株初心者が知っておきたい売り板・買い板の見方、板を分析するメリットも

株式投資において「板」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。板に表示される情報は株式投資においてとても重要なものですので、きちんと理解しておく必要があります。

そこで今回は、株式投資における売り板・買い板の見方や、板の分析方法、板を分析するメリットについて解説します。

目次

  1. 売り板・買い板の「板」とは?
    1-1.株価がどう決まるのかを知れば板がよくわかる
  2. 売り板・買い板の見方
    2-1.板情報の見方
    2-2.注文数が多ければ板は厚くなる
    2-3.売り気配と買い気配
    2-4.板情報に表示されるマーク
  3. 板を分析するメリット
  4. 板情報の注意点
  5. まとめ

1.売り板・買い板の「板」とは?

株式投資における「板」とは、価格ごとに買い注文と売り注文がどれだけあるのかを表示する一覧表のことをいいます。板に表示される情報のことを板情報もしくは気配情報ともいいます。

板に表示される情報は以下の3つです。

  • 注文価格(気配値)
  • 売り注文の数量(売気配株数)
  • 買い注文の数量(買気配株数)

板情報の中央に表示されるのが株式の注文価格で、「気配値(けはいね)」といいます。また、ここに表示される株式の注文価格は「指値注文の価格」になります。

次に、注文価格の左側に表示されるのが売り注文の数量となり、これを「売気配株数(うりけはいかぶすう)」といいます。例えば上記の板情報であれば、1,000円の売り注文(指値注文)が6,800株分入っているということになります。

注文価格の右側に表示されるのが買い注文の数量となり、これを「買気配株数(かいけはいかぶすう)」といいます。上記の板情報では、999円の買い注文(指値注文)が6,200株分入っているということになります。

このように、板情報を見ることによって、どの株価にどれくらいの注文が入っているのかがわかるというわけです。

1-1.株価がどう決まるのかを知れば板がよくわかる

板について知るためには、株価がどのように決まるのかを知っておく必要があります。

株価は一般的な市場原理と同じように、「需要」と「供給」で決まります。例えばある株式の株価を990円で購入したいとしましょう。ですが、前出の板情報では990円の買い注文が3,600株分入っているものの、990円の売り注文は入っていません。この状態では取引が成立しないため、その時点においてはその株式を990円で購入することはできない、ということになります。

上記の板情報では「1,000円未満の売り注文(指値注文)」もしくは「999円超の買い注文(指値注文)」であれば、取引は成立し株式を売買できるというわけです。

このように、株価は注文をベースとした需要と供給で決まります。そして、買い注文と売り注文の価格と株数を確認できるのが板情報なのです。

2.売り板・買い板の見方

それでは、売り板と買い板の見方について解説していきましょう。

とはいえ、板情報はリアルタイムで目まぐるしく変動するため、投資の経験を積まなければ完璧に使いこなすことは難しい部分もあります。そこで、投資初心者でも最低限押さえておきたい板情報の見方について紹介したいと思います。

2-1.板情報の見方

先程の板情報をもう一度見てみましょう。

この板情報では「1,000円での売り注文(指値注文)」と「999円での買い注文(指値注文)」があります。このままでは注文価格がかみ合わず、売買取引は成立しないことになります。

ですが、この状態から「999円での売り注文」や「1,000円の買い注文」が入れば、それぞれの買い・売り注文が既に入っているため、その金額での取引が即成立することになります。

また、売買が成立した金額(気配値)に表示されている株の数量から、取引が成立した分の数量が差し引かれて新たに表示されることになります。

2-2.注文数が多ければ板は厚くなる

株式銘柄ごとに板情報を確認することができますが、それぞれの銘柄で買い注文や売り注文の数は異なります。注文株数が多いほど、売買が活発に行われている証拠であり、逆に少ないと流動性の低い銘柄ということになります。

このように、注文株数が多い状況を「板が厚い」と表現し、逆に注文株数が少ない状況を「板が薄い」といいます。

2-3.売り気配と買い気配

また、板情報の売り注文と買い注文、そのどちらか一方の注文数が明らかに多いケースがあります。

売り注文が極端に多く、買い注文が少ない状況を「売り気配」といい、その銘柄は売りの圧力が強く株価が下がる可能性が高いと考えられます。

一方で、買い注文が多く、売り注文が少ない状況を「買い気配」といいます。その株式銘柄が積極的に買われようとしていることから、今後株価が上昇する可能性がある、と考えることができます。

2-4.板情報に表示されるマーク

板情報には、注文株数や気配値以外にあるマークが表示されることがあります。具体的には、以下のようなマークが表示されます。

  • 「特」:特別気配
  • 「S」:ストップ高・ストップ安
  • 「前」もしくは「寄」:取引開始前の気配
  • 「連」もしくは「K」:連続約定気配

特別気配には、売り注文が多く取引が成立しない「売りの特別気配」、買い注文が多く取引が成立しない「買いの特別気配」があります。双方の株数が釣り合うまで、取引が成立しないまま株価が変動していく可能性が高いということを表します。

また、銘柄が値幅制限いっぱいまで買われたり売られたりした場合にはストップ高・ストップ安となり、「S」のマークが表示されることになります。

これらのマークが表示された場合は、値動きが激しいため慎重に行動するべきといえます。

「前」もしくは「寄」と表示されるのは寄前気配といい、寄付き前(始値が決定する前)の気配値を表します。

「連」もしくは「K」と表示されるのは、連続約定気配のことをいいます。連続約定気配とは、注文が連続して約定することで、株価が急激に上昇する可能性がある状態のことをいいます。

板情報に表示されるマークの意味については、しっかり理解しておきましょう。

3.板を分析するメリット

板情報を分析すると、以下のことを判断しやすくなります。

  • 取引が活発な銘柄がわかる
  • 株価がどのように変動するか予測がつきやすい

まず、注文株数に着目して銘柄を比較することで、活発に取引されている銘柄が判断できます。取引数が多い銘柄はそれだけ流動性が高いため、「売りたいときにいつでも売りやすい銘柄」といえます。

逆に、注文数が少ない銘柄は、売りたいときに売れない可能性がありますので、注意しなければなりません。また値動きも激しくなる傾向にあります。

次に、買い注文と売り注文の数を比較することで、どちらの勢いが強いかを判断できます。買い注文が多ければ株価は上昇、売り注文が多ければ株価は下落すると予測できます。

4.板情報の注意点

板情報を分析することで先述のようなメリットがありますが、一方で以下のような「ダマシ」が発生する場合があるため注意も必要です。

チャートと同じように、板を見ることで今後の動向を予測することはできますが、その予測がすべて当てはまるというわけではありません。予測と逆に動いていくケースもあります。

板情報の基本的な見方を知ることは重要ですが、100%信用するのはおすすめできません。チャートや移動平均線、企業情報など、そのほかのさまざまな情報を照らし合わせて、投資判断を下すようにしましょう。

まとめ

今回は板情報の見方について解説しました。

板情報を見ることで、銘柄の動きをリアルタイムで知ることができます。100%板情報だけを信頼できるものではありませんが、流動性や直近の値動きを予測することができるため、銘柄選びや売買のタイミング判断に役立ちます。今後の投資活動に生かしてください。

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山本 将弘

山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。