イオンの株主優待内容や配当金・配当利回りは?注意点も【2021年】

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株主優待とは、企業が株主に対して自社製品や金券、優待券などを贈呈する制度です。上場企業の約4割が株主優待を行っており、東証プライム上場企業のイオンも株主優待を実施しています。

今回は2021年度のイオンの株主優待について内容の詳細や配当、注意点などを紹介しますので、銘柄選びの参考にしてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. イオンの株主優待の内容
  2. イオンオーナーズカードの贈呈とキャッシュバック制度の適用
    2-1.お客様感謝デーでは割引特典とキャッシュバック特典の二重取りが可能
    2-2.優待料金特典もある
  3. イオンギフトカードの贈呈
  4. イオンの配当の内容
  5. イオンの業績の内容
  6. イオンの企業情報
  7. イオンの株主優待を受ける場合の注意点
    7-1.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
    7-2.権利付最終日での購入には注意
    7-3.元本を毀損する可能性がある
  8. まとめ

1.イオンの株主優待の内容

銘柄 イオン
コード 8267
優待回数 2回
優待券利確定月 2月、8月
優待利回り
株価 2,708円
優待を得るための最低投資額 270,800円
権利付最終日 2021年2月24日(水)、2021年8月27日(金)

※株価、最低投資額、優待利回りは2021年12月3日時点でのデータ

イオン(8267)の株主優待の内容は下記の通りです。

  1. イオンオーナーズカードの贈呈(本人と家族合計2枚)
  2. オーナーズカード提示によるキャッシュバック制度
  3. イオンギフトカードの贈呈

それぞれ詳しく紹介します。

2.イオンオーナーズカードの贈呈とキャッシュバック制度の適用

イオンの株式を100株以上保有すると「イオンオーナーズカード(株主優待カード)」が贈呈されます。イオンやイオンの系列店舗での買い物時にオーナーズカードを提示することで、下記のキャッシュバック制度が適用されます。

保有株数 キャッシュバック
100株 3%
500株 4%
1,000株 5%
3,000株 7%

※半年間に本人カード・家族カード合わせて100万円までの買い物にキャッシュバック適用

保有する株数に応じて、合計購入金額に各キャッシュバックの返金率を乗じた金額が返金されます。

3月から8月末までの買い物については10月に、9月から2月末までの買い物については4月に、買い物状況を示す明細書と「株主優待返金引換証」が投資家に送付されます。イオン系列の優待返金取扱店舗に引換証を持参することで、キャッシュバック金額が現金で返金されます。

なお、キャッシュバックの適用を受けるには、下記の方法で支払いを行う必要があります(※ただし、一部の店舗では現金払いのみ特典適用となる場合があります)。

  • 現金
  • WAON(イオンの電子マネー)
  • イオンマークのカードでのクレジット支払い
  • イオン商品券
  • イオンギフトカード

2-1.お客様感謝デーでは割引特典とキャッシュバック特典の二重取りが可能

イオンやマックスバリュなどのイオン系列店舗では、毎月20日・30日を「お客様感謝デー」としており、買い物時に5%の割引特典が受けられます。

イオンオーナーズカードを保有している場合、お客様感謝デーの5%割引に加えて、既出のキャッシュバック特典も受けられます。オーナーズカードを提示し、お客様感謝デーの特典適用となる支払い方法(上記支払方法はすべて適用)を利用すると、割引特典・キャッシュバック特典の対象となります。

2-2.優待料金特典もある

イオンイーハート(イオンの飲食事業)、イオンシネマ、スポーツオーソリティ、イオンペットなどでは、株主優待料金特典や会計時の割引特典を受けられます。

会計時にイオンオーナーズカードを提示することで、各特典が適用されます。ただし、優待料金特典や割引特典を受けた場合は、キャッシュバック特典は提要されません。

3.イオンギフトカードの贈呈

イオンの株式を3年以上継続保有している場合、イオンギフトカードが贈呈されます。保有株数と贈呈されるギフトカードの金額は下記の通りです。

保有株数 ギフトカード金額
1,000株 2,000円相当
2,000株 4,000円相当
3,000株 6,000円相当
5,000株 10,000円相当

2月の権利確定月での保有株数に応じて贈呈されるギフトカードの金額が決まり、5月下旬に送付される予定となっています。

4.イオンの配当の内容

イオンの配当の内容は下記の通りです。

年度 1株配当(円) 配当利回り
2017年2月期 30円 1.79%
2018年2月期 30円 1.66%
2019円2月期 34円 1.45%
2020年2月期 36円 1.79%
2021年2月期 36円 1.12%
2022年2月期 36円(予想1株配当) 1.33%(予想配当利回り)

※1株あたり配当金額は過去決算資料より集計
※配当利回りは決算期末日の終値より集計

ここ5年の1株あたりの配当金額は30円から36円で推移しており、2022年度の1株当たりの予想配当金額は36円となっています。

また、ここ5年の実績配当利回りは1.12%から1.79%で推移しています。2021年2月期の決算が赤字だったことから2021年の実績配当利回りは過去10年間で最低の水準となりましたが、2022年の予想配当利回りは1.33%となっており、利回り水準は回復すると見られています。

