「信長ファンディング」は、愛知県・岐阜県の不動産に特化したプラットフォームを提供する不動産クラウドファンディングサービスの1つです。
少額から不動産投資ができる不動産クラウドファンディングは、利用できるサービスの増加によって投資家の選択肢が広がっています。中でも信長ファンディングは、中部地方の不動産へ手軽に投資できる特徴的なサービスと言えるでしょう。
今回は信長ファンディングの評判や口コミを紹介するほか、利用するメリットやデメリット、注意点も解説するので、参考にしてください。
目次
- 信長ファンディングとは
- 信長ファンディングの評判・概要
- 信長ファンディングのメリット
3-1.運営会社が上場企業
3-2.中部地方の不動産に投資できる
3-3.ESG投資が可能
3-4.優先劣後方式を採用している - 信長ファンディングのデメリット
4-1.最低投資額は10万円から
4-2.投資申込は先着順
4-3.投資エリアが限定的 - 信長ファンディングの注意点
5-1.元本は保証されない
5-2.不動産への投資リスクが伴う - まとめ
1.信長ファンディングとは
信長ファンディングは、愛知県に拠点を構える株式会社ウッドフレンズが運営する不動産投資型クラウドファンディングです。「尾張発の不動産投資クラウドファンディング」のキャッチコピーを掲げ、愛知県・岐阜県の不動産に特化した投資ファンドを提供しているのが特徴です。
投資口数1口1万円、最低投資額10万円から小口不動産投資ができるため、少額での不動産投資を希望する方に向いているサービスといえます。2022年8月までに13件の不動産投資ファンドを提供しており、すべての案件で募集金額の上限を達成しています。また、2022年8月下旬から14号ファンドの募集が予定されています。
信長ファンディングで運用される不動産は運営会社のウッドフレンズが保有しており、中には地場産業の林業を生かした木造物件も含まれています。地元産や国内産の建材を積極的に活用していることから、不動産でのESG投資が可能な点も、同サービスの特色といえるでしょう。
サービス名 | 信長ファンディング |
---|---|
URL | https://www.nobunaga-funding.jp/ |
運営会社名 | 株式会社ウッドフレンズ |
本社所在地 | 名古屋市中区栄四丁目5番3号 KDX名古屋栄ビル2F |
設立 | 1982年11月26日 |
代表取締役 | 代表取締役会長:前田 和彦 代表取締役社長:林 知秀 |
資本金 | 279,125,000円 |
上場 | 東京証券取引所 スタンダード市場(2000年12月5日上場) 証券コード8886 名古屋証券取引所 メイン市場(2018年6月8日上場) |
サービス開始年月 | 2020年11月11日 |
参考利回り | 年利5.0%~10.0% |
投資金額 | 最低投資額10万円 |
累計応募金額 | 3億7,674万円 |
運用期間 | 3ヵ月~12ヵ月 |
元本毀損実績 | ― |
※2022年8月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを参照してください。
2.信長ファンディングの評判・口コミ
ここでは、信長ファンディングの評判や口コミを紹介します。
信長ファンディングの良い評判・口コミ
- 「信長ファンディングは相変わらず人気が高い」
- 「定期報告にて運用状況の具体的な数値が記載されていて、すごくわかりやすい。」
- 「信長ファンディングは中部地方の不動産へ気軽に投資しやすいのが良い。」
信長ファンディングの残念な評判・口コミ
- 「信長ファンディングは募集開始からいっぱいになるまでが早すぎる」
- 「信長ファンディングはキャンセル待ちでも入金する必要がある。」
良い評判・口コミとしては人気の高さや定期報告の分かりやすさを評価する声が見られました。
信長ファンディングでは、これまでに募集したファンドすべてで満額の募集を達成しています。また、投資中の案件については定期的に運用状況が報告されています。内容を理解しやすいほか、堅実な運営がうかがえることから、投資家の信頼を集めているようです。
一方、残念な口コミとしては募集が終了するまでの時間が早すぎるといった声がありました。信長ファンディングでは募集を先着順で行っているため、人気のファンドには応募が殺到してしまい、投資したくても機会を逃している方もいるようです。
他にも、キャンセル待ちでも入金が必要な点や、投資資金の振込先の確認方法が難しい点などに対する不評の声がありました。
3.信長ファンディングのメリット
信長ファンディングと利用するメリットは次のとおりです。
- 運営会社が上場企業
- 中部地方の不動産に投資できる
- ESG投資が可能
- 優先劣後方式を採用している
3-1.運営会社が上場企業
信長ファンディングを運営する株式会社ウッドフレンドは、東証スタンダード市場と名証メイン市場に上場しています。
上場企業は、投資家への開示義務によって経営状態や財務状況などを細かく公表する必要があります。そのため、投資家は運営会社についての情報を得やすくなります。運営会社の経営状況や運営方針などを判断しやすいため、上場企業が運営しているというのは投資家にとってメリットとなります。
ただし、事業者リスクが皆無になるわけではないため、投資の判断材料の1つとして参考にしましょう。
3-2.中部地方の不動産に投資できる
信長ファンディングで提供される不動産ファンドは、愛知県または岐阜県にある不動産を対象にしています。中部地方の不動産に特化したサービスを提供していることから、地元を応援したい方や、都心部以外のファンドへ投資したい方から多くの支持を得ています。
不動産クラウドファンディングでは、首都圏の不動産を対象にしたサービスが多いため、他のサービスと併用することで分散投資によるリスクヘッジも可能です。
3-3.ESG投資が可能
運営会社の株式会社ウッドフレンズは、愛知県に本社を置くディベロッパーで、国産材の積極活用や不動産投資による地域掲載の活性化を目指しています。
テーマの一つとして挙げている「自然と人間の共生」において、同社が取り組んでいるのが「木質資源カスケード事業」です。住宅建設には木材が欠かせないため、地域の木材を積極的に活用することで、森林を適正に循環させることを目標としています。
信長ファンディングを利用した投資は、間接的に上記のような背景を持っており、ESG投資としての一面を持ちます。ESG投資の選択肢を広げたい方は、信長ファンディングの利用も選択肢の一つとなるでしょう。
【関連記事】脱炭素に積極的に取り組む不動産投資会社・サービスは?
