マンション投資をする際に知っておきたい、管理会社やオーナーの仕事

※ このページには広告・PRが含まれています

区分マンション投資はほぼ手放しでの運用ができる点で、初心者でも取り組みやすい不動産投資です。管理会社に委託すればほとんどの業務を代わりに遂行してくれるからです。

しかし、オーナーは何もしなくても良いというわけではありません。大きな支払いが発生する際や売却などの際に、重要なことについては判断をしなければいけません。また内覧の際の立会いなどもする場合があります。

この記事ではマンション投資をする際に発生する仕事について、管理会社に委託できるものとオーナーがすべき仕事、またオーナーが知っておくと便利なことについてご紹介します。

目次

  1. 家賃設定
  2. 入居者募集
  3. 借主が内覧する際の立会い
  4. 入居者の審査
  5. 入居者との契約など
  6. 設備の修理
  7. 家賃の集金
  8. 敷金の管理
  9. シミュレーションの確認
  10. 退去後の現場確認
  11. 知っておくと便利なこと
    11-1.レントロール
    11-2.修繕履歴
    11-3.瑕疵担保責任
    11-4.不動産一括査定サイト
  12. まとめ

1.家賃設定

まずオーナーが考えなければいけないのは家賃です。中古マンションの場合は、以前から設定されている家賃で継続して運用するべきかどうかも含め、オーナーが決めることになります。

入居者が退去した後に募集をかける際は、家賃を下げなければ次の入居者が決まらないということもあります。ただ、適正家賃がいくらなのかは初心者には判断が難しいこともありますので、ある程度は管理会社が調査をして家賃設定し、最終判断をオーナーが行うという流れになるケースが多くなります。

2.入居者募集

入居者募集はオーナーが自分で行うには難しいので、通常は管理会社が行います。管理会社は不動産会社のネットワークやポータルサイトなどに情報を掲載し、賃借人を募集します。店頭でも資料を窓に貼ったり、店頭に置いたりしてなるべく早く賃借人が決まるように活動します。

なお、売買も業務の一つにしている管理会社は、賃借人の募集だけでなく売却の際も買主の募集を行います。

3.借主が内覧する際の立会い

内覧の案内は管理会社だけでも可能ですが、できればオーナーも立ち会うと良いでしょう。オーナーの印象は賃借人が入居を決める決め手となる場合がありますし、どのような人が入居するのかをオーナー自身も知っておいた方が良いからです。

また、複数入居希望者がいた場合は、会っておくことで入居者を選びやすくもなります。このようにオーナーが借主を知っておいた方が業務を進めやすいこともありますので、借主が内覧する際はオーナーも立ち会うことをおすすめします。

4.入居者の審査

入居者を審査する際は、収入や仕事内容が記載された書類を預かり、細かく内容を精査したりすることがありますので、一般的に管理会社が行います。管理会社は審査後にオーナーに報告をし、契約への承諾を得るという流れが一般的です。入居希望者が複数いて、管理会社が決めかねる際はオーナーに希望を聞くこともあります。

5.入居者との契約など

借主が入居する際の契約は、仲介をする不動産会社(管理会社と同様である場合が多い)が行います。重要事項説明書の読み合わせは宅建の資格を持った人がしなければいけませんので、オーナーが資格者ではない限り、オーナー一人で契約をすることはほぼありません。ただし、立ち会うことは自由にできますので希望すれば同席は可能です。

6.設備の修理

設備の修理が発生した際の業者への発注や、現場の立会いは管理会社が行います。設備の損傷具合は写真でわかりますので、必ずしも現場にオーナーが行く必要はありません。修理代の承認や、業者によって見積り金額が違う場合に、どの業者に発注するかの判断などをオーナーが行います。

7.家賃の集金

家賃の集金は、一般的に口座から引き落とすシステムを使用するため、管理会社が行います。口座引き落としにして、管理会社が家賃を一旦預かり、管理費や立て替えた費用などを引いてオーナーに残金を支払います。家賃が滞納になった場合は、管理会社は保証会社に連絡し、オーナーに相談をして次の対策を練る形になります。

