認定NPO法人のPIECES(ピーシーズ)は3月2日、「世界にあなたの声を」キャンペーンサイトを他団体と開設した。ロシアのウクライナ侵攻に対し、個人として行った寄付などの行動や意見を、サイトを経由して広く発信していく。
「理不尽な暴力の連鎖をとめるために、国家を超えた市民の声を」。キャンペーンサイトで、同法人はこのような見出しでメッセージしている。「私たちは、同じ時代、同じ世界をともに生きる市民として、平和をとり戻すために努力を続けるウクライナとロシア及び全世界の市民に連帯の意を示す」と表明。現地での紛争について「国家の持つ権力が、時に理不尽な暴力の連鎖を引き起こすことがある。その暴力により、日常が壊されていくのは、そこに暮らす子ども、そして市民。安全な日常がなくなっていく」と悲しみをつづっている。
同法人は、子どもが孤立しない地域をつくるプログラム「CITIZENSHIP FOR CHILDREN」を展開している。家庭の事情などで孤立しがちな環境にある子どもに、地域の大人が遊びや勉強を一緒に行うというもの。専門家ではない大人が子供の日常に関わることで、「子どもたちの暮らす日常に『市民性に根ざしたwellbeing』が広がる社会を目指している。
「市民の手元から紡がれる可能性に触れる中で、この時代を、この世界を共にする市民が、ともに学び合い、知恵を分かち合い、社会に働きかけていくプロセスの先に、もしかしたら止められる暴力や、進みうる違う道があるのではないか」。キャンペーンは、同法人のこれまでの活動の目的と重なる。
「ぜひ、自分がやってみた市民としてのアクションや声を、ハッシュタグ(#voiceforpeace)に載せて届けて」と呼び掛ける。
声や行動については、「起こっていることに目を向けてみる」「考えてみる」「寄付をしてみる」「疲れた時は情報から少し離れて自分を大切にする」「誰かと葛藤を共有してみる」などが挙げられている。個人でもすぐに行えることばかりだ。
サイトで声を届ける方法は、フォームで「理不尽な暴力の連鎖をとめ、平和の流れに変えていきたいという市民としての願いに賛同いただけますか?」という設問に賛同する、Twitter、Facebook、LINEなどを使う。
【関連サイト】「世界にあなたの声を」キャンペーンサイト

HEDGE GUIDE 編集部 寄付チーム

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