REIT(リート)の種類は?複合型と単一型、6種のアセットタイプを解説

株式市場に投資する時に投資する会社のことを調べるように、REIT(リート)に投資する時には投資先の不動産についても理解しておくことが重要です。

そこで今回は、現在における日本のREIT市場で運営されている銘柄のアセットタイプ(種類)についてご説明します。この記事がREITの種類を知り、自分に合ったスタイルのREITを選ぶ際のご参考になれば幸いです。

目次

  1. REITは62銘柄(2020年4月時点)
  2. REITには単一型と複合型がある
    2-1.単一型REITの特徴
    2-2.複合型REITの特徴
  3. REITのアセットタイプ(種類)ごとの特徴
    3-1.ホテル特化型
    3-2.物流不動産特化型
    3-3.商業施設型
    3-4.オフィス型
    3-5.住居型
    3-6.ヘルスケア型
  4. まとめ

1.REITは62銘柄(2020年4月時点)

日本で運営されているREITの銘柄数は、2020年4月現在で62銘柄が上場しています。1年ごとに2~3銘柄ずつ増えており、徐々に銘柄数は増加傾向にあります。

ただし、リーマンショック時には上場廃止になった銘柄があります。今後も景気の悪化などにより運営がストップし、銘柄が減少する可能性があると言えるでしょう。

2.REITには単一型と複合型がある

REITには大きく分けて単一(特化)型と複合型のREITがあります。この2つのタイプのREITの大きく異なる点について解説します。

2-1.単一型REITの特徴

単一(特化)型REITとは、ホテルであればホテルREIT、住居型であればマンション運営REITなど、1種類の不動産だけを運営するREITのことを指します。

メリットとしては値動きを予測しやすいこと、また大きな値動きが発生しやすいことなどが挙げられます。

例えば、観光客が大幅に増加している時はホテルREITが値上がりしやすく、景気が良い時はオフィスビルが値上がりしやすい傾向があります。

逆に、観光客の数がどんどん減ればホテルREITが値下がりしますし、不景気ではオフィスが撤退するためにオフィスREITが値下がりしやすくなります。

単一の種類の不動産に特化しているだけに値動きの幅も大きく、リスクが分散されないため、複合型REITと比較してハイリスク・ハイリターンな特徴を持っていると言えるでしょう。

2-2.複合型REITの特徴

複合型REITには、2種類の不動産に投資する複合型REITと、3種類以上の不動産に投資する総合型REITがあり、いずれも、複数の種類の不動産を運用する点で共通しています。

複合型REITのメリットは、分散投資を行うことで値動きの幅が小さくなり、リスクが軽減されることです。

例えば、値動きの幅が大きなホテルREITと値動きの幅が小さい居住型REITを組み合わせることで、景気が悪化した時であっても銘柄の急激な値下がりを防げる可能性があります。

一方、単一型のREITと比較して値動きの幅も小さくなってしまう点には注意が必要です。

3.REITのアセットタイプごとの特徴

次に、現在の日本のREIT市場に上場しているREITの種類(アセットタイプ)別に、どのような特徴を持っているかをみていきましょう。

それぞれのREITの特徴を知ることでリスクを避けたり、メリットとデメリットを組み合わせながら分散投資できる銘柄を選べるようになります。

3-1.ホテル特化型

代表的なREITの1つと言えるのが、いちご不動産REITや星野リゾートREITなどのホテル特化型REITです。

ホテル特化型REITの場合、観光客が増加している時に収益を多く上げられる傾向があります。例えば、日本がインバウンド需要に沸いていた2018年や2019年において、ホテル特化型REITは大きく値を上げました。

このように、ホテル特化型REITは収入の変動幅が大きく、観光客が増えれば稼働率が上がって収入が増える傾向にあります。また、人気が上がったホテルは宿泊費自体も上げることができ、住居型に比べて相場の流動性が高いと言えるでしょう。

2020年2月に始まったコロナショック下では、ホテル特化型REITは大きな値下がりを見せています。観光客が減ってしまえば収益は大きく減り、値下がりの幅も大きなものになってしまう点には注意しましょう。

3-2.物流不動産特化型

物流不動産特化型REITとは、倉庫などの物流設備を運営して利益を出す種類のREITです。

物流不動産特化型REITは、2018年に供給が過剰になったことで値下がりしましたが、2020年のコロナショック下では外出自粛の影響から需要が増え、REITの他のタイプと比べて値下がりも小さくなっています。

ただし、物流不動産の場合は退去が起こると、次の賃借人が決まるまでに時間がかかる傾向があります。退去時のリスクが大きく、空室期間は収入が大きく減るというリスクもある点には注意しましょう。

3-3.商業施設特化型

ショッピングセンターや百貨店などの商業施設を運営するのが、商業施設型REITです。商業施設の家賃収入に依存するため、国内景気の影響を受けやすい点が商業施設型REITの特徴です。

個人消費が増加している好景気であれば、商業施設の売上も増加して退去が起こらず、投資家へのリターンが大きくなります。
一方で、消費税の増税などで消費が落ち込むと、一時的に売上が下がることでテナントの退去が発生し、家賃収入が激減する可能性がある点には注意が必要です。

3-4.オフィス特化型

オフィス型REITは商業施設型REITと同じく、景気の影響を受けやすい特徴を持っています。

オフィス型REITは、都心のオフィスビルなどを運営して得られた賃料収入を投資家に配当します。国内全体の景気が良くなればオフィスの需要が高まり、空室が発生しにくくなり、家賃の値上がりが可能になります。

ホテルREITと同じく、家賃の値上げ比較的流動的な点はオフィス型REITのメリットであり、配当金が増額されることもあります。

一方で、景気の悪化によりオフィスの空室が発生し、大きく収益が減る可能性のある点には注意が必要です。景気悪化によって倒産する会社が増え、長期間空室が発生する可能性について注意しましょう。

また新型コロナウイルスの影響により、オフィスに極力出勤しないテレワークが推奨されています。オフィスの需要が今後どのように変化していくのか、注目しましょう。

3-5.住居特化型

数々の単一型REITの中でも比較的リスク幅の少ないのが、マンションなどを運営する住居型REITです。

人々の生活において住む場所は不可欠なものであり、ホテル型や商業施設型、オフィス型などのREITと比較して、景気悪化による住居型REITへ影響が出るタイミングは遅くなります。

一方、短期的に大きな変動が起きにくい分、積極的に売却益を狙うのではなく、長期的に保有する投資方法が適していると言えるでしょう。

3-6.ヘルスケア特化型

病院などの医療施設や高齢者向け施設を運営し、投資家に運用益を配当するのがヘルスケア型REITです。

現在、日本のヘルスケア型REITは1銘柄しかなく、過去の実績やデータが豊富ではないデメリットがあります。

また、診療報酬などの健康保険に関連する制度の改正によって収益性が大きく変化することがあるなど、他のREITにはない注意点があります。

まとめ

REITには単一(特化)型と複合型があり、複合型REITは投資先が分散され、単一型は売却益を狙いやすいなど、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。

また、それぞれのREITの特徴などを把握した上で投資金に余裕があれば、並行して単一(特化)型REITに投資してみると良いでしょう。

それぞれのREITの特徴を把握し、どの銘柄を買うのが良いのか、慎重に検討してみましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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