アパート経営の初心者が選びたい物件5つの特徴とは?アパートオーナーが解説

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不動産経営は投資する物件によっていくつかタイプがあります。そのなかで、アパート経営は会社員の方でもチャレンジできる可能性があり、かつ、まとまった金額の賃料収入が期待できる投資手法の一つです。

一方で、建物を一棟丸ごとを管理、運営するアパート経営には、初心者が気を付けるべきポイントが多数あります。

この記事では、1棟アパート経営を実践している筆者が、初めてアパート経営を行う初心者の方向けの物件の特徴について解説します。これからアパート経営にチャレンジしようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 初心者がアパート経営において陥りがちな失敗
  2. アパート経営の初心者が選びたい物件の5つの特徴
    2-1.三大都市圏にある物件
    2-2.ターミナル駅まで鉄道1本で行けて、徒歩10分圏内
    2-3.物件タイプは一人暮らし用
    2-4.新築か設備の劣後が小さい中古物件が適切
    2-5.提携ローンなどで金利水準引下げが狙える物件
  3. 物件選び以外でアパート経営の初心者が注意するポイント4点
    3-1.災害リスクは保険でカバーする
    3-2.実質利回りの目安を意識する
    3-3.管理を一任する管理会社選びが重要に
    3-4.自己資金を多めに確保しておく
  4. アパート経営の初心者向け不動産会社
    4-1.シノケンプロデュース
    4-2.アイケンジャパン
  5. まとめ

1 初心者がアパート経営において陥りがちな失敗

アパート経営に初めてチャレンジするときには、物件選びや保険の活用、管理会社選びなど、注意しなければならないポイントが多数存在します。

リスクを抑えて慎重に経営を進めていかないと、たとえば次のような失敗に陥る恐れがあります。

  • 空室が増えて赤字化する
  • 物件管理の勝手がわからず、修繕コストが高くつく
  • 管理会社の質が低く、入居者があつまらない
  • 質の高い物件にこだわりすぎて利回りが出ない
  • 想定外の修繕費用を捻出できなくなる

以上に代表されるような失敗をしないためには、まず物件選びが大切です。そこで、前半では初心者に適したアパート物件の特徴を紹介します。

物件選び以外にも留意すべきポイントがいくつもあります。たとえ、質の高い物件を購入できても、そのほかの部分で失敗すれば、収益が出なかったり、途中で資金が不足して経営を継続できなかったりといった事態に陥るリスクがあるでしょう。

記事の後半では、物件選び以外で初心者が注意したいポイントについても紹介します。

2 アパート経営の初心者が選びたい物件の5つの特徴

初心者がアパート経営にチャレンジする場合は、リスクを抑えた経営ができる物件を選ぶのがセオリーです。短期的な高い利回りを追求せず、将来的に入居需要が見込める物件を選ぶようにしましょう。

ここからは、初心者の方でも検討しやすい物件の特徴を5つ紹介します。

2-1 三大都市圏にある物件

日本において東京、大阪、名古屋は他の地域と比べて群を抜いた人口規模と経済圏を形成しております。少子高齢化のなかでも、この三地域であれば相対的に活発な人口の流入があり、賃貸需要も底堅いと期待できます。

より人口規模の小さい都市部を選んだ方が高い利回りを狙える可能性はありますが、最初の物件では冒険せずに、賃貸需要が見込みやすい三大都市圏を選択するのがよいでしょう。

なお、三大都市圏の中では首都圏がもっとも賃貸需要が豊富です。しかし、物件価格が高くなり、逆に利回りは低くなりやすいのがネックです。自己資金を用意するのが困難であったり、家賃収入に対して物件価格が高いために収益性が見込めなかったりする可能性もあります。

