国内外を問わず、戦争による被害に苦しんでいる方へ支援を行うためには一体どのような方法があるのでしょうか?
まずは戦争被害の実態を知っておくことが重要です。戦争被害者をサポートする団体への寄付、情報の拡散を行うことも支援に繋がります。
また支援団体によって、平和に関する調査・研究、子どもに対する支援、コンサートの開催など、活動内容も多岐に渡ります。団体ごとの違いについても確認しておくと良いでしょう。
本記事では戦争被害者を支援する方法、平和に取り組む活動団体5つを解説していきます。
目次
- 戦争被害者を支援する方法とは
- 平和に取り組む活動団体5つ
2-1.ユニセフ(国連児童基金)
2-2.認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)
2-3.認定NPO法人テラ・ルネッサンス
2-4.認定NPO法人REALs
2-5.特定NPO法人ピースデポ - まとめ
1.戦争被害者を支援する方法とは
日本での戦争被害者は1945年に終戦となった太平洋戦争により亡くなった方、広島県・長崎県で原爆の被害に遭った方など、様々な方が該当します。
一方、国外では2022年3月時点でも様々な戦争被害にあっている方がいます。シリアの内戦、トルコ・クルドの戦争、ロシアのウクライナ侵攻など、各地で紛争や戦いが起こっているためです。
このような戦争被害者の方を支援するためには、戦争の被害について知り情報を拡散する、平和に取り組む団体に寄付を行うといった方法があります。国内外の戦争・テロ・紛争などについて学びを深めることで、どのような支援方法が検討できるのか、支援を必要とする人はどのような方なのか、ということを知ることに繋がるでしょう。
2.平和に取り組む活動団体5つ
- ユニセフ(国連児童基金)
- 認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)
- 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
- 認定NPO法人REALs
- 特定NPO法人ピースデポ
2-1.ユニセフ(国連児童基金)
ユニセフは子どもの命と権利を守るために約190の国と地域で活動している国連機関です。
子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」の草案作りに参加し、広報活動を行い1989年の第44回国連総会において採択されました。
子どもの権利条約には、3つの選択議定書がありその内1つは武力紛争下の子ども達に関する「武力紛争における子どもの関与に関する子どもの権利に関する条約の選択議定書」です。
議定書には18歳未満の者を自国の軍隊に強制的に徴集しない、18歳未満の自国の軍隊の構成員が敵対行為に直接参加しないことを確保するために実行可能な措置をとることなどが記されています。
紛争・戦争などに関する寄付は、2022年3月時点でウクライナ緊急募金、ロヒンギャ難民緊急募金、シリア緊急募金、アフガニスタンやイエメンで紛争に巻き込まれた子どもたちのための人道危機緊急募金を受け付けています。
2-2.認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)
認定NPO法人難民を助ける会(AAR Japan)は、1979年に日本で発足し世界14ヵ国で難民などへの支援活動を行っています。ウクライナ緊急募金のサイトでは、今後欧州連合(EU)内に数十万人~100万人の難民が流入すると予測されていること、ポーランドとモルドバで情報収集を行い、現地の協力団体と連携するなどの形で人道支援活動を開始しています。
寄付は3,000円もしくは指定した金額から可能で、寄付金控除が受けられます。また、継続寄付も月1000円から可能ですので、活動を長期的に応援したいという方や一緒に伴走していきたいという方は、継続寄付も検討されてみて下さい。支払い方法は、クレジットカード決済・コンビニ支払い・郵便局・銀行口座からの振り込みが可能で、ユニセフ・国連UNHCR協会と同様に氏名・住所など基本情報の登録が必要です。
2-2.認定NPO法人テラ・ルネッサンス
テラ・ルネッサンスは、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を目的に2001年10月に設立された認定NPO法人です。
国内では平和教育を中心とする普及・啓発活動などの支援活動に取り組んでおり、九州を中心に、国際協力や人権・平和構築分野の知識があるスタッフが講演活動を行っています。
佐賀事務所では月に1度、テラ・ルネッサンスの活動や紛争に関する事実を伝え、「争いのない社会をつくるために何ができるのか」を考える場所として「テラ・カフェin佐賀」を開催しています。
一方、海外では、ウガンダ、ブルンジ共和国、コンゴ民主共和国、カンボジア・ラオスなどで地雷・クラスター爆弾によって被害に遭い、貧しい生活を送っている人々、小型武器による暴力の加害者・犠牲者などの問題解決を図る国際協力事業に取り組んでいます。
テラ・ルネッサンスは、寄付金による支援の他にふるさと納税による寄付、寄付付き商品・サービスの購入、カンボジアやウガンダのスタディツアーの参加、不要品買取サービスを利用した寄付などが可能です。また、普及活動として地雷啓発ブックカバーや平和教育のための学習教材を作成しており、ホームページからダウンロードして活用することができます。
2-4.認定NPO法人REALs
認定NPO法人REALsは「紛争・テロ・社会的な暴力を防ぎ、乗り越え、共存できる社会」をビジョンに掲げ、紛争・テロ・社会的な暴力の被害者・加害者・間接的に関与している人と一緒に問題解決・予防に向け実行できる選択肢を作ることを目的としています。
活動内容は、紛争、テロなど争いの予防や当事者に対する心のケア、インフラや食料などの緊急支援などです。金銭の寄付や物品寄付、ボランティア・プロボノワーカーとしての参加などで支援が出来ます。スポットは3000円から、継続では月1000円から寄付が可能です。
【関連記事】プロボノを始めるメリット・デメリットは?ボランティアとの違いも
2-5.特定NPO法人ピースデポ
特定NPO法人ピースデポは、平和問題に関する情報・調査研究活動を通じて、市民活動に貢献する目的で設立されました。「核兵器廃絶と軍事力に頼らない安全保障の実現を目指す」ことを理念としています。
活動としては講演会の開催、定期刊行物・ワーキングペーパー・ブックレットなどの出版を行っています。また、非核化・安全保障に関する提言や調査、各国・地域の公的資料がホームページで公開されています。
個人ができる主な支援方法としては、ボランティア活動、会員になる、レポートの定期購読者になるなどの方法があります。郵便振替や銀行振り込みによる金銭の寄付、横浜市ふるさと納税の制度を活用した「よこはま夢ファンド」への寄付も可能です。
まとめ
戦争被害者の支援団体には、ユニセフや、認定NPO法人REALsなどの海外で活動する団体だけでなく、認定NPO法人テラ・ルネッサンスのように国内でも活動を行う団体があります。
戦争被害について知り、自身がどのような支援を行いたいかを考え方法や寄付先を決めていきましょう。
田中 あさみ
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