査定額300万円アップも!マンション査定・売却で知っておくべき5つの極意

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「不動産会社に聞いたら思っていた以上にマンションの査定額が安かった」という経験を持つ方も少なくないのではないでしょうか?不動産は店頭に並んでいる商品などとは異なり、定価が決まっているものではありません。したがって、不動産会社によって査定価格も異なってきます。そして、不動産を売るなら物件を高く評価をしてくれる会社にお願いしたいといころです。

今回はマンションの査定について基本的なことを4点確認した上で、査定額をアップするための5つのポイントを解説いたします。

目次

  1. マンション査定の基本を確認
    1-1.マンション査定額は工夫次第で高くできる
    1-2.マンション査定は複数の不動産会社に依頼をする
    1-3.マンション査定には簡易査定と訪問査定がある
    1-4.マンション価格は周りの相場の影響も受ける
  2. マンション査定で知っておくべき5つの極意
    2-1.高値を狙うなら仲介、確実に早く売るなら買取
    2-2.マンションの購入価格の相場を知る
    2-3.不動産一括査定サイトで売却の相場を把握する
    2-4.買取サービスの査定で下限の相場価格を把握しておく
    2-5.マンションをリフォームして査定価格を上げる
  3. まとめ

1.マンション査定の基本を確認

やみくもに査定を依頼しても物件に見合った価格になるかどうかはわかりません。少しでも高い査定価格をだすために、まずは売却についての基本的な事項を確認しておきましょう。

1-1.マンション査定額は工夫次第で高くできる

冒頭でも触れましたが、不動産の価格は一つではありません。査定をする不動産会社によって査定価格は変わってきます。もし、不動産会社1社にしか査定を依頼していないとすれば、高く査定できるチャンスを逃すことになってしまいます。

また、不動産の査定額は工夫することで、何も工夫しない場合より高くなる可能性があります。どうせ安くでしか売れないから、とあきらめずに色々と工夫をしてみましょう。

1-2.マンション査定は複数の不動産会社に依頼をする

査定を依頼する不動産会社は最寄りにある会社1社で良いと思われていないでしょうか?査定の方法は不動産会社によって違います。査定する会社が違うと同じ物件でも100万円以上も査定価格が違うということもあります。

1社だけに査定を依頼した場合、本当の価格かどうかの判断もできません。面倒であっても査定は最低でも3社以上の不動産会社にするようにしましょう。

1-3.マンション査定には簡易査定と訪問査定がある

物件の査定をする方法には簡易査定と訪問査定の2種類の方法があります。簡易査定とは机上での査定になります。ネットなどで条件を入れて査定を依頼した場合に簡易査定を行います。

築年数や住所、周りの環境、同じエリアの成約事例などをもとに大まかな査定価格を出すもので、実際にその価格で売りに出すわけではありません。

簡易査定の価格を見て話が進められそうな場合に、不動産会社の人が実際に不動産を見に来て細かなところまでチェックして本格的に査定を行います。これを訪問査定と言います。周りの環境や物件の状態を見て査定するため、簡易査定の価格とは違ってくることがあります。

1-4.マンション価格は周りの相場の影響も受ける

不動産の価格を算出する方法には収益から試算する収益還元法などいくつか方法があります。しかし、実際に売買する場合は、その価格通りになるわけではありません。いくら収益があったとしても、駅から遠かったり過疎状態が進行している地域だったりした場合は、収益から出した価格では買い手がつかないこともあります。

不動産価格は計算の結果だけではなく、需要と供給のバランスで上下しますので、周りの成約事例も参考に価格を決めることになります。周りの相場の影響を大きく受けると思って取り組みましょう。

2.マンションの査定価格を高くするために知っておくべき5つの極意

マンション査定の基本的な内容を確認しました。なるべく高い価格で売れるように、マンション査定で知っておくべき5つのポイントについて解説いたします。

2-1.高値を狙うなら仲介、確実に早く売るなら買取

まず、不動産の売却方法には、買取と仲介の2種類があります。それぞれについて見ていきましょう。

買取は不動産会社が直接買い取ってくれる方法です。不動産会社が買取をし、その後に別の買い主に再販するという仕組みになっています。リフォームやリノベーションなどが必要な場合は不動産会社が行ってくれる上に、仲介手数料も発生しないため費用面で売り主の負担はほとんどありません。

また、マンション査定から最短数日で買い取ってくれる不動産会社もあり、現金化がスマートにできます。しかし、買取では不動産会社が在庫リスクや再販の手間などを抱えるため、買取価格は仲介の場合と比較すると20%前後安くなるケースが多くなります。

それに対して、仲介は不動産会社が仲介をするだけですので、価格を安く抑える必要がありません。売主は希望の価格で募集広告を出し、買い手が現れるのを待ちます。急いで売却する必要がなければ、希望の価格で告知したまま買い手がつくまで待つこともできます。

また仲介の場合は仲介手数料(上限は売却価格×3%+6万円)がかかることと、リフォームをした場合は買い主が負担することになりますので、そういった費用を差し引いても利益がでる価格設定をすることが大切です。以下は買取と仲介を比較した表です。確認しておきましょう。

比較項目 仲介 買取
買い主 個人 不動産会社
査定価格 高い 仲介より2割~3割ほど安い
仲介手数料 必要 不要
リフォーム代 売り主負担 不動産会社負担
売却までの時間 長期(数ヶ月~半年) 短期(最短数営業日)

たとえば、仲介での市場価格が2000万円の物件の場合、買取の査定では1500万円前後の価格となることがあり、仲介手数料(2000万円の場合、上限66万円)やリフォームなどの費用を考えても、300万円~400万円近い差額が出る可能性があります。

このように、買い手が限られるような特殊な物件や急ぎの場合でなければ仲介を利用するのが高く売るポイントとなります。

2-2.まずは、マンションの購入価格の相場を知ることが重要

例えば所有しているマンションが築20年経過したワンルームマンションだったとします。不動産会社が出した査定価格が2,000万円で、その価格で売りに出したとします。しかし、なかなか買い手が付きません。良く調べてみると、そのエリアでは築20年の同じようなワンルームマンションが1,300万円で売買されているとします。この場合そのまま2,000万円で募集を続けるでしょうか?