物件の価格帯が少し下がる大阪、名古屋くらいまでを検討範囲に入れておけば、リスクが低いながらも収益性が見込める物件を見つけやすいでしょう。

2-2 ターミナル駅まで鉄道1本で行けて、徒歩10分圏内

大都市のターミナル駅まで1本で行けて、その最寄り駅まで10分以内というのが次に絞り込む条件です。基本的にはその大都市圏のターミナル駅まで行くうえで、乗り換えが生じる駅より一本で行ける駅の方が需要が増加する傾向にあります。

ターミナル駅とは、東京の場合は東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅、池袋駅といった駅で、大阪は大阪駅(梅田も含む)もしくは新大阪駅、名古屋は名古屋駅です。これらの駅に鉄道(JR、私鉄、地下鉄)で乗り換えなしでいける駅を選びましょう。

また、駅から遠いと家賃相場が下がり、かつ賃貸需要も減少する恐れがあります。初心者の場合は徒歩10分以内の駅近物件に集中するのがよいでしょう。

2-3 物件タイプは一人暮らし用

一人暮らし用の物件は、主に大学生や若い会社員が引っ越してきて住みます。ここまで紹介してきた大都市圏、高アクセスの駅近物件であることを前提とすれば、大都市圏は現在でも若年層の流入が期待できるため、こうした一人暮らし用の物件は入居需要を獲得しやすいでしょう。

ワンルームマンション投資を検討したことがある方、もしくは実際に投資経験がある方ですと、一人暮らし=ワンルームのイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、アパートは都心中枢からは若干距離があることが多いため、物件の区画が広めに取られる傾向があります。

そのため、大阪、名古屋のほとんどの物件と、首都圏でも少し郊外の物件であれば1LDKが増えてきています。周辺の物件状況も確認してから、物件タイプを決定すると良いでしょう。

2-4 新築か設備の劣後が小さい中古物件が適切

アパート経営の初心者であれば、まずは新築か築浅の中古物件を選ぶのがリスクを抑えるうえで有効な選択肢といえます。

高収入を追求するなら、築古物件を低価格で仕入れて経営する手法もあるのですが、これは初心者にとってリスクが高いといえるでしょう。安くて高利回りでも入居者を獲得する手腕や、費用対効果の高いリノベーションを実行するノウハウなどを持ち合わせていない可能性が高いためです。

賃貸物件の設備や機能は年々アップデートされています。近年では、一人暮らし用アパートでも、セキュリティへの配慮や宅配ボックスの設置、IoTの導入などが一般化しつつあります。

設備のクオリティは入居者の獲得のしやすさに大きく影響します。空室リスクを抑えて、長期的にアパート経営を行うためには、高品質な設備が揃った物件を選ぶのがよいでしょう。

その点、新築であれば最新鋭の設備が導入されている可能性が高いと言えます。ただし、業者からの説明や下見で、設備面で劣後している点がないか確認することも大切です。

また、中古でも、築浅物件であれば現状と大きく設備のレベルが変わらない物件が見つかるでしょう。基本的には、リノベーションや大がかりなリフォームなしで経営していける物件が初心者向きとなります。

2-5 提携ローンなどで金利水準引下げが狙える物件

ローン金利の水準を下げて、収益性を確保することも重要です。しかし、他に事業を営んでいるなど特殊な事情がない限り、初心者でありながら、金融機関開拓ができて、金利交渉をうまく行える人は多くないでしょう。

今後の交渉能力をつけるために、金融機関開拓からチャレンジするというのも一つの考え方ではありますが、本業も忙しくなかなか時間の取りづらい方が効率的に不動産経営を始めるうえでは、提携金融機関の多い不動産会社に相談するのも有効な手段です。

物件によっては不動産会社が金融機関との提携やあっせんなどを行っており、利用するとアパートローン金利を引き下げられる場合があります。個人がそのまま申し込むと3%台の金利になるところが、1%台まで下がるといったように、大幅な金利引き下げが実現するケースも少なくありません。

アパートローンは物件選びとは別の論点と見なされがちですが、提携ローンは物件と不動産会社の組み合わせによって適用可否が決まります。そのため、物件選びの段階から提携ローンの有無まで着目して検討を進めましょう。

