将来に備えて資産運用を始めたいと考えてはいるものの、何から始めたらいいのかさっぱりわからないという方は多いのではないでしょうか?そこで今回は、投資初心者の方に向いている資産運用について紹介します。それぞれの方法の特徴や注意点もあわせて解説しますので、参考にしてください。
目次
- 資産運用とは何か
1-1.資産運用を行うメリット
1-2.資産運用を行うデメリット - 初心者が検討したい資産運用手法の特徴と注意点
2-1.iDeCo
2-2.NISA
2-3.個人向け国債
2-4.投資信託
2-5.ロボアドバイザー - まとめ
1.資産運用とは何か
資産運用とは、保有している資産を増やす目的のために、貯蓄したり、投資したりすることをいいます。資産運用の方法には、実にさまざまなものがあります。一例を挙げると以下のような方法があります。
- 預貯金
- 保険
- 国債
- 投資信託
- 株式投資
- 不動産投資 など
それぞれの資産にお金を投入し、管理・運用していくことで、長期的に資産総額を増やすというのが、資産運用の目的です。
1-1.資産運用を行うメリット
資産運用を行うメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 将来のための資産形成ができる
- 複利効果でお金を増やすことができる
- 不労所得を得ることができる
資産運用のメリットの1つが、将来のための資産形成ができるということです。長期的に数%の利回りで資産を増やしていくことができれば、ただ貯金をするよりも大きな資産を残すことができます。
また、資産運用は複利効果によってお金を増やすことができるというメリットがあります。資産運用では、元本の償還だけではなく得た利益に対して利子が発生します。また、その利子についても利子が発生します。つまり、投資によって得られた利益を投資元本として再投資することで、効率良く資産を増やすことが可能になるのです。この複利効果を活用すれば、資産運用の期間が長くなるほど、お金の力でお金を増やすことが容易になります。
さらに、不動産投資による家賃収入や、株式投資による配当金などによって、不労所得を得られるというのも資産運用のメリットとなります。
1-2.資産運用を行うデメリット
一方で、資産運用を行う場合には、以下のようなデメリットも存在します。
- 元本割れを起こす可能性がある
- 資産運用に時間を費やす必要がある
資産運用でのデメリットの1つが、元本割れを起こす可能性があるということです。元本割れとは、投資した商品の価値が下がってしまい、投資金額よりも価格が下落してしまうことをいいます。
資産運用の手法やタイミングによっては、資産を減らしてしまう可能性があるということは、理解しておきましょう。また、資産運用を行うためには、手法や金融商品について学んだり、関連するニュースをチェックしたりする必要があります。そのための時間が必要になるということも、心得ておきましょう。
2.初心者が検討したい資産運用手法の特徴と注意点
それでは、これから資産運用を始める方や、投資を始めて間もない方などにとって取り組みやすい資産運用の方法と、それぞれの特徴・注意点について解説していきます。
- iDeCo
- NISA
- 個人向け国債
- 投資信託
- 外貨預金
- ロボアドバイザー
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.iDeCo
iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことで、わかりやすくいうと自分で積み立てる年金制度です。掛け金は月5,000円から自由に決めることができ(上限あり)、iDeCoを通じて投資信託や定期預金などに資金を投入することで、掛け金と運用益を将来の給付金として受け取れる仕組みとなっています。
運用益が非課税となるうえに、掛け金全額が所得控除の対象となるため、節税効果を期待することができます。ただし、iDeCoでの積み立てを始めると、60歳になるまでそのお金を換金することができませんので注意が必要です。
2-2.NISA
NISA(少額投資非課税制度)とは、株式や投資信託で得た配当や売却益などの利益に対する税金を非課税にする制度のことをいいます。現在は「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類があり、2024年からは一般NISAに変わって「新・NISA」が始まることになっています。
それぞれの制度の詳細は以下の通りです。
一般NISA | 個人投資家のための税制優遇制度で、毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式投資・投資信託などの配当金・譲渡益などが非課税の対象となる。 |
