不動産投資型クラウドファンディングのCOZUCHI(コヅチ)は、これまで数億円規模の大型案件や年利10%を超える高利回り案件を積極的に提供しています。投資家にとって、魅力的な案件を提供している不動産投資型クラウドファンディングサービスの一つと言えるでしょう。
COZUCHIの再開発案件は、他社と比較して想定利回りも高く、投資家からの人気の高いファンドの一つです。しかし、投資である以上は元本を棄損してしまうリスクがあるため、リターンだけを単純に比較するのではなく、同時にリスクも意識しておくことが大切です。
そこで今回はCOZUCHIの再開発案件の仕組みや、投資するときに注意しておくべきリスクをお伝えします。
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目次
- COZUCHI(コヅチ)の再開発案件とは
1-1.取得した不動産をバリューアップして売却する
1-2.様々な事情を抱えた不動産を相場より安い価格で取得している
1-3.短期間の運用を前提にしている - COZUCHI(コヅチ)が年利10%を超える分配利回りを提供できる仕組み・理由
2-1.得られた売却益のうち、投資家への分配率が高い
2-2.問題を抱えている物件をバリューアップして売却している - COZUCHI(コヅチ)の再開発案件に投資するデメリット・リスク・注意点
3-1.想定より低い利回りになる可能性がある
3-2.劣後出資割合は10%前後が多い
3-3.バリューアップができない可能性がある - まとめ
1.COZUCHI(コヅチ)の再開発案件とは
COZUCHIは、LAETOLI株式会社が運営している不動産投資型クラウドファンディングです。
LAETOLI株式会社は1999年に創業した不動産会社で、不動産ファンドを中心にした事業を行っています。リノベーションや買取なども行っていることから投資用不動産のノウハウが蓄積されており、クラウドファンディング事業においてはこのようなノウハウを活用した再開発案件の提供が行われています。
COZUCHIの再開発案件にはどのようなものが多いのか、特徴を詳しく見ていきましょう。
1-1.取得した不動産をバリューアップして売却する
COZUCHIの再開発案件とは、取得した再開発目的の不動産を短期で売却することを目的とした案件となります。
取得不動産をそのまま売却したり、運用したりするのではなく権利の変更や更地化など形態を変えてバリューアップを行います。居住用不動産を取得して家賃収入を投資家に配当する目的というよりも、売却して得られた利益を投資家に分配する案件が中心です。
募集される土地は東京23区内が多く、これまで六本木や銀座などの都心でも特に一等地と呼ばれるエリアのものが目立っています。
1-2.様々な事情を抱えた不動産を相場より安い価格で取得している
この再開発案件は、様々な事情により市場に売り出されている不動産を中心することで、相場より安い値段で仕入れています。
例えば、これまでCOZUCHIで募集された再開発案件を見ると、相続関係の問題を持った不動産(中央区八丁堀 開発用地)、共有持分を取得する案件(六本木 事業用地Ⅱ)、また古い建物を取り壊すことを前提とした案件(銀座 EXITファンド)が見られます。
個人では仕入れや売却が難しい不動産を専門業者があえて仕入れた後にバリューアップを図ることで、効果的な運用や売りやすい形態への変更を行い、仕入れ値よりも高い価格で売ることを目指しています。
1-3.短期間の運用を前提にしている
不動産投資型クラウドファンディングでも、家賃収入などのインカムゲインの分配を行う案件は、2年や3年など長期間の運用案件が多く見られます。
一方、COZUCHIの再開発案件は収益の内訳を見ると、インカムゲインが占める割合はわずかであり、基本的にはキャピタルゲインを投資家に分配します。そのため3ヶ月や半年など早期の売却を目指す案件が多くなっています。
2.COZUCHI(コヅチ)が年利10%を超える分配利回りを提供できる仕組み・理由
COZUCHIの再開発の過去の実績を見ると、年利10%を超える結果を残した案件も多くあります。
他の不動産投資型クラウドファンディングと比べても、この利回りの数字は際立って高く設定されていますが、なぜCOZUCHIの再開発案件は高い利回りでの分配ができるのか、その理由を見ていきましょう。
2-1.得られた売却益のうち、投資家への分配率が高い
COZUCHIの案件を見ていくと、案件ごとに、売却益の何パーセントまで投資家に分配するという、上限が決まっています。例えば、過去に募集された「六本木 事業用地Ⅱ」では、キャピタルゲインの25%に上限が設定されています。
COZUCHIの再開発案件は、利回りは提示されていますが、投資家への分配利回りは必ずしも固定ではなく、案件に提示されている数字はあくまでも目安です。そのため高い価格で売ることができれば利回りもそれだけ上昇していくのです。
例えば、投資家から1億円を集めて取得した物件を、3ヶ月後に1億5,000万円で売却し、投資家への配当率は売却益の20パーセントが上限だったケースで考えてみましょう。この場合、投資家への分配金は投資額1億円から生まれた売却益5,000万円の20%、つまり1,000万円となります。
