2020年を境に不動産価値が下がるという話題が多く上がる。都市圏の人口減に地方の過疎化などが要因だ、一方で長期的に見ると、どのエリアのどういった物件の価値が下がらないのかを予測するのは難しい。不動産担保ローンのSBIエステートファイナンス株式会社は、不動産のプロ104名に30年後に不動産価値が落ちない物件やタワーマンションの価値に関するアンケート調査を実施、11月5日に結果を公表した。
回答者は不動産会社に勤務する代表者や物件仕入れ担当者、営業担当者。9月24日~10月8日にインターネットで回答を集めた。「タワーマンションで仮に最寄り駅から都心までの距離が同じ物件の場合、30年後に資産価値が最も下がらないと思う立地条件」を3つ選ぶという設問には、最多が「通勤・通学に便利なターミナル駅の近く」(22.1%)、次いで「駅前が賑やかでショッピングモールやスーパーなどがあるエリア」(20.2%)、「駅前の再開発が最近行われたか10年以内に再開発が予定されているエリア(15.0%)」となった。
「近隣にタワーマンションが建っている駅の中で、そのマンションの価値が上がると思う駅」の3つの条件を選ぶ設問では1位が「中目黒」(13.8%)、2位が「六本木」(12.2%)となり、次いで、「青山一丁目」(7.1%)「高輪台」(6.7%)、「池袋」(6.1%)という順だった。
1位、2位の中目黒、六本木は、一般にも根強い人気。また、高輪台が上位に入ったのは、「高輪ゲートウェイ駅」開設の影響が大きいと推測される。自由回答では「新宿の安定度は群を抜く。特に、西新宿から西新宿五丁目方面は住環境も好ましく、日本人だけでなく外国人の目にも優良な街と思われるはず」という声もあった。
反対に、価値が上がるエリアとされなかった理由は千葉県の市川、千葉中央、川口元郷が「ブランド力が低い」「都心から遠い」、勝どき、豊洲、辰巳は「水害の恐れがある」、人気のある月島、武蔵小杉、東雲は「供給過多」という意見が寄せられた。
今後、タワーマンションが建設された場合、価値が上がると思う駅では1位が「高輪ゲートウェイ」(11.2%)」「渋谷」(10.9%)、次いで「恵比寿」(8.7%)、「東京」(8.3%)が続いた。再開発による利便性や主要駅からのアクセスの良さに、今後の不動産価値の上昇を予期する回答が多数を占めた。
【参照リリース】不動産のプロ104人に聞いた、30年後に価値の落ちない物件とは 東京近郊のタワーマンションで一番価値が上がるエリアは!?
HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム
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