不動産は築何年から下落する?売却前にチェックしておきたい4つのこと

2013年前後から国内の不動産価格は上昇傾向にあり、2020年は売り時のタイミングとして注目している人も多いのではないでしょうか。

しかし、不動産の売却価格は築年数が経つにつれて下落していく傾向にあります。また、不動産の売却価格は個別の状況によって大きく異なり、どの物件も同じような価格推移をたどるとは限りません。

では不動産の売却にあたり、どのような点を目安にして判断すれば良いのでしょうか。

この記事では、不動産売却を検討する際にチェックしておきたいポイントを4つご紹介します。

目次

  1. マンション在庫状況と新規着工数から売却時期を判断
  2. 築年数別成約率から売却時期を判断
  3. 築年数別平均価格推移から売却時期を判断
  4. 定期的に不動産査定を受けておく
  5. まとめ

1.マンション在庫状況と新規着工数から売却時期を判断

近隣のマンションの在庫や新規着工数が多くなると、需要に対して供給過多になるため価格が下落したり、賃貸ニーズが低くなったりする可能性があります。

国内のマンション在庫と新規着工数の推移を確認してみましょう。以下は国土交通省の資料から引用したものです。こちらのグラフでは、昭和43年から平成30年までの毎年のマンションのストック戸数と新規供給戸数を確認することができます。
*国土交通省「平成30年度住宅経済関連データ・マンションの供給戸数」から引用

こちらのグラフの「新規供給戸数」をみると、年間の新規供給戸数は昭和43年から徐々に増加してきましたが、平成20年に大きく減少し、そのまま横ばいの状態で推移していることが確認できます。

しかし、新規供給が減少してもなくなったわけではなく、毎年ストック戸数は増加しています。

グラフで記されている「ストック戸数」は国内全体のマンション戸数を表したものです。国内全体のグラフから、マンションの供給数は今も増え続けている、という見方が出来るでしょう。

日本では少子化により人口が減少傾向にあるとされていますが、東京や大阪などの都心部では転出者よりも転入者が多い転入超過となっています。このような都心部ではマンション戸数に対し、周辺の人口が増えているというケースも考えられます。

全体の傾向も踏まえた上で所有しているマンションのエリアや物件の特徴を考慮し、慎重に売却のタイミングを計っていくことが重要になってきます。

2.築年数別成約率から売却時期を判断

不動産の築年数が多く経過しているほど、劣化した箇所が出てきたり、あらたな修繕が必要になるケースがあります。新築と比較して築古の中古物件の購入では買主も慎重になり、なかなか売却できないという状況にもなりかねません。

そのため、所有する不動産の築年数も考慮しながら売却計画を検討すべきでしょう。築年数から見た場合、築何年位までであれば売却しやすいのかを確認してみましょう。

以下のグラフは公益財団法人東日本不動産流通機構の資料を引用したものです。こちらのグラフでは、2017年と2018年における中古マンションの売買成約率を確認することができます。

*公益財団法人東日本不動産流通機構作成「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」から引用

グラフでは築20年くらいまでは成約率が20%から25%の間を推移していますが、築21年を超えると成約率は下落し、20%を切って推移していることが確認できます。

このことから、中古マンションは築20年以内で売却した方が、それ以上経過して売却するより成約しやすいとみることが出来ます。

3.築年数別平均価格推移から売却時期を判断

築年数が多く経過した物件は古くなり、売却価格も下落傾向にあります。そのため、なるべく価格の下落率が少ない時期に売却するのも一つの方法です。

以下のグラフは上記と同じ公益財団法人東日本不動産流通機構の資料を引用したものです。こちらのグラフでは築年数ごとの中古マンションの平均売却価格を確認することができます。

*公益財団法人東日本不動産流通機構作成「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2018年)」から引用

こちらのグラフから、築後すぐに価格は下落傾向を示し、築6年当たりから築20年くらいまでは横ばいで推移し、築20年を過ぎると大きく下落しています。

このことから、マンションの成約率と売却価格がバランスする時期として、築20年が一つの指標になると言えるでしょう。

4.定期的に不動産査定を受けておく

不動産の売却タイミングを予測するには、統計データから全体の傾向を読み解くだけでなく、個別で不動産査定を受けておくことが大切です。

不動産の価格は立地条件や、金融機関の融資状況、該当物件の劣化状況など、様々な要素によって変動する可能性があるためです。

そのため、定期的に不動産会社に査定を依頼し、不動産価格がどのように推移しているのか定点観測すると良いでしょう。

また、より適正な相場価格を把握するには1社だけでなく、複数の不動産会社に査定を依頼することも重要です。1社だけでは査定結果を比較検証することが出来ず、正確な査定結果を得ることが難しくなるためです。

そこで、より正確な価格を把握するために、不動産一括査定サイトを利用すると良いでしょう。

不動産一括査定サイトは、一度情報を入力すれば複数の不動産会社から査定価格を提示してもらうことができます。

実際に不動産を売却せずに価格だけを確認することもできますので、売却の検討段階から確認しておくと良いでしょう。以下に不動産一括査定サイトをご紹介しておきます。

主な不動産一括査定サービス

サイト名 運営会社 特徴
リガイド(RE-Guide) 株式会社ウェイブダッシュ 2006年にサービスを開始。2020年で15年目を迎える。独自の審査で厳選した700社の優良不動産会社が掲載。収益物件情報を掲載する姉妹サイトを持ち、他サイトと比較して投資用不動産の売却に強みを持つ。
すまいValue 不動産仲介大手6社による共同運営 東急リバブルや住友不動産販売など不動産業界大手企業が運営する不動産査定サイト。全国870店舗。利用者は2020年1月で36万件を突破。
LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス 株式会社LIFULL サービス利用者数は612万人を突破(2020年1月時点)。参加社数1,849社と、日本最大級の不動産・住宅情報サイト『HOME’S』の強みを生かしたサイトです
HOME4U 株式会社NTTデータ スマートソーシング 全国1300社の不動産会社を厳選。HOME4Uでは査定依頼をする際に、大手企業と地域密着型企業の両方への依頼を推進。
イエウール 株式会社Speee 全国1,600社が参加。「地方・地域密着」企業を多数掲載し、地域情報を交えたより詳細な情報から査定を追求。

不動産一括査定サイトによって、登録されている不動産会社が異なります。査定を依頼したい不動産に合わせて、利用するサイトを選んでみましょう。

【関連記事】不動産査定会社・不動産売却サービスのまとめ・一覧

まとめ

不動産を売却する際にチェックしておきたい4つのことをご紹介しました。

不動産は個別の案件になり、状況が異なりますので、売却する際はきちんとシミュレーションすることが大切です。

人口の推移や築年数、エリアの物件戸数など、複数の視点から考慮して取り組むようにしましょう。

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西宮光夏

西宮光夏

不動産業界を含め、金融業界に20年以上携わっていました。不動産 会社では投資用不動産の販売や土地の仕入れ、営業推進、金融機関と の折衝などの実務を担当しました。
自己所有不動産はアパートと区分マンション、戸建て、土地を山3つ と畑や田くらいです。その経験を活かしHEDGEGUIDEでは不動産投資 ラムと、新しくその他のカテゴリーも担当させて頂いています。直近 ではAI導入後の不動産市況の動向に注目しています。