東京のマンション価格が上がった理由は?金利や経済動向から買い時・売り時を検証

新型コロナウイルスの感染拡大によって経済的な影響が広がるなか、東京都のマンション価格については上昇が続いています。今回は、都内のマンション価格が上昇を続ける背景について、金利の動向や経済的な指標を見ながら検証します。

目次

  1. 東京都のマンション価格について
    1-1.東京都のマンション価格指数推移
  2. 金利の推移について
    2-1.10年国債の金利推移
  3. 東京都の経済指標について
    3-1.東京都の年度別GDP成長率推移
    3-2.都民1人当たりの名目所得
    3-3.東京都の人口推移
  4. 東京のマンションの買い時と売り時
    4-1.東京のマンションの買い時
    4-2.東京のマンションの売り時
  5. まとめ

1.東京都のマンション価格について

東京都のマンション価格はどのように推移しているのか、国土交通省が発表しているデータに基づいて検証します。

1-1.東京都のマンション価格指数推移

国土交通省が毎月発表しているデータによると、東京都のマンション価格指数は以下グラフのように推移しています。

東京都のマンション価格指数推移

※参照:国土交通省「不動産価格指数

2016年以降の統計を見ると、東京都のマンション価格は右肩上がりで上昇を続けており、2021年も上昇傾向は変わっていません。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大は不動産価格にも影響を与えるという懸念もありましたが、2020年の動向を見ると6月に約2.3%、7月に約1.2%、11月に約0.5%下落したのみで、それ以外の時期では上昇しています。

下落率もそれほど大きいものではなく、新型コロナウイルスの感染拡大は、直接的には東京都のマンション価格にあまり大きな影響を与えていないと言えるでしょう。

2021年8月時点では東京都のマンション価格指数は171.1まで上昇しており、2010年の平均価格と比較すると、約1.7倍まで上がってきたことになります。

2.金利の推移について

金融機関は住宅ローンや不動産投資ローンの金利について、10年国債の金利を基準にして決めています。このため、10年国債金利の推移を検証します。

2-1.10年国債の金利推移

財務省が発表しているデータによると、10年国債の金利推移は以下グラフの通りです。

10年国債金利の推移

※参照:財務省「国債金利情報

日本では2016年2月から低金利政策が導入されており、2021年11月時点まで低金利が維持されている状況です。このため、2016年以降においては、10年国債の金利が0.2%を超えた時期がありません。

低金利政策が維持されていることから、各金融機関も住宅ローンや不動産投資ローンなどの金利を引き下げています。その一方で、東京都のマンション価格は値上がりを続けているため、低金利政策は少なからず東京都のマンション価格上昇に影響していると言えます。

3.東京都の経済指標について

つづいて、経済的な指標について、東京都の発表資料に基づいて推移を検証します。

3-1.東京都の年度別GDP成長率推移

東京都が発表している統計によると、2016年~2018年における都内総生産増加率は以下グラフのように推移しています。

都内総生産増加率推移

※参照:東京都「都民経済計算年報 平成30年度

東京都の最新の統計が2018年までとなっているため2019年以降の推移は検証できませんが、2013年から2018年の推移から、東京都の経済は順調に拡大を続けている様子が伺えます。東京都では長期間にわたって経済が拡大している状況です。

3-2.都民1人当たりの名目所得

同じく東京都が発表している統計によると、都民1人当たりの名目所得は以下グラフのように推移しています。

都民1人当たり名目所得推移

※参照:同上

2015年は他の年よりも少し高くなっていますが、それ以外の年ではほぼ横ばいの状況です。なお、都民1人当たりの名目所得は都内総生産増加率とほぼ同じような推移をしています。

しかし、総生産増加率がプラスを維持している一方で、名目所得は継続的に上昇しているわけではありません。都内の経済成長は、都民の所得増加に大きな影響を与えるまでには寄与していないと言えるでしょう。

3-3.東京都の人口推移

最後に、東京都の人口推移について検証します。2013年以降における東京都の人口推移は以下グラフの通りです。

東京都の人口推移

※参照:同上

2020年の夏以降、東京都の人口が転出超過となったことが大きく報道されました。しかし、2013年から2018年の人口推移を見ると、ほぼ一定のペースで東京都の人口は増加を続けていたことがわかります。

人口増加傾向から見てみると、東京都の総生産額が上昇を続けているにも関わらず一人当たりの所得が横ばいとなっているのは、東京都の人口が増加し続けているため、と考えられます。