3 物件選び以外でアパート経営の初心者が注意するポイント4点

アパート経営を長期的に進めていくためには、物件選び以外にも注意したいポイントがいくつかあります。せっかく優良物件を手に入れても、そのほかの部分で失敗して、経営を断念してしまうリスクは決して低くありません。物件選び以外の留意点についても、あらかじめおさえておきましょう。

3-1 災害リスクは保険でカバーする

区分マンション投資などと比較して、アパート経営でより注意しておきたいリスクに災害リスクがあります。基本的に木造・軽量鉄骨造のアパートはRC・SRCのマンションと比較して災害に弱く、また被災した建物は修繕する必要があります。

一方で、災害リスクの低い物件に過度に固執してしまうと投資対象となるアパートの選択肢が非常に狭まります。アパート物件が立ちやすく、かつ災害リスクが全くないような物件は非常に少なく、先に挙げた初心者向け物件の5つの条件をクリアするのが困難になります。

そのため、アパート経営においては、災害リスクは保険でカバーするのが基本です。火災保険や地震保険などに加入して、保険でカバーするのが有効な選択となります。なお、火災保険は、床上浸水であれば基本的には水害も補償範囲です。

災害リスクの高い地域であれば、災害が起きるリスクも織り込んで投資判断を行うことも大切なポイントと言えます。一方、過度に災害リスクがない物件に固執して選択肢を狭めてしまわないよう注意が必要です。

3-2 実質利回りの目安を意識する

不動産経営では、利回りにこだわる事も大切です。一方で、利回りの相場はオフィシャルな統計がなく、初心者が目安をつかみづらいポイントでもあります。そこで、他の投資手段とも比較しながら利回りの目安を考えるのも一つの考え方といえるでしょう。

実質利回りについては2023年時点では5%〜6%程度というのが一つの目安となります。実質利回りとは諸経費を控除したあとの利回りです。

2023年7月末時点での資産運用環境をみると、たとえば、不動産投資よりリスクが低い傾向にある債券に投資する投資信託のリターンは過去5年で3%台、株と債券へ投資するバランス型投資信託で6%台が目安となっています。

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資なので、債券ファンドのリターンよりは高い利回り、バランス型と近い水準というのは、他の投資先と比較しても程よい水準といえるでしょう。

収益性を高めるために、さらに高い利回りを追求したくなる方もいると思いますが、投資において利回りが高いということは、同時にリスクも高くなる傾向にあります。初心者の方はまず、過度なリスクを取らずに利回り5~6%の適度な水準の物件を優先して検討していくと良いでしょう。

【関連記事】アパート経営の利回りの目安と必要な初期費用はいくら?

3-3 管理を一任する管理会社選びが重要に

アパートの物件管理は、管理会社に一任するのが基本です。初めてのアパート経営で自ら管理を手掛けるのは難易度が高いため、管理会社に管理業を任せて、自分は資金拠出や重要な局面での意思決定のみに集中しましょう。

このとき、管理会社選びはアパートを健全に管理して収益性を維持するうえで重要です。たとえば次のようなポイントに着目して、信頼できる管理会社と契約してください。

  • 物件がある地域のアパート管理実績が豊富
  • 客付けが得意で空室期間や空室率の抑制実績が高い
  • 物件の近隣にオフィスがあり、トラブル時などに迅速対応が可能
  • 管理費用が安い
  • 原状回復費用その他の付帯コストが適正

管理費用だけでなくアパート管理の質や実績も重要です。その地域に対応している管理会社を比較検討していきましょう。

3-4 自己資金を多めに確保しておく

自己資金は潤沢に残しておき、想定外の事態にも冷静に対応できるようにしておきましょう。どこまで緻密に計画を立てても、想定外の空室発生や修繕コストの増大など、一時的に資金が必要になる事態が発生するリスクはゼロにはなりません。

