福岡で不動産投資を始めるメリット・デメリットは?東京との比較も

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不動産投資をするのであれば、東京と地方とのどのような違いがあるのか、地方であればどの都市が低リスクなのか、気になる人も多いのではないでしょうか。

人口増加の傾向や、都心部で再開発が進んでいる背景などから、福岡は地方都市の中でも選択肢にあがりやすい投資先です。しかし、福岡での不動産投資には、エリア選定や利用できる金融機関などの面で注意しておきたいデメリットもあります。

そこで本記事では、福岡で不動産投資を始めるメリット・デメリットについて解説します。福岡での不動産投資を検討されていた方はご参考下さい。

目次

  1. 福岡で不動産投資をするメリット
    1-1.キャピタルゲインを狙える可能性がある
    1-2.東京23区の半額程度で物件を購入できる(2021年時点)
    1-3.生産年齢人口が増加中で空室リスクが低い
    1-4.都市開発による経済発展を期待できる
  2. 福岡で不動産投資をするデメリット
    2-1.福岡市以外では人口が横ばいか減少している
    2-2.不動産投資ローンを活用できる金融機関が限られる
  3. 福岡と東京で表面利回りを比較
  4. まとめ

1.福岡で不動産投資をするメリット

福岡では県全体の人口増加や生産年齢人口の増加傾向にあります。その他、都心部の再開発など物件価格の上昇が見込める要素が揃っています。

1-1.キャピタルゲインを狙える可能性がある

国際連合の統計によると、2015年〜2020年における日本の平均人口増加率は-0.2%です。日本全体ではすでに人口減少が始まっており、今後住宅需要の縮小も懸念されます。しかし、2010年から2018年までの推移では、福岡県の人口は増加しています。

福岡圏の人口推移

※参照:福岡県庁「人口移動調査

2010年から2019年までの間に福岡県の人口は0.75%増加しました。なお、不動産投資と収益物件の情報サイト健美家「四半期レポート2021年1月~3月期」によると、福岡県における築10年未満の投資用区分マンションは、2021年第1四半期に2,034万円となっています。

2018年第1四半期以降の推移では、2021年第1四半期に最高額を記録しました。人口増加と物件価格の上昇が起きている福岡県では、キャピタルゲインを狙える可能性もあると言えるでしょう。

1-2.東京23区の半額程度で物件を購入できる(2021年時点)

東京23区と比較すると、半額程度で物件を購入できる点も福岡県で投資するメリットです。不動産投資と収益物件の情報サイト健美家の調査によると、2021年第1四半期における東京23区と福岡市の区分マンション価格は以下の表のようになっています。

築10年未満 築10年〜 築20年〜
東京23区 3,863万円 2,834万円 1,568万円
福岡市 2,034万円 1,277万円 730万円

※参照:不動産投資と収益物件の情報サイト健美家「四半期レポート2021年1月~3月期

築10年未満の物件では、東京23区の物件は福岡県の1.9倍程度です。しかし、築10年以上の物件では、差が2倍以上に開きます。

政令指定都市という括りで見れば、総務省「指定都市一覧」によると、福岡市は日本で5番目に人口が多い都市です。福岡市は地方都市の中でも大都市に分類されます。

人口が増加しているエリアで物件を比較的に安価で購入できる点も、福岡で不動産投資をするメリットです。

1-3.生産年齢人口が増加中で空室リスクが低い

福岡県の統計によると、福岡市は特に生産年齢人口が増加しています。福岡市における2016年以降の生産年齢人口推移は以下グラフの通りです。

福岡市の生産年齢人口

※参照:福岡県庁「人口移動調査

増加ペースを比較すると、2018年以降は特に増加傾向が顕著です。生産年齢人口には一定の収入が見込まれるサラリーマンも多く、生産年齢人口が増加中のエリアでは、空室率の低い投資を期待できます。そのほか、家賃が未回収となってしまうリスクも抑制可能です。

地方都市には少子高齢化が進んでいるエリアも少なくありません。しかし、福岡市では現役世代が増えているため、空室リスクや家賃滞納のリスクを抑えて投資できます。

1-4.都市開発による経済発展を期待できる

福岡県の中心である福岡市天神エリアでは「天神ビッグバン」という都市開発プロジェクトが進行中です。(※参照:福岡市役所「天神ビッグバンエリア内の主なプロジェクト」)