3-4.優先劣後方式を採用している
信長ファンディングでは優先劣後方式の採用によって、投資家の元本割れリスクを低減しています。
優先劣後方式とは、運営会社が劣後出資者となってファンドに出資し、運用状況によって損失が発生する場合には、劣後出資分から補填するという出資の仕組みのことをいいます。
劣後出資分までの損失なら投資家の元本への影響がないため、投資の運用リスクを大きく下げることが可能です。ただし、元本が必ずしも保証されるということではなく、劣後出資分を超える損失については投資元本に影響するため注意が必要です。
【関連記事】不動産クラウドファンディング、優先劣後方式を採用しているサービスは?
4.信長ファンディングのデメリット
信長ファンディングを利用するデメリットは次のとおりです。
- 最低投資額は10万円から
- 投資申込は先着順
- 投資エリアが限定的
4-1.最低投資額は10万円から
信長ファンディングでは、申込口数は1口1万円単位となっているものの、申込の最低口数が10口となるため、最低投資額は10万円からとなっています。
不動産クラウドファンディングには1万円から投資可能のサービスも多くあるため、信長ファンディングの投資金額はやや高めの水準といえるでしょう。
4-2.投資申込は先着順
信長ファンディングのファンドへの申込は、先着順での受付となります。既出のとおり、信長ファンディングでこれまで募集されたファンドでは、すべて満額での募集終了となっています。
人気の高まりもあって、ファンドの募集開始と同時に応募が集中する状況が続いており、場合によっては応募に間に合わずに投資できないケースも発生しています。
投資したくてもできない場合があるという点は、信長ファンディングのデメリットといえるでしょう。
4-3.投資エリアが限定的
信長ファンディングでは愛知県・岐阜県の不動産を対象にしたファンドのみを提供しています。
中部地方に根差した不動産クラウドファンディングである一方、投資可能なエリアは限定されてしまいます。
愛知県・岐阜県以外に地域の不動産も投資したい場合は、他の不動産クラウドファンディングサービスとの併用を検討しましょう。
5.信長ファンディングの注意点
信長ファンディングを利用する際の注意点は次のとおりです。
- 元本は保証されない
- 不動産への投資リスクが伴う
5-1.元本は保証されない
すべての不動産クラウドファンディングにいえることですが、投資家の投資元本は保証されません。
信長ファンディングでは、優先劣後方式の採用により、投資家の出資元本を守る仕組みが構築されています。
ただ、これは元本が完全に保証されるものではありません。不動産の運用状況によっては損失が発生し、投資元本が毀損するケースもあるため注意しましょう。
5-2.不動産への投資リスクが伴う
不動産投資においては、さまざまな投資リスクが伴います。例えば、次のようなリスクが考えられます。
- 空室リスク
- 物件価格下落リスク
空室リスクとは、入居者の減少によって賃料収入が目減りし、配当利回りに影響するリスク
をいいます。物件価格下落リスクは、物件価格の下落によって売却益が減少するリスクを指します。
日本は全国的に人口減少の傾向にあり、特に地方では転出超過により人口流出の傾向が顕著に表れています。人口減少は賃貸ニーズを大きく減少させるため、地方での不動産投資は都心部と比較してハイリスクとなりやすい特徴があります。
信長ファンディングではこれまで投資元本の毀損が起きていませんが、元本保証のない投資商品であることに注意が必要です。投資の是非については慎重に検討し、余裕資金で行う、資金を集中させず分散投資をするなど、対策をしておきましょう。
まとめ
今回は信長ファンディングの評判や口コミ、メリット、デメリット、注意点などを紹介しました。
信長ファンディングは愛知県・岐阜県の不動産に投資できるクラウドファンディングです。堅実な運営で人気を集める一方で、応募が集中しやすく投資できないケースがあるなどの課題も抱えています。
少額から不動産投資を始めたい方にも適したサービスですが、投資元本を損なうリスクも伴います。余裕資金で行ったり、他の投資対象と並行して分散投資を行うなど、慎重に投資判断されてみると良いでしょう。
山本 将弘
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