年利に換算した分配利回りは1,000万×12/3=4,000万円、つまり40%です。得られた売却益のうち投資家への分配率が高いために、高いリターンを実現できていることが分かります。
2-2.問題を抱えている物件をバリューアップして売却している
COZUCHIで仕入れている物件は、バリューアップなどを行って再販するスキームとなっていることが多く、仕入れ段階では何らかの問題を抱えているケースが大半となります。
例えば、「六本木 事業用地Ⅱ」では共有持分の取得を行っています。不動産の所有権が共有持分となっている場合、その物件を一人が自由に使えないために同規模の不動産相場よりも安く売却される傾向にあります。
ただし、残った共有持分も購入して権利を一本化すればその不動産は相場通り、もしくは相場以上の価格で売ることも可能となってきます。
資金面や専門性の高さから、個人ではなかなかこのような取引を実現することはハードルが高いと言えますが、COZUCHIを運営するLAETOLI株式会社の手腕により、安価な仕入れ、そして相場以上の価格での売却を実現していることが伺えます。
3.COZUCHI(コヅチ)の再開発案件に投資するデメリット・リスク・注意点
COZUCHIの再開発案件に投資するときの注意点をピックアップしていきましょう。投資である以上、必ずしも大きな利益が出るとは限りません。想定通りの利益にならなかったり、損失が発生する可能性もあるからです。
3-1.想定より低い利回りになる可能性がある
COZUCHIの再開発案件は、キャピタルゲインを原資とした分配です。そのため、想定した値段で売却できない場合は分配利回りが下がる可能性もあります。
募集時に案件で提示されている利回りが10%だからといって、必ず年利10%の分配金が投資家に入ってくるわけではありません。売却価格が相場より下に終わってしまえば、投資家への分配利回りが大幅に下がる可能性もあります。
家賃収入を原資に分配するインカムゲイン中心の案件の場合は、一度に空室が増えない限り大きく分配利回りは下がるリスクが比較して低くなっています。キャピタルゲイン目的であるCOZUCHIの再開発案件では、市況の変化や物件の需要の変化で利回りが大きく変化する可能性があり、インカムゲンイン型と比較してハイリスクな投資対象と言えます。
【関連記事】COZUCHIのインカムゲイン型・キャピタルゲイン重視型ファンドの違いは?
3-2.劣後出資割合は10%前後が多い
不動産投資型クラウドファンディングでは、取得物件が購入価格以下でしか売れない事も考えられます。 そのような売却結果に終わると投資家も出資金の損失が起こる可能性もあります。
ただし、投資家の損失が起こらないように、多くの不動産投資型クラウドファンディングでは優先劣後出資方式を採用し、投資家の資産保全対策が行われています。
仮に購入価格よりも安い値段でしか売れなくても、不動産会社が出資する劣後出資分から損失が計上されていくので、劣後出資割合が高い案件であれば投資家は損失を負う可能性は低くなります。
COZUCHIの再開発案件の劣後出資割合は10%前後のものが多く、劣後出資割合が低いとは言えないものの、他社では20~30%の劣後出資割合を設定されることを考慮すると、やや控えめな設定割合とみられることもあるでしょう。投資を検討するときには元本割れの可能性を意識し、劣後出資割合を確認しておく必要があります。
3-3.バリューアップができない可能性がある
前述したように、COZUCHIの再開発案件では、何らかの問題を抱えた物件を仕入れることで安い仕入れ価格を実現しています。
ただし、安く仕入れられる物件とはすなわち売れにくい、使いにくい不動産という背景があります。これまでのCOZUCHIの実績では物件のバリューアップを行うことで、大半の案件で高い分配利回りを提供していますが、今後もすべての案件において、このような仕入れや取引、問題の改善を実現できる保証はありません。
過去の高い実績はプラスに評価できるポイントですが、案件ごとに詳細を確認し、売却価格の妥当性を投資家自ら判断することも大切なポイントと言えるでしょう。
まとめ
COZUCHIの再開発案件は、月に1~2件の募集が行われており、高い利回りで運用益を投資家に分配することに成功しています。その背景には問題を抱えた物件を安く仕入れ、適切な権利関係や形態の変更をして高く売るという背景があります。
一方、過去にどの案件も取引に成功しているからといって、今後の案件でもすべて成功するというわけではありません。きちんと物件の状況や立地、物件の背景を確認して、投資の判断をするようにしましょう。
【関連記事】COZUCHI(コヅチ)で投資するプロジェクトの選び方は?5つポイント解説
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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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