なお、人口増加は住宅需要の拡大につながるため、東京都のマンション価格上昇には、人口増加も少なからず影響していることが予測されます。

4.東京のマンションの買い時と売り時

東京のマンション価格が上昇傾向にあるという背景を踏まえ、マンションの買い時と売り時について考えてみましょう。

4-1.東京のマンションの買い時

マンションの価格上昇については、前述したとおり金融機関のローンの金利が低く設定されていることや、人口増加を背景にした賃貸需要の増加が大きな要因であると考えられます。

つまり、東京のマンションの買い時を考えるにあたっては、「低金利や人口増加傾向が今後も続くかどうか」という視点が重要となります。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によってテレワークが推奨されたこともある中、賃料の高い都心部での賃貸需要が今後も見込めるかどうかの判断がポイントとなってくるでしょう。

また、東京のマンション価格が上昇傾向にあるといっても、購入検討する物件のエリアやタイプ、築年数などの状態によって実際の価格推移は大きく変わってきます。マクロ的なデータだけで判断するのではなく、エリアや物件に合わせたミクロの検証を行うことが大切なポイントです。

不動産投資でマンション購入を検討するのであれば、不動産投資会社のマンションセミナーの受講を検討してみるのも良いでしょう。不動産投資会社では、自社の所有している物件のエリア動向について詳しくまとめており、自身で調査を行わなくても該当エリアの情報を詳しく知ることができます。

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【関連記事】【投資初心者向け】0から学べる不動産投資セミナー7選
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4-2.東京のマンションの売り時

マンションの価格が上昇傾向にあるということで、マンションを所有している方は売却を検討している方も多いのではないでしょうか。しかしこのような場合、マクロ的なデータから売り時を判断することは非常に難しいと言えます。

マンション購入であれば、様々なエリア・物件から不動産市場の傾向に沿った物件を比較検証することが可能です。しかし売却となると、実際に所有している物件が市場傾向と大きくずれている可能性があり、トレンドだけで判断してしまうと大きな失敗に繋がることがあります。

このような失敗を避けるためには、不動産会社へマンション査定を依頼し、現在の価格がどのようになっているのか、実際の相場を確認することが大切です。複数の不動産会社の査定を受けて、査定価格や査定の根拠を比較し、おおよその売却相場をつかんでみましょう。

例えば、「すまいValue」という不動産査定一括サイトでは、大手不動産会社6社の不動産査定を受けることができます。物件情報を一度登録するだけで不動産価格を検証でき、売却するかどうかは査定後に決めることができるため、気軽に利用できる点もメリットです。

なお、すまいvalueは依頼できる不動産会社が大手6社に限定されてしまうため、地場に強い中小の不動産会社も検討したい場合には、NTTデータグループが提供する「HOME4U」や。他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みがある「リガイド」などがあります。下記、主な不動産一括査定サイトの比較表です。

主な不動産一括査定サイト

サイト名 運営会社 特徴
すまいValue 不動産仲介大手6社による共同運営 査定は業界をリードする6社のみ。全国900店舗。利用者の96.3%が「安心感がある」と回答
SUUMO(スーモ)不動産売却 株式会社リクルート 大手から中小企業まで約2,000の店舗と提携。独自の審査基準で悪質な不動産会社を排除。60秒で入力が終了し、無料査定がスタートできる。
リガイド(RE-Guide) 株式会社ウェイブダッシュ 16年目の老舗サイト。登録会社数800社、最大10社から査定を受け取れる。収益物件情報を掲載する姉妹サイトも運営、他サイトと比べて投資用マンションや投資用アパートの売却に強みあり
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【関連記事】不動産査定会社・不動産売却サービスのまとめ・一覧

まとめ

東京都のマンション価格指数推移やその他の経済関連指数推移を見ると、東京都のマンション価格が上昇している背景には、低金利政策の維持と人口増加があると言えるでしょう。

新型コロナウイルスの影響によって東京都の人口増加はその勢いが弱まりましたが、金利については2021年時点で利上げの目途が立っていません。日銀が利上げに踏み切らない限りは、東京都のマンション価格は上昇を続ける可能性があります。

ただし、過去の統計は傾向を検証することで投資判断へ役立てることができますが、将来の動向を保証するものではありません。「どのような要因で不動産価格が上昇しているのか?」という仮説であることを念頭におき、判断材料の一つとしてとらえておきましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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