲインを狙うのであればアパートへの投資を検討したいところです。
また、新築か中古かという点については、中古物件については購入時のチェックポイントが多岐にわたり、様々な知識や経験が求められるので、やや玄人向けの投資となります。初心者の方であれば、まずは新築を検討したほうが良いでしょう。
おすすめの投資物件は?
不動産投資のインカムゲインを左右する重要なポイントは、入居率の高さと融資金利の低さの2点となります。新築アパートの会社の中で、高い入居率と低い融資金利の両方について強みを持っているのがシノケンプロデュースという会社です。
入居率に関しては、首都圏のターミナル駅から電車で30分圏内、駅徒歩10分圏内というアクセスの良い土地にこだわり、人気の高いデザイナーズアパートに最新設備を標準設置することで、99%(2018年3月末時点)という非常に高い実績があります。また、融資の条件についても、土地と建物の品質の高さや入居率の実績などから、金融機関の評価が高く、フルローンで金利1%台という融資付けの実績が多数あります。
自己資金100万円からスタートして2棟のアパートを購入し、2億円の資産を築いたという事例もありますので、ご興味がある方はぜひ資料請求をされてみると良いでしょう。
まとめ
インカムゲイン投資は下落局面に強く、長期投資を考えている方におすすめの投資です。その中でも不動産投資は価格の変動が少なく、大きなインカムゲインが期待できる投資手法です。資産形成や安定した副収入などを考えている方はぜひ検討をしてみて下さい。
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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