5.イオンの業績の内容

イオンの業績の内容は下記の通りです。

年度 営業収益 営業利益 経常利益 純利益 包括利益
2017年2月 8兆2,101億 1,847億3,900万 1,873億5,100万 112億5,500万 707億1,000万
2018年2月 8兆3,900億 2,102億7,300万 2,137億7,200万 245億2,200万 1,244億300万
2019年2月 8兆5,182億 2,122億5,600万 2,151億1,700万 236億3,700万 366億400万
2020年2月 8兆6,042億 2,155億3,000万 2,058億2,800万 268億3,800万 193億8,600万
2021年2月 8兆6,039億 1,505億8,600万 1,388億100万 -710億2,400万 -323億1,100万

※営業収益=売上高
※過去決算データより集計

営業収益(売上高)は2020年まで、経常利益は2019年まで増加傾向にありましたが、以降は減少傾向にあります。

2021年度は第一四半期・第二四半期・第三四半期ともに純利益は赤字で、連結決算においても純利益は2009年以来10年ぶりの赤字となっています。

一方、2022年度の純利益は第一四半期決算で約50億円の黒字、第二四半期決算で約46億円の黒字となっていることから、連結決算では黒字に転換する可能性があります。

6.イオンの企業情報

社名(英語社名) イオン(AEON Co.,Ltd.)
業種 小売業
代表者 代表執行役社長 吉田 昭夫
決算 2月
資本金 2,200億700万円
本社所在地 〒261-8515 千葉県千葉市美浜区中瀬1-5-1
上場市場 東証一部
上場年月日 1974年9月10日

イオングループは小売事業やサービス事業などを展開する企業です。具体的な事業内容は下記の通りです。

  • ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア事業
  • スーパーマーケット・ディスカウントストア事業
  • 小型店事業
  • 総合金融事業
  • デベロッパー事業
  • サービス・専門店事業
  • 国際事業
  • デジタル事業

総合スーパー「イオン」やショッピングモール「イオンモール」の運営のほか、「マックスバリュ」「ウェルシア薬局」などを傘下にしています。

1970年にローカル企業3社が提携し「ジャスコ株式会社」が誕生し、2021年8月に「イオン株式会社」へと社名変更しました。2008年8月にイオン株式会社を中核とした純粋持株会社体制に移行して、現在に至ります。

7.イオンの株主優待を受ける場合の注意点

イオンの株主優待を受ける場合は、下記のポイントに注意しましょう。

  • 優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある
  • 権利付最終日での購入には注意
  • 元本を毀損する可能性がある

7-1.優待内容の変更・株主優待の廃止の可能性がある

株主優待の内容は変更されたり、優待自体が廃止されたりすることがあります。株主優待の内容変更や廃止が発表された場合、保有株が手放されて株価が急落し、損失が発生することもあるので注意しましょう。

特に、業績が良くない銘柄や東証プライムに上場して間もない銘柄などは、株主優待の内容変更・廃止となることが多い傾向にあります。また、優待利回りが高すぎる銘柄も、人気が高まりすぎて優待を維持できなくなることがあり、優待内容が変更されることがあります。

株主優待を受ける場合であっても、関連情報を必ず仕入れ、適切な投資判断を下すことが大切です。

7-2.権利付最終日での購入には注意

株主優待を受けるために、権利付最終日(権利確定日から2営業日前)やその直前で株式を購入するのは避けるのが無難です。人気が高い優待銘柄の場合、権利確定日に向かって株価が上場し、権利落ち日(権利付最終日の翌日)以降に株価が大きく下落する傾向にあるからです。

株主優待を受けられたとしても、含み損を抱えてしまう可能性があるため、購入のタイミングには十分気を付けましょう。

7-3.元本を毀損する可能性がある

株式投資を行う以上、元本を毀損する可能性があります。

先述したような優待内容の変更や廃止、権利確定日以降の値動きに加え、他にもさまざまな要因に影響され株価は変動します。株主優待が目的で株式を購入する場合でも、株価の動きについては必ずチェックしなければなりません。

場合によっては、元本を毀損する前の株式の売却や損切り(=損失を確定させるための売却)を決断するべきケースもあります。株価の値動きを予測するのは難しいのですが、さまざまな状況を想定してどう対処するのが適切なのか、事前に考えておくことが重要です。

まとめ

今回はイオンの2021年の株主優待について紹介しました。保有株数に応じてキャッシュバックを受けられたり、ギフトカードをもらえたりするため、イオン系列の店舗を頻繁に利用する方にとってメリットの大きい優待内容となっています。

ただし、2022年以降も同じ優待を受けられるとは限りませんので、株式を購入する場合は必ず優待内容について確認しましょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。