不動産会社の査定はその会社の規定に沿って出した価格ですので、その価格自体が間違っているというわけではありません。そのまま2,000万円で売却できていれば問題はありませんが、なかなか売却できない場合は査定のやり直しが必要です。

そのマンションの管理状態が良く、リフォームしたばかりで見栄えが良かったとしても、周りの同じような築年数、広さのマンションが1,300万円で売買されているのであれば、その価格が相場ということになります。

以下のグラフを確認してみましょう。このグラフは全国宅地建物取引業協会連合がマンションを購入した人に物件を決めた理由を調査した結果です。なお、回答は複数回答となっていますので、合計が100%にはなりません。

物件選択の優先順位*全国宅地建物取引業協会連合「土地・住宅に関する消費者アンケート調査 ウェブアンケート調査結果 2017年3月」より引用

1位は物件価格・予算が合致するものとなっていて70%を超えています。査定価格と買い主の予算を合わせるのは難しいですが、買主は相場を調べたうえで購入を考えていますので、売出しの価格も相場に近い水準に設定することが必要となります。

仲介は時間が許せば買い手がつくまで待つことができますが、周りの相場とあまりにもかけ離れている場合は見直しをしなければ、ずっと売れないままという可能性も出てきます。売り出してから長い間売却が決まらないと、買い手から「何か問題がある物件なのでは?」「割高なのでは?」と敬遠されるリスクも出てきます。

そのため、まずは買主の立場に立ち、投資用マンションの検索ができるポータルサイトなどで築年数・立地・部屋の広さ・間取り・設備などが自分の所有物件と類似しているマンションを探してみて、買う側の相場観をは把握しておくことが重要です。

2-3.不動産一括査定サイトで売却の相場を把握する

類似条件のマンション価格の検索は、あくまで参考価格となります。通りが一本違うだけで価格が大きく異なったり、建物の管理状況や間取りなどによっても実際に売却できる価格は大きく異なってきます。

売却価格の相場を把握する方法として、最も手っ取り早いのは不動産会社に直接聞くことです。ただ、複数の不動産会社に査定を依頼すると、たとえ数社であっても、資料を準備したり、物件を案内したりと時間や手間暇がかかってしまいます。不動産会社によって必要な書類が違ったりすることがあり、揃えるだけでも数週間かかる可能性もあります。

そのような手間暇をかけずに売却の相場を知りたいということであれば、不動産の一括査定サイトを利用するという手があります。

一括査定サイトは物件情報を入力すると複数の不動産会社が簡易査定してくれるものです。代表的なサービスとしては、1,000社以上の不動産会社に依頼できるLIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービスなどがあります。

LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス

LIFULL HOME’Sの不動産売却査定サービス

それぞれのサービスの特徴を確認した上で、まずは一括サイトで複数の不動産会社に依頼し、気に入った不動産会社があれば訪問査定してもらう、という流れが良いでしょう。

2-4.買取サービスの査定で下限の相場価格を把握しておく

また、売却の相場を知る上で併せて活用したいのが買取サービスです。先ほど、買取では不動産の査定や売却の価格が仲介よりも2割ほど安くなる、ということをご紹介しまました。

買取の査定価格は業者にとって「マンションの仕入れ価格」となります。つまり、買取サービスで査定をしてもらうことで、「下限の査定価格・売却価格」を知ることができるようになります。

仲介で買い手を待つ場合、希望の価格で買い手が現れてくれるかを不安に思いながら待つことになりますが、いざという時に「この価格でならすぐ売却できる」という下限の価格を知っておくことで、心理的にも余裕を持って仲介での売却に臨むことができるようになります。

仲介会社の査定価格を見極める際や売却価格の見直しをする際にも、買取価格を念頭に置くことで業者に足元を見られるようなこともなくなるため、売却の際の大きな武器となるでしょう。

2-5.マンションをリフォームして査定価格を上げる

査定価格を上げるわかりやすい方法として、リフォームをするという方法があります。リフォームをすることで、内装は新築と変わらないレベルに仕上げることができます。注意しなければならないのは、リフォーム代以上に査定価格が上がらなければ赤字になるということです。リフォームする際は自分の判断ではなく査定をしながら不動産会社と相談をして行うことが大切です。

まとめ

不動産を売却する方法や高くするための方法を解説しました。不動産の価格は計算で出された価格ではなく、周りの環境や、同じタイプのマンションの成約事例をもとに決定されます。

事前に購入の相場や買取の相場を調べておいたり、複数の査定会社を利用したりすることで希望の価格で売却できる可能性が高くなりますので、売却を検討されている方は、ぜひ取り組んでみて下さい。

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西宮光夏

不動産会社での勤務や、所有している不動産運用の経験をもとにHEDGE GUIDEでは不動産関連記事を執筆しています。現在は主にふるさと納税の記事を担当しています。ふるさと納税記事では、地域の人たちが心を込めて提供する返礼品の素晴らしさを、少しでも多くの人にお伝えできればと思っています。