株式会社みずほフィナンシャルグループは8月5日、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)の責任銀行原則(9月22日発足予定)に正式に署名したと発表した。
責任銀行原則(PRB:Principles for Responsible Banking)は、銀行と社会の持続的な発展を目指し、持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定で示されている社会の目標に対し、ポジティブ・ネガティブ両面で重要なインパクトを及ぼし得る分野を特定し、そうした分野に対する取り組みに沿った戦略・目標を設定・実行し、透明性のある開示を行うためのフレームワーク。同社ではSDGs を踏まえ、5 ヵ年経営計画にて定めたサステナビリティー重点項目について、戦略との一体性を高め、グループ全体で推進する態勢を強化して取り組んでいる。今後は、責任銀行原則の趣旨を踏まえ、継続的に取り組みの高度化を図っていくという。
同社は事業活動を行う上で、サステナビリティを重視する。気候変動への対応や人権尊重、少子高齢社会への対応など、持続可能な発展に向けた取り組みの重要性が高まる中、企業は様々なステークホルダーから経済・社会・環境の調和を考慮した取り組み、すなわち「事業活動を通じたポジティブなインパクトの拡大とネガティブなインパクトの低減・回避への取り組みが求められる」という観点に立つ。今回の署名を契機に、中長期的な企業価値の向上や事業活動を通じたSDGs達成に向け、積極的に取り組む意向。
責任銀行原則は、銀行業務を持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定の定める社会的ゴールとの整合性を取ることを目的とする。2018年11月にパリで開かれた国連環境計画(UNEP)金融イニシアチブの円卓会議で草案が公表された。国連の主導で金融分野の活動をより公共性あるものに誘導する動きとしては、06年4月にスタートした「責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)」がある。同原則は、世界のアセットオーナーや運用機関に「投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込む」など6項目への誓約を求める内容で、署名機関数は各国で増加。ESG投資の認知度を拡大させた。
【参照リリース】株式会社みずほフィナンシャルグループ「責任銀行原則への署名について」
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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