8.敷金の管理

敷金の管理はオーナーが行います。一旦管理会社が預かり、それを受け取る流れになります。借主が退去するまではオーナーが保管し、借主の退去後に原状回復をしてから借主に残金を返金します。敷金は生活費などの口座に入れると気が付かずに使ってしまうこともありますので、敷金専用の口座に保管することが大切です。

9.シミュレーションの確認

入出金の状況や、空室になった際にお金は足りるかなどのシミュレーションの確認はオーナーが行います。もし計画と実際の収支が大きく違っていたり、作成をし直したりしたい場合は不動産会社に相談をしましょう。管理会社と物件を紹介してくれた会社が異なる場合は、シミュレーションを作成してくれた会社に相談します。

マンション投資はシミュレーション通りに運用できれば、安定した投資になることが期待できます。シミュレーション通りに運用できているかどうかは定期的にチェックするようにしましょう。

また、シミュレーション通りにいかない場合でも、つど修正して計画を立てていけば運用がうまくいく可能性は上がりますので、収支計画とのかい離が生じたら必ず不動産会社に相談をすることが大切です。

10.退去後の現場確認

退去後の現場確認は写真でもできますので、オーナーが現場に行くことはほとんどありません。しかし、原状回復をした後はなるべくオーナーも確認した方が良いでしょう。

原状回復作業は管理会社が業者に依頼しますが、完了後に細かい箇所の汚れなどが残っていることもあります。その場合はすぐに清掃しなおすことが必要になります。そういった点を確認する意味で、原状回復後のチェックはした方が良いと言えます。

11.知っておくと便利なこと

次にマンション投資をする上で、オーナーが知っておくと便利なことについてご紹介します。

11-1.レントロール

レントロールとは、現在の賃貸の状況などが記載してある書類のことです。賃借人の情報や賃料、賃料の支払い状況などが一目でわかるようになっています。中古マンションを購入する場合は、賃借人の状況を知るためにも必ず確認するようにしましょう。

11-2.修繕履歴

修繕履歴には、過去に修繕を行った日付やその内容、費用などが記載してあります。修繕履歴には区分所有のものと、建物全体の修繕履歴がわかる大規模修繕履歴というものがあります。区分マンションでも大規模修繕の費用は負担する必要がありますので、大規模修繕履歴も確認するようにしましょう。

11-3.瑕疵担保責任

瑕疵とは目視で確認できない損傷などのことを言います。不動産を受け渡して一定期間内であれば、瑕疵が見つかった場合の責任は売主にありますので、その間の瑕疵に対する修繕費用などは売主が支払わなければいけません。

ただ、契約書に瑕疵担保責任を負わない旨の内容を記載することもできますので、購入する際はきちんと確認することが大切です。

11-4.不動産一括査定サイト

不動産を売却する際は、不動産会社に査定を依頼した上で売却価格を決定します。査定は1社だけに依頼すると本来の物件の価格がわかりにくく、高すぎたり低すぎたりする可能性もあるので、複数の不動産会社に依頼するのがセオリーです。

ただ、複数の不動産会社とコンタクトを取るのは手間暇がかかりますので、「すまいValue」や「イエウール」などの不動産一括査定サイトを利用すると良いでしょう。不動産一括査定サイトでは一回情報を入力するだけで複数の不動産会社が査定して価格を提示してくれます。売却の際はぜひ利用しましょう。

まとめ

マンション投資をする際に管理会社やオーナーがする仕事内容と、知っておくと便利なことについてご紹介しました。

マンション投資では色々な業務が発生しますが、管理会社に委託することでオーナーはほぼ手放しで運用できるため、サラリーマンの方にはその点がメリットと言えます。しかし、何をしているかを知らないと管理会社の苦労もわかりませんし、仕事内容を知ることで、自分でした方が良い業務も発見できるかもしれません。

管理会社と信頼関係を築く意味でも、なるべく仕事内容を知った上で管理業務を委託し物件を運用するようにしましょう。

The following two tabs change content below.

西宮光夏

不動産会社での勤務や、所有している不動産運用の経験をもとにHEDGE GUIDEでは不動産関連記事を執筆しています。現在は主にふるさと納税の記事を担当しています。ふるさと納税記事では、地域の人たちが心を込めて提供する返礼品の素晴らしさを、少しでも多くの人にお伝えできればと思っています。