アパートの売却、買取業者に依頼するなら注意すべきこと4つ

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アパートを早期に売却したい場合、仲介業者よりも買取業者を選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
買取業者を選んだ場合には、すぐに買い取ってもらえる、仲介手数料がかからないというメリットがあります。しかし、買取業者に買取を依頼する際には注意しておきたいデメリットがあります。

そこで今回は、アパート買取を検討している方向けに、アパート買取の特徴と、アパートの買取を依頼する際に注意すべきこと4つをご紹介いたします。

  1. アパート買取業者の特徴とメリットとは
  2. アパートの買取を依頼する際に注意すべきこと4つ
    2-1.仲介で依頼した場合よりも買取価格は安くなる
    2-2.買取業者によって価格に差がある
    2-3.希望価格で買い取ってもらえるとは限らない
    2-4.条件の良い物件は買取依頼するメリットが少ない
  3. まとめ

1.アパート買取業者の特徴とメリットとは

アパートの買取業者とは、自社でアパートを買い取り、アパートを保有しながらリフォームや入居率の回復などの付加価値を付けて売却する不動産業者のことを指しています。

買取業者に買取を依頼した場合、売り手が見つかるまで待つ必要がありません。買取業者の提示する条件で契約が成立した場合はすぐに売却することが可能です。また、仲介業者のように仲介手数料を徴収されないので売買にかかる手数料を抑えることが可能です。

特に、アパートの老朽化が心配で瑕疵担保責任免責でアパートを売却したい際には、買取業者への売却を積極的に検討すると良いでしょう。瑕疵担保免責でアパートを売却すると、売却後の不動産の欠陥について責任を負う必要がなくなるためです。プロの買取業者への売却では、瑕疵担保免責を特約に設定し、契約することが一般的となっています。

老朽化によるトラブルや、入居率が下がってしまったアパートは仲介で売却する難易度が上がります。このようなケースでは不動産業者に買取を依頼すると、売却をスムーズに進められる可能性が高くなります。

2.アパートの買取を依頼する際に注意すべきこと4つ

売買が成立するまでの時間を短縮できる、仲介手数料を徴収されないといったメリットの多いアパートの買取依頼ですが、以下の5つの点に注意が必要です。

  1. 仲介で依頼した場合よりも買取価格は安くなる
  2. 買取業者によって価格に差がある
  3. 希望価格で買い取ってもらえるとは限らない
  4. 条件の良い物件は買取依頼するメリットが少ない

それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

2-1.仲介で依頼した場合よりも買取価格は安くなる

買取業者は売却益(キャピタルゲイン)で利益を得ています。つまり、売主から再販価格よりも安く買い取り、買主に高値で売却することで利益を得ています。

そのためアパートの買取を選ぶと、一般的に仲介で売却した場合より安値でアパートを手放すことになります。買取業者は不動産の売却を有利に進めるために、古い設備の入れ替えや外壁塗装の塗り替えなどの修繕を行ってから売却します。買取価格は仲介で売却した場合より20~40%安く設定されるのが一般的です。

すぐに買い取ってくれる、仲介手数料を抑えられるというメリットはありますが、少しでも高値でアパートを売却したいと考えている方は、買取よりも仲介を選んだ方が良いと言えるでしょう。

2-2.買取業者によって価格に差がある

不動産の買取査定を不動産業者に依頼する場合、1社だけではなく、複数の業者に査定を依頼すると良いでしょう。
不動産の買取では、物件価格が安くなるほど不動産業者の利益が大きくなるため、1社だけに依頼した場合は非常に安い価格を設定されることがあります。

少しでも高く買い取ってもらうためにも他社で平行して依頼をしていることを伝え、複数の査定結果から条件の良い不動産業者を選びましょう。

2-3.希望価格で買い取ってもらえるとは限らない

アパートの買取は、不動産業者にとって在庫を抱えるリスクになります。そのため、そのような不動産業者でも買い取ってもらえるとは限りません。
下記の3つ条件に当てはまる場合、買取を依頼できないケースがあります。

  • 旧耐震基準に該当する
  • 物件の劣化が著しい
  • 事故物件に該当する

旧耐震基準に該当して耐震補強工事が必須のアパートの場合や物件の劣化が著しい場合は、買取業者の修繕費用が大きくなります。また、事故物件に該当する場合は、売却価格が低くなる傾向があります。

このように買取業者に在庫リスクが大きくなる条件が揃っている場合は、物件を買い取ってもらえるとは限りません。複数のアパート買取業者にあたり、修繕が得意な業者や、再生事業の得意な業者を見つけることが大切です。

2-4.条件の良い物件は買取依頼するメリットが少ない

売却を予定しているアパートの条件が良い場合には、買取よりも仲介を選んだ方が良いと言えます。例えば、以下のような条件に該当するアパートです。

  1. 築年数が比較的浅い
  2. 駅から徒歩圏内
  3. 賃貸需要の多いエリア

これらの3つの条件に該当しているアパートは高い入居率が期待できるほか、金融機関からの担保評価も高く、買主が見つかりやすいと言えます。

もし、不動産の買取を検討しているのが「早く売却したい」という理由の場合、仲介でもすぐに買主が見つかる可能性があります。期限を定めて仲介での売却を依頼し、買主が見つからなかった場合には買取を依頼する、というような順に検討しても良いでしょう。

まとめ

買取業者を選んだ場合には、すぐに買い取ってもらえる、仲介手数料がかからないというメリットがあります。しかし、買取業者に買取を依頼する際にはデメリットも伴います。

今回ご紹介した5つのポイントを押さえ、仲介と買取、どちらが自身のアパートに適しているか判断することが大切です。
アパートの売却で後悔しないためにも仲介と買取の違いを比較し、最適な売却方法を選びましょう。

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矢野翔一

関西学院大学法学部法律学科卒。宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP)などの保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産投資を行う。HEDGE GUIDEでは不動産投資記事を主に担当しています。専門用語や法律が多く難しいジャンルですが分かりやすくお伝えしていきます。