タイは日本人からの人気が高いエリアであり、海外不動産に投資するならタイの物件を購入したいという人も多くいます。タイ不動産投資を検討するのであれば、首都であるバンコク以外に、リゾートエリアのパタヤも選択肢の1つとして挙がってきます。
そこでこの記事では、パタヤの不動産に投資するメリットと、注意すべきリスクなどについて解説します。
目次
- パタヤの不動産に投資するメリット
1-1.リタイア後の移住先として適している
1-2.自己利用も見据えた投資に有効
1-3.物件の売却先として外国人投資家も候補に入る - パタヤの不動産投資で要注意のリスクやデメリット
2-1.タイでは無資格での短期賃貸が違法とされている
2-2.空室期間が長引くリスクもある
2-3.日本の不動産と比較すると施工が粗末な物件も - まとめ
1.パタヤの不動産に投資するメリット
パタヤの不動産投資は、タイが好きで購入した物件を自分でも使いたい人などに向いています。また、物件の売却先として日本人だけではなく外国人も候補に入る点が、パタヤの不動産に投資するメリットです。
1-1.リタイア後の移住先として適している
パタヤは、タイのビーチリゾートとして人気があり、ゴルフリゾートとしても有名です。赤道に近く年中温暖な気候を持っていることもあり、世界各国から人が集まっています。
また、タイは日本人からも移住先として人気が高く、日本人駐在員がタイでの生活を気に入った結果、リタイア後もタイに住みたいという希望からタイ不動産を購入するケースもあります。
パタヤはバンコクから車で約2時間の距離にあり、バンコクに住みながらパタヤの物件を別荘にすることも検討できます。アーリーリタイアを目指すまたは、リタイア後はリゾート地に移住したいなどの希望を持っている場合に、パタヤの不動産投資は有効と言えます。
1-2.自己利用も見据えた投資に有効
パタヤは移住だけではなく旅行先としても人気があるため、購入した物件の自己利用を考えている場合にも、パタヤの不動産投資を検討しやすいといえるでしょう。
東南アジアには、タイ以外にもフィリピンのセブ島やマレーシアのペナンなど、ビーチリゾートとして有名なエリアが複数あります。なかでもパタヤは海外からの旅行者が多く、にぎわっている点が特徴的です。
市街地の中心部に位置している物件は静かな環境を好む人には向いていない一方で、都会的なリゾートを好む方にとっては適した選択肢となります。なお、地元住民よりも海外からの移住者などを入居者のターゲットにしたい場合、できる限り都心に近く利便性の高いエリアを選ぶことも重要な視点となってきます。
1-3.物件の売却先として外国人投資家も候補に入る
パタヤは外国人からの人気が高いエリアなので、不動産投資の出口で物件を売却するにあたっては、外国人投資家も売却先の候補に入ります。
日本人投資家が海外不動産投資をする場合は、日本に拠点を置く不動産会社を通じて物件購入するケースも多くなります。このような背景から、他のエリアでは投資の出口として主に日本人同士での転売を想定することになります。
一方でパタヤは日本人以外の外国人からも人気を集めている背景により、外国人投資家や移住者なども物件の売却先として有効と言えます。
新興国での海外不動産投資では不動産市場の変化が大きいことから、出口戦略も不透明になりがちです。あらかじめ選択肢を多めに持っておける点で、パタヤの不動産投資にはメリットがあります。
2.パタヤの不動産投資で要注意のリスクやデメリット
パタヤの不動産投資で注意すべきポイントとして、物件を購入するだけでは短期賃貸ができない点や、外国人の入居者を探す難易度は高い点などが挙げられます。
2-1.タイでは無資格での短期賃貸が違法とされている
パタヤは有名なリゾートエリアなので、物件のホテル運用が上手くいけば大きな利益も見込めます。
しかし、タイでは無資格者による30日以下の短期賃貸が法律で禁止されている点に要注意です。
例えば、2021年9月時点、フィリピンでは民泊に関する法律がないためAirbnbなどを活用したホテル運用も海外不動産投資の選択肢の1つになります。このような選択肢が取れないことは、パタヤ不動産投資の大きなデメリットと言えるでしょう。
そのほか、パタヤにはホテルも多いため、仮に宿泊運用が問題ないとしてもホテルとの競争に勝つ戦略が必要になってきます。パタヤ不動産投資では、不動産会社から情報収集を行って入居者のターゲットを明確にしつつ、入居者のニーズに適した物件を選ぶことが重要になります。
【関連記事】セブ島で不動産投資、メリット・デメリットは?
2-2.空室期間が長引くリスクもある
パタヤの周辺にはタイの首都バンコクを始めとして、フィリピンやシンガポールなど外国人による人気の高いエリアが多いものです。ショートステイを繰り返しながら各国を渡り歩く人も多いため、パタヤで年単位の賃貸借契約を希望するような外国人を見つけるのは難しいと言えます。
また、パタヤではバンコクほど産業が発展しているわけではなく、地元住民の所得はそれほど高くありません。パタヤで投資用物件として販売されている物件に入居できる地元住民は少ないのが実態です。
このような背景があることから、パタヤの不動産投資は純粋な不動産投資による利益を狙っている人よりも、自己利用を物件購入の目的とする人に向いていると言えます。
2-3.日本の不動産と比較すると施工が粗末な物件も
タイでは外国人による土地の所有が禁止されているため、パタヤで不動産投資をする場合も、投資対象は集合住宅であるコンドミニアムになります。
タイを含む東南アジアでは、プレビルドと呼ばれる完成前のコンドミニアムが投資用物件として販売されていることも多いものです。パタヤを含むタイの不動産投資では、仕上がりを確認してから物件を購入できるケースが少なくなります。
プレビルドの物件が完成した結果、仕上がりが良くないために賃貸できないといった失敗例も見られます。また、パタヤは海に近いエリアなので、潮風の影響により物件が劣化するスピードが通常よりも早い点に注意が必要です。
そのほか、プレビルドの物件が完成せずに引渡しを受けられない竣工リスクにも要注意です。プレビルドの物件では建設工事が途中で中断されてしまうリスクがあり、工事が中断されてしまうと物件の引渡しを受けられないほか、支払い済の資金が返金されないケースもあります。
物件の仕上がりにまつわるリスクや竣工リスクを軽減するためには、タイ国内または海外で大手のデベロッパーが分譲している物件への投資を検討することが重要となります。
まとめ
パタヤの不動産投資のメリット・デメリットを比較してみると、パタヤ不動産へ投資するのであれば、最終的に物件の自己利用を重視したい人に向いていると言えるでしょう。
家賃収入による長期継続的な利益を狙っていきたい人にとっては、入居者を見つける難易度が高い点などを鑑みてもハイリスクな投資先であると考えられます。
そのほか、パタヤの不動産投資では、竣工リスクを軽減するために物件の売主であるデベロッパーについて、会社規模や分譲実績などを事前に確認することが重要です。パタヤ不動産を購入する際はこれらのメリット・デメリットやリスクを確認し、慎重に投資判断をしてみましょう。
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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