経営開始時点の資金があまりに少ないと、少々の不測の事態が起こったときにすぐに経営が立ち行かなくなる恐れがあります。特に初心者の場合は、長期の資金計画を精緻に立てるのも難しいでしょう。

だからこそ、計画通りにいかない場合でも問題なく不動産経営を続けていけるように、手元に潤沢な資金を用意しておくことが大切になります。

手元にまとまった資金があると、つい今手が届くギリギリの物件を選んでしまいたくなりますが、それは適切な選択とは言えません。1棟アパート投資の場合は、少なくとも数百万円は余力を残して、余裕を持って経営を行いましょう。

4.アパート経営の初心者向け不動産会社

アパート経営の情報収集を行っている段階であれば、アパート経営会社のセミナーを受講したり、個人面談で相談をしてみることも検討されておくと良いでしょう。

不動産会社が提供するアパート経営セミナー・個人面談では、実際の物件の事例を基にエリアの選び方や注意点について詳しく解説してくれます。自身の年収や年齢などの属性を加味した相談も可能なため、より具体的に投資検討を行いやすくなるでしょう。

ここでは三大都市圏などエリア選びにこだわり、融資実績が豊富、かつ適切な管理体制によって入居率も高水準に維持しているアパート経営会社を2社ご紹介します。

4-1.シノケンプロデュース

シノケンの評判シノケングループは、首都圏、福岡、大阪、名古屋、仙台など全国の主要都市でアパートを企画・開発している大手企業です。これまでのアパート販売実績は6,000棟以上、グループ会社のシノケンファシリティーズでは管理戸数47,000戸以上(2023年12月末時点)の実績と入居率98.56% (2023年年間平均入居率)の実績があります。

融資条件は、オーナーそれぞれの属性(年収、年齢、勤務先、勤続年数、資産状況、借入状況など)によって大きく異なりますが、金融機関ごとの評価・審査基準によっても大きく変わってきます。シノケンは、長年にわたって多くの金融機関を開拓しており、その中から自分にとって合う金融機関を紹介してもらうことが可能です。

4-2.アイケンジャパン

株式会社アイケンジャパンアイケンジャパンは、「堅実なアパート経営」をコンセプトに掲げる不動産投資会社で、2006年の創立から1000棟以上の開発・引渡し実績があります。対象エリアを主要駅10分圏内(首都圏は15分圏内)、入居者のターゲットは物件選びの目線が厳しい社会人女性に絞って、防音性・防犯性・デザイン性・コストパフォーマンスなどを追求し、入居率99.3%(2023年年間実績)を実現しています。提案時の設定家賃に対しても、10年以上経っても98.6%(2023年6月末時点)の高い収益率を達成できています。

家賃滞納保証や管理代行サポートなども利用できるため、初心者の方でもアパート経営に取り組むことができます。アイケンジャパンでは資料請求するだけで同社のアパート経営ノウハウが詰まった詳細資料とアパート経営に関する書籍のPDFを無料プレゼントしてもらえますので、まずは情報収集からという方も検討されてみると良いでしょう。

まとめ

空室の頻発や管理会社選びの失敗、思わぬ修繕コストの発生など、アパート経営にはさまざまなリスクがつきまといます。

いくら事前知識をつけたといっても、初めてのアパート経営では想定外の問題が多々発生するでしょう。そのなかでも、長期的に不動産経営を続けていくために、リスクを抑えて余裕のあるスキームで経営を行うことが大切です。

今回は、初心者向け物件の特徴や、アパート経営をうまく進めるためのポイントをご紹介しました。それぞれのリスク対策を行いながら、長期的に賃料収入を獲得できるよう慎重に検討していきましょう。

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伊藤 圭佑

資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有。 新卒から一貫して証券業界・運用業界に身を置き、自身も個人投資家としてさまざまな証券投資を継続。キャリアにおける専門性と個人投資家としての経験を生かし、経済環境の変化を踏まえた投資手法、投資に関する諸制度の紹介などの記事・コラムを多数執筆。