つみたてNISA | 少額からの長期的積立・分散投資を支援するための非課税制度で、年間40万円までの累積投資契約に基づく買付であれば、20年間非課税の対象となる。 |
ジュニアNISA | 未成年者を対象とした少額投資非課税制度で、年間80万円分の非課税投資枠が設定され、株式投資・投資信託などの配当金・譲渡益などが非課税の対象となる。 |
新・NISA | 積立投資(上限年間20万円)と一般の株式投資・投資信託の購入(上限年間102万円)を組み合わせた制度。 |
一般的な株式投資や投資信託で得られた利益に対しては、所得税と住民税が発生することになりますが、NISAを利用することで一定額までは非課税となるため節税効果を期待できます。また、iDeCoと違い、好きなタイミングで資金を回収することができるのも、NISAの特徴といえます。
一方で、期間限定の制度となっており、利用できる期間に制限があるため、注意が必要です。また、投資による損失を翌期以降の利益と相殺することで支払う税金を抑えられる「損益通算」がNISAでは使用できないというデメリットがあります。
2-3.個人向け国債
債券とは、国や企業などが資金を集めるために発行する有価証券のことで、国債は国が発行している債券ということになります。
個人向け国債を購入するメリットの1つが、国が破綻しない限り元本割れが発生する可能性がほとんどないということです。また、一般的な預金と比較すると金利が高いため、リスクを抑えながら資産運用を行うことができます。
とはいえ、マイナス金利の影響で現在の国債の金利も非常に低い水準のため、他の金融商品と比較すると利回りは低いといえます。また、インフレ率が金利以上に高くなれば実質的に損となる点にも注意が必要です。
2-4.投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金をファンドマネージャーが運用する金融商品です。投資信託商品の多くが株式・債券・不動産などへ分散投資する仕組みとなっているため、リスクを抑えた投資が可能です。
また、少額から購入できることに加え、運用をプロのファンドマネージャーに任せられる(=投資を信託する)ため、投資に関する知識があまりない場合でも、資産運用を始めることができます。
一方で元本保証はされませんし、運用を任せることになるため、各種手数料が発生するという点には注意しなければなりません。
なお、SBI証券やマネックス証券といった大手ネット証券ではほとんどの投資信託で購入時の手数料が無料となっているため、コストをおさえて投資を始めることができます。
2-5.ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、年齢や資産の保有状況、想定するリスクなどに対して、オンラインで診断した上で、投資先のアドバイスをしてくれたり、運用をお任せできたりするサービスのことをいいます。投資に対する知識が少なくても資産運用を始めやすく、効率的に投資ができるというのがロボアドバイザーを利用するメリットとなります。
一方、ロボットによる投資先診断や資産運用を行ったとしても、元本割れのリスクは必ずついて回りますので、過信はできません。ロボアドバイザーを使って資産運用を行いつつ、自分でも投資についての知識や情報を仕入れるようにしましょう。
代表的なサービスとして、ウェルスナビやTHEO+docomoなどがあります。
まとめ
今回は投資初心者の方にも向く資産運用の方法と特徴・注意点について解説しました。
資産運用を行う方法には、実にさまざまなものがあります。資産運用を始める際は、本記事も参考にしながら、それぞれの方法についてメリット・デメリットを踏まえ、自身の運用目的に照らしてよく検討するようにしてください。
- 1万円以下から投資できるロボアドバイザーサービス
- 手数料が安いロボアドバイザーサービス
- スマホでかんたんに積立投資ができるサービス
- 少額で株式投資ができるサービスの比較・まとめ
- ポイント投資・ポイント運用ができるサービス
- 大手が運営しているロボアドバイザーサービス
山本 将弘
最新記事 by 山本 将弘 (全て見る)
- COZUCHI(コヅチ)で不動産投資、メリット・デメリットは?他社比較も - 2024年11月5日
- CREAL(クリアル)の評判・口コミ・実績は?メリット・デメリット、利回りも - 2024年11月5日
- 不動産クラウドファンディングの市場規模は?件数・出資額や成功事例も - 2024年9月9日
- 金(ゴールド)投資信託のメリット・デメリットは?購入可能な証券会社も - 2024年5月27日
- 株初心者が知っておきたい売り板・買い板の見方、板を分析するメリットも - 2024年5月27日