天神ビッグバンは、容積率に関する規制緩和などソフトの施策と、ビルの建て替えなどハードの施策を同時に進めることで、民間投資を呼び込むことを目的としています。

2014年〜2024年までの間にオフィスの延べ床面積を約1.7倍まで増床し、雇用者数を約2.4倍まで増やす数値目標が策定されています。なお、試算されている経済波及効果は年間8,500億円です。

都心部の再開発によって、福岡県では今後の大きな経済発展が見込まれています。経済発展によるキャピタルゲインなどを期待できるのも、福岡で不動産投資をするメリットです。

2.福岡で不動産投資をするデメリット

福岡で不動産投資をするデメリットは、県内では選択肢がそれほど多くないことです。都心部以外では人口の増加傾向も鈍く、エリアによって大きな差が出てしまう点に注意が必要です。

2-1.福岡市以外では人口が横ばいか減少している

福岡県全体では直近10年間における人口が増加傾向にありますが、市ごとの人口推移を見ると、福岡県以外では人口が横ばいもしくは減少中です。例えば福岡市と北九州市とでは、人口推移は以下グラフのようになっています。

福岡市と北九州市の人口推移

※参照:福岡県庁「人口移動調査

2019年時点で、北九州市の人口は福岡市の半分程度にとどまっている上に、北九州市の人口は10年間にわたって横ばいです。その一方で、福岡市の人口は緩やかながらも増加を続けています。

人口が増加していないエリアでは、賃貸ニーズが減少してしまう可能性が高くなります。また、人口増加中のエリアと比較すると空室リスクなども上がる点に要注意です。

福岡県の不動産投資では福岡市内と市外とで大きな違いが見られます。ミクロの視点でエリア選定をする必要がある点は、福岡で不動産投資をする際の注意点と言えます。

2-2.不動産投資ローンを活用できる金融機関が限られる

不動産投資ローンを利用する場合、融資相談をする金融機関の対象エリアである必要があります。多くの金融機関で対象エリアとなる東京の不動産に対し、福岡では金融機関が限定されてしまう可能性がある点に注意が必要です。

特に地方銀行では、対象物件だけでなく投資家の居住地を重視する傾向にあります。福岡に在住でない場合、地方銀行の利用ハードルが非常に高くなってしまう点はデメリットです。

3.福岡と東京で表面利回りを比較

福岡と東京とで利回りを比較すると、家賃収入に対する物件価格が下がるため、福岡の方が高利回りとなっています。

不動産投資と収益物件の情報サイト健美家の調査によると、2021年第1四半期における東京23区と福岡市における区分マンションの期待利回りは以下の表のとおりです。

築10年未満 築10年〜 築20年〜
東京23区 4.40% 4.88% 6.76%
福岡市 5.01% 5.85% 8.70%

※参照:不動産投資と収益物件の情報サイト健美家「四半期レポート2021年1月~3月期

新しい物件では利回りの差もそれほど大きくありませんが、築10年以上の物件に絞って比較すると、福岡市の物件は東京23区よりも1%以上高利回りとなっています。

築10年を過ぎた物件でも東京と比較すれば高利回りと言えるでしょう。ただし、福岡を含む地方都市では、築古物件を購入する場合は出口戦略に要注意です。

区分マンションに絞るのであれば、大規模修繕工事の時期などに注意しながら物件を選べば、築10年以上の物件も検討の余地があると考えられます。

まとめ

福岡は都心部では特に人口が増加しており、今後キャピタルゲインを狙える可能性があります。そのほか、生産年齢人口が多いことから空室リスクや家賃滞納のリスクなどを抑制できる点も、福岡の不動産に投資するメリットです。

なお、東京と比較すると福岡の物件は築年数によって1%〜2%程度高利回りとなっています。インカムゲインとキャピタルゲインの両方をバランスよく狙える点も、福岡の不動産投資のメリットと言えるでしょう。

その一方で、福岡市以外のエリアでは人口がそれほど増えておらず、エリアごとに精査が必要である点に注意が必要です。これらのメリット・デメリットを比較しながら、投資